No.1557 日能研5・4年生 第17回算数対策ポイント!

<算数 5年生 第17回>

 第17回のテーマは「立体図形の切断」です。今回は立体を切断し、切断した立体の体積や切断面の面積を求めたりしていきます。そのためには立体が切られる様子を正しくイメージしなければなりません。今回の目標は「切断面(立体の切り口)が書けるようになること」です。

 そのために「切断面をつくる辺のしくみ・表れ方」につながる2原則を学びます。この2原則をいかに使いこなすことができるかが、切断面を書けるかどうかのカギを握ります。言葉で表現された2原則を、積極的に手を動かして考えていきましょう。すると言葉ではわからなかったことがわかるようになります。

 立体図形の切断は特に難関校で出題されます。どんな複雑な図形を考えるときにも大切なのは基本です。今回の学びで立体図形の切断の基本をしっかりとマスターしましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」は切断について考えます。ここでは立体の切断を考えてみましょう。例えばケーキを切ります。みなさんはどのように切りますか?実際に切ってみて、その断面の形を見てみましょう。

 切ってできたものはいろいろあります。果物や野菜、椅子やテーブルは切断してできたものです。身の回りの「切断してできたもの」を探してみましょう。テキストに出ているように豆腐を切ることは易しいようで実は難しいです。

 「学び2」では「面」と「直線」についての再確認です。ここは数学における「面」と「直線」の概念の説明のため、正確な理解ではなく、イメージをもつことがねらいです。多くの小学生は面も直線も見えるもので限りがあるものと捉えています。しかし、ここでは面も直線も見える部分だけではなく、無限に続くということを学びます。

 例えば、理科では月が地球の周りを公転するときにできるだ円形の面を公転面といいます。しかし、地球と月の間には面は見えません。このように面は見えるところだけに存在するわけではありません。

 407ページの「やってみよう!」では立方体の切断面が六角形になる場合の作図をします。このような複雑な作図では直線を延長してのばしたり、新たな面を作ったりして、切り口の線を書いていきます。これは「学び2」で確認をした「面と直線は無限である」という考え方に基づいた方法です。

 「学び3」は「切断面、必ずこうなる二原則」を学びます。立体を切断すると切断面が現れます。その切断面の書き方について説明します。

★「その1 1つの平面と、別の1つの平面の交わりは、直線になる」

 400ページの豆腐を包丁で切っている様子を見てみましょう。402ページの図は立方体を矢印の向きに切っていく様子です。立方体が「豆腐」、矢印の向きに切るものが「包丁」です。このとき、立方体の上の平面と、包丁の平面の交わるところに直線ができます。このように、1つの平面と、別の1つの平面の交わりは、直線になります。

★「その2 平行な2つの平面と、別の1つの平面が交わってできる線は、平行になる」

 404ページの図を見てみましょう。図は402ページの立方体を矢印の向きに切っていき、立方体の上の平面から下の平面まで切ってから、 切り離した様子です。切断面は正方形となります。この切断面の正方形に注目してみましょう。立方体には上の平面と下の平面の平行な2つの平面があります。その2つの平面と包丁がつくる平面が交わってできた線が、切断面の正方形の上の線と下の線です。これらの線は平行です。

 また、立方体には左の平面と右の平面の平行な2つの平面があります。その2つの平面と包丁がつくる平面が交わってできた線が、切断面の正方形の左の線と右の線です。これらの線は平行です。このように平行な2つの平面と、別の1つの平面が交わってできる線は、平行になります。

 次に406ページの「学んだことを使う」を説明します。①では立方体を3点P、Q、Rを通る1つの平面で切ったときの切り口の線を書いていきます。立方体の上の平面は点P、Qを通る平面と交わるため、直線で結びます(二原則のその1)。同様に立方体の前の平面は点P、Rを通る平面と交わるため、直線で結びます。

 このように二原則のその1は「同一平面上にある2点は直線で結ぶことができる」と解釈することもできます。次に立方体の上の平面と下の平面に注目します。平行な2つの平面と、別の1つの平面が交わってできる線は、平行になるため、下の平面に、点Rを通り直線PQと平行になるように直線を書きます。この直線と下の平面とのもう一方の交点をSとしましょう(直線PQと直線RSが平行になっていることを確認しましょう)。最後に同一平面上にある点Qと点Sを結ぶと台形の切り口が見えてきます。続いて407ページの「やってみよう!」に取り組んでみましょう。

 「学び4」では立方体を切ったときの切断面の形について考えていきます。「学び1」から「学び3」で学んだことから考えていきます。立方体の向かい合う平面は平行なため、その平面上にできる直線も平行になります。また、1つの平面を直線で分けた場合、三角形や四角形ができます。

 このとき、特に三角形の形に注目し、合同な三角形を見つけてみましょう。そして平面図形の定義や性質をもとに形を決めていきます。408ページの8つの立方体の切断面について、その形の名称を考えてみましょう。

 演習としては409ページから410ページはこ今回の学びの確認です。今回は前半の「私が使える知識・技術であることを確認する」(409ページから410ページ)の問が作図中心のため、412ページ以降の問題が実践的な問題となります。412ページ問1~413ページ問4までは立体の切り口に関する問題です。必ず取り組みましょう。414ページの問5、問6、415ページの問7は入試でも問われるような形の問題です。

 ここまでは標準的な問題のため取り組みましょう。余裕があれば415ページの問8、416ページの問9にもチャレンジしてみましょう。

<算数 4年生 第17回>

 第17回のテーマは「立体図形 立体図形と体積」です。今回は立方体や直方体について「見取り図が書けること」「体積が求められること」「展開図を理解すること」が目標となります。

 目に見える解法がない立体図形は苦手と敬遠されがちな単元ですが、見取り図のかき方や展開図においての決まりなど、基本をきちんと学び、習得すれば理解することができます。今回はそのスタートラインです。特に体積の求め方と展開図については練習を重ねてしっかりと理解しておきましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」は立体図形の導入です。入試問題やテストの問題では奥行きのある立体図形も平面で表されています。立体図形を平面で表す場合、どのように表すとより立体に見えるのか考えてみましょう。286ページの図を見て「学び2」の準備をしましょう。

 「学び2」では見取図について学びます。288ページを見てみましょう。中段の右上の、箱の形で、6つの面すべてが正方形でできている立体を立方体といいます(サイコロの形です)。その他の立体は6つの面すべてが長方形でできているため直方体といいます(ティッシュの箱の形です)。立方体は上下にある正方形の底面の頂点を4つの平行な直線で結んだ形です。

 直方体は上下にある長方形の底面の頂点を4つの平行な直線で結んだ形です。見取図を書くときは、奥行きがあるように見せるために上下にある底面を平行四辺形で書いてみます。次に上下にある底面の頂点を4つの平行な直線で結ぶと見取図の完成です。見えない部分を点線で書くと、より実際の立体に近い形になります。

 「学び3」では体積の求め方を学びます。もののかさのことを体積といいます。体積は1辺の長さが1cmの立方体の体積を1㎤(立方センチメートルと読みます)として、これを基準に求めていきます。実際は立方体と直方体の体積は以下のような式で求めていきます(290ページの図を見ながら式を確認しましょう)。

 立方体の体積=1辺×1辺×1辺
 直方体の体積=たて×横×高さ

 294ページの問1で練習してみましょう。①の図形は1辺の長さが4cmの立方体です。体積を求めると、4×4×4=64㎤となります。②の図形はたてが3cm、横が6cm、高さが2cmの直方体です。体積を求めると、6×3×2=36㎤となります。長さの単位がmのときは体積の単位は㎥となることも覚えておきましょう。

 「学び4」では展開図について学びます。展開図とは立体を切り開いてできた図のことです。292ページを見てみましょう。見取図から展開図にするイメージが載っています。「やってみよう!」を使って頂点の記号を書いていきます。今回は平行な2つの平面に注目してみましょう。

 中段にある見取図を見てください。正方形ABCDと平行な平面は正方形EFGHです。点Aに対応する点が点Eです。同様に点Bに対応する点が点F、点Cに対応する点が点G、点Dに対応する点が点Hです。左の展開図に記号を書き込んでいきます。見取図と展開図を見ながら、組み立てる様子を想像しながら書き込んでいきましょう。

 正方形ABCDを上の平面とします(見取図と同じです)。このとき、下の平面は正方形EFGHで、正方形ABCDと平行です。見取図では点Aの下に点Eがあります。展開図では正方形ABCDの周りを取り囲むように4つの正方形があります。4つの正方形には点A、B、C、Dを除くと8つの頂点があります。点Aから上に進んだところには点Eがあります(点Eを書き込みましょう)。

 また、点Aから左に進んだところにも点Eがあります。このように点Aを中心に上と左のように角度が90度になると、2つの点は組み立てたときに重なります。これはとても重要なイメージです。同じように、見取図では点Bの下に点Fがあります。したがって、点Bから左に進んだところには点Fがあります。

 また、点Bから下に進んだところにも点Fがあります。さらに同様に考えて、点Cから下、右に進んだところには点Gが、点Dから右、上に進んだところには点Hがあります。

 残る頂点はあと2つです。同じように考えていきましょう。展開図で正方形ABCDの隣にできた正方形DCGHに注目します。正方形DCGHと平行な平面は正方形ABFEです。点Dに対応する点が点Aです。同様に点Cに対応する点が点B、点Gに対応する点が点F、点Hに対応する点が点Eです。点Gから右に進んだところには点Fがあります。また、点Hから右に進んだところには点Eがあります。これで全ての頂点に記号が書き込めました。

 282ページの右の展開図にも頂点の記号を書き込んでみましょう。見取図の頂点の記号を展開図に当てはめていく方法はさまざまあります。自分でも決まりを見つけてみましょう。

 演習としては294ページから295ページは必修です。「学び3」「学び4」を確認しながら解きましょう。297ページの問1は図形を切ったり、置き換えたりしながら工夫して解きましょう。298ページの問3は結び目に注意し、問4は立方体にA、B、C…の記号をつけ、展開図にも同じ記号をつけるとよいでしょう。299ページの問5、問6は体積を求める問題です。工夫して計算しましょう。

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