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昨年の8月まで配信しており、ご好評を頂いておりました『入試で狙われそうな今月の理科トピックス』シリーズが、この度復活することになりました!毎月、話題となったニュースを、中学入試の理科の視点からご紹介して行きますので、どうか楽しみにされてください。
今月は、“約40光年離れた星に7個の惑星発見”と“特定外来生物新たに14種を指定”そして“南極の氷で判る72万年前からの気候変動”について取り上げてみましょう。
昨年5月27日号のメルマガで、太陽系外惑星は約3200個、地球型の系外惑星は21個発見されたことをお伝えしましたが、この度米国、欧州などの国際共同研究チームが英国の科学雑誌ネイチャーに、 太陽系からおよそ40光年離れた宇宙に、地球と似た大きさの惑星が7つあると発表しました。
一つの恒星に7つの惑星が発見されたことも驚きですが、全ての惑星の表面に液体の水が存在する可能性があり、一部には海も存在するかもしれないとのことです。
一つの恒星系でハビタブルゾーン(惑星上で水が液体として存在できる程度の表面温度を保てる範囲)に多数の惑星が見つかったことによって、生命の存在する惑星は今までの想定を遥かに超えた数があるのではないかと天文学の専門家が言っています。
その恒星は太陽系から、およそ40光年離れた宇宙にある「トラピスト1」と呼ばれる、小さく暗い赤色矮星(せきしょくわいせい)と呼ばれる星で、その直径は木星より2割ほど大きいだけで明るさは太陽の1000分の1以下だそうです。
この赤色矮星は宇宙で最もありふれた恒星で、質量は太陽の8%程度なので、燃料をゆっくり燃やす(核融合反応)ため、温度が低い代わりに寿命が長いという特徴があります。太陽の寿命が約100億年に対し、赤色矮星の寿命は質量に左右されますが、短くても数百億年、長ければ数兆年に及ぶものもあります。宇宙が誕生から138億年なので、赤色矮星で寿命を迎えた星は宇宙に無いということになります。
7つの惑星は、質量や、「トラピスト1」との距離などから、約1.5日〜12日で公転し、表面にもし水があれば、凍ることなく液体のままで存在できる可能性があります。その内、5つは地球とほぼ同じ大きさで、恒星に近い側から6つは地球のように固い表面を持つ岩石型惑星の可能性があるということです。また、その内の3つは地球が太陽から受けるエネルギーと同程度なので、「気温が適度で水が液体で存在できるなどの条件が整った“ハビタブル・ゾーン”と呼ばれる位置にあり、水が存在し、生命が存在する可能性もある」と観測を行ったベルギーの研究者が述べています。
研究チームは、スピッツァ—宇宙望遠鏡など世界の10の望遠鏡を使って観測を行った結果、今回の発見をしましたが、地球と類似の惑星が7つ見つかったことについて、NASA(米国航空宇宙局)は「生命を育む第2の地球を見つけられるかが問題ではなく、いつ見つかるかの問題だ」と発見の意義を述べています。
今回見つかった地球型惑星に生命が存在することが出来るか判断するためには、大気の有無、大気の組成とりわけ酸素、メタンや水蒸気など生命の存在にかかわる成分が含まれているかどうかがカギとなります。
大気の観測で期待されているのが来年打上予定のNASAの宇宙望遠鏡「ジェームズ・ウェッブ」や日本と米国などが計画中の地上望遠鏡TMT(30m望遠鏡)です。新たな系外惑星の発見には、活躍中のケプラー宇宙望遠鏡の200倍の範囲を調べる能力を持つ宇宙望遠鏡「TESS」が来年3月NASA、MIT(マサチューセッツ工科大学)により打ち上げられるので、飛躍的に増えることが期待されています。
この様に、現在活躍中の望遠鏡に加え、今後打ち上げる最新鋭の宇宙望遠鏡なども併せて使うことによって、大気や水の有無を詳しく調べられるので、生命を育める惑星を見極める研究がより加速されると期待されています。
環境省は2月23日、特定外来生物として新たに14種類を指定する方針を決めました。7月頃に正式に指定される予定で、輸入、販売や飼育、野外に放すことが原則禁止されることになります。
対象となったのは、次の4項目の14種類の動物です。
指定されている特定外来生物は現在132種類。指定されると、販売目的での輸入や、ペットとしての取引、野外へ逃がすことが[外来生物法]という法律により禁止されます。違反をすると懲役や罰金が科せられることになります。現在飼育中の個体は飼い続けられますが、国に申請をして許可を取らなければなりません。環境省は寿命を全うする最後まで世話をするよう呼びかけています。
特定外来生物とは、日本固有の種ではない生物であり、国外から入ってくると日本の生態系などに影響を及ぼし、取り返しのつかない被害をもたらす生物として法律で定めた外来種のことを言います。いくつかの事例をあげます。
特定外来生物の他に、“セイタカアワダチソウ”のような、自然への悪影響が科学的にまだ判明していないので、増加させないようにしている「要注意外来生物」、まだ規制の対象ではないけれど輸入する場合届出が必要な「未判定外来生物」がいます。
特定外来生物には、昔は人為的に導入したものが、後に日本の生態系への悪影響に気付き駆除の対象になった生物、人間の生活行動で不可避的に入ってきた生物もいますが、私たちが愛玩動物として飼っていたり、嗜好品として育てていた外来種を自分の都合で育てられなくなった、邪魔になったからといって川や池、野原に捨てて広めてしまった特定外来生物も数多くます。
皆さんは特定外来生物に限らず、飼育し始めたペットは寿命を全うする最後まで世話をするようにしましょうね。
南極の氷は何から出来ているのでしょうか? 雨水が凍った? 海水?
実は南極の気温は夏でも氷点下なので、降り積もった雪は溶けずにどんどん積み重なっていき、押しつぶされて氷になっていきます。南極から持ってきた氷が溶けるとき、プチプチと音がするのを知っていますか?それは雪が固まって氷になる時、雪の結晶の隙間に有った空気が閉じ込められてしまい、氷が溶ける時に飛び出してくる時の音なのです。
南極は、北極と違い海ではなく大陸なので、降り固まった雪で出来た氷は溶けだすことなく積み重なっていきます。ですから、南極大陸の氷をボーリングして掘り出すと深い場所ほど古い年代の氷を採取できます。
大陸が広く氷に覆われた“氷期”と比較的暖かい“間氷期”が数万年単位で繰り返していて、現在は間氷期であることは既にいろいろな研究でわかっていました。国立極地研究所、東京大学などのチームは、南極基地の“ドームふじ”で約72万年前までわかる氷を掘削し、氷に閉じ込められた空気を詳細に分析し、過去72万年間の地球の気温の変化を詳しく調査しました。
その結果、氷期の中でも比較的暖かい期間に、気温が急上昇する現象が113回もあったことを突き止めました。さらに、コンピューターシミュレーションなどで検討を行い、その原因は海水の量の増加ではないかと発表しました。
気温が上昇して地上の氷が溶けだし、真水が海に流れ込むと、大気の循環が変化してさらに気温が上昇するという現象が連鎖的におき、気候が不安定になるとのことです。
研究チームは、地球温暖化で気温が急激に上昇し、氷が多量に溶けだしている現在、気候が不安定になり社会生活に重大な悪影響が出るのではないかと警鐘(けいしょう)を鳴らしています。
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