元日能研講師が教える、この時期の5年生に伝えたい志望校選びのポイント

2学期も残すところわずかになり、6年生の方々はほぼ志望校が固まってきている時期かと思われますが、5年生の方々にとっては、志望校はいつ頃、どのようなことを基準に選び、決めればよいのか、漠然とした疑問を感じておられる頃かと思います。そこで今回は、志望校を決めるためのいくつかのポイントをご説明します。

【志望校はいつ頃確定すればよいのか?】

実際の受験校の日程スケジュールを確定するのは来年の12月初旬で大丈夫ですが、志望校の対策や日特のクラスなどを考えますと、なるべく早期に方向性だけでも決めておく方がよいでしょう。日能研の場合は、6年生の前半に志望校調査が行われますので、そこでは第一志望となる学校群にどのような学校が含まれるのかを伝えられるようにしておきたいところです。

そのためにも、実際に学校に訪問する機会を大事にしましょう。今年度すでに色々な学校の説明会や行事に参加し、将来の志望校について絞りこみをされているご家庭もあるかと思います。まだ志望校を本格的に考えていない場合は、来年の1学期中に体育祭や文化祭、説明会の日程を調査して、それらに参加することで、なるべく早く目標の学校を設定しておきましょう。6年生の2学期以降は、学校訪問の時間を作ることがとても困難になりますので、1学期の学校訪問は大事に位置づけしておいてください。

次に、学校訪問の際に気をつけておくべきポイントをいくつかご紹介します。

【学校選びのポイント1:校風】

12歳から18歳という人格形成で重要な時期にあたる6年間を過ごすうえで、お子さんのタイプやご家庭の教育方針と、校風が大きく異ならないか、という点は学校選びの大事な基準になります。
校風は実際に学校に訪問することで把握できることが多いですが、ただ単に学校に足を運ぶだけでなく、事前に学校のホームページなどの資料から、その学校の教育理念がどのようなものかを確認しておきましょう。その理念と実際の学校の姿を見比べて検証することが効果的です。
また、学校に訪問する際は、学校説明会や文化祭などのイベント時だけでなく、例えばお子さんの小学校がお休みとなった平日に、中学校に連絡のうえ、個別に訪問することも効果的です。イベント時には見られない、学校の素の姿を見ることができます。

【学校選びのポイント2:女子校・男子校か共学か】

小学校はその多くが共学ですから、女子校や男子校がどのようなものなのか、お子さん本人にはイメージができないかもしれません。多感な時期を過ごす環境となりますので、軽視できないポイントになります。女子校や男子校には、異性の目を気にせずに、のびのびと自分の素をさらけ出して学校生活を送ることができるというメリットがあり、一方の共学校には、早くから異性ならではの考え方に触れることができるため、バランス感覚とコミュニケーション能力を高められる可能性が高いというメリットがあります。どちらがお子さんにとって相応しい環境になるか、実際に学校に訪問することで判断材料を入手するとよいでしょう。

【学校選びの基準3:付属校か進学校か】

大学付属校の特徴は、系列大学に推薦で進学ができるため、大学受験に拘束されることがなく、部活などの活動に打ち込むことができるという点です。ただし、系列の大学に、自分が希望する学部がないということも起こり得ます。ただ大学受験をしたくない、させたくないという理由だけで付属校を選んでしまうと、思わぬデメリットに悩まされることがありますので、大学の学部なども調べておくとよいでしょう。
大学進学校を選ぶ場合には、その学校の大学受験の実績を見るだけでなく、大学受験に対してどれだけのサポートを学校がしてくれるのか、という点にも注意しておきましょう。学校説明会などでは、その学校の大学受験に対するサポート体制にも注視したうえで、サポートが充実した面倒見のよい学校が合うのか、生徒の自主性に任せるタイプの学校がよいのか、慎重に判断するとよいでしょう。

ここからは、学習面で気をつけるべきポイントとなります。

【学校選びの基準4:偏差値】

全国公開模試でどれだけの偏差値をとることができるかという点も、学校選びの重要な基準となります。志望する学校の偏差値がいくつで、現在の自分の偏差値とどれだけの差があるのか、その差を埋めるためにどのような対策をすればよいのか、といった点を模試の結果が出るごとに確認することが、偏差値を上げていくためには必要になります。
第一志望の学校の偏差値は、日々の勉強を進めるうえでの数値としての目標になりますが、併願校をどの学校にするかを決める際にも偏差値が重要な役割を担います。おさえとなる学校を選ぶ場合は、直近3回の平均偏差値から7、8くらいまで下げた偏差値の幅の中で、選択を進めるとよいでしょう。 また、同じ学校でも受ける模試によって偏差値が異なります。自身の偏差値の推移を確かめるためには、同じ模試を継続して受ける必要があります。

【学校選びの基準5:問題傾向】

中学入試の問題は、学校によって傾向が大きく異なります。例えば、国語においてもその違いは顕著で、例えば同じような偏差値である鴎友学園女子と吉祥女子を比較してみても、鴎友は記述の練習なくしては点数が望めないのに対し、吉祥女子はバランスよくオールマイティーな力が必要、といった違いがあります。
また、いずれも男子最難関校である麻布と武蔵では、記述式解答を求められる点は同じなのですが、解答の作り方は異なるのです。志望する学校の問題傾向を踏まえて対策をしっかり行えば、偏差値が届いていなくても十分にその学校の問題に対応する力が身につきます。逆に偏差値が届いているからといって安心して、過去問対策をおろそかにしてしまうと、実際の問題に対応できなくなってしまうことも起こり得るのです。
学校の問題傾向を把握する方法は、その学校の過去問を解き重ねることに尽きます。2017年7月26日配信のメルマガ『元日能研講師が教える、国語の過去問対策の意義が他教科と違うことをご存知ですか?』でも触れました通り、6年生の9月には過去問演習をスタートして、十分な時間をかけて、目指す学校の問題傾向を把握することを心がけましょう。

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