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第2回は『平均に関する問題』です。平均に関する公式は、平均=数量の合計÷個数、とその逆算である、数量の合計(のべ量)=平均×個数、があります。また、複雑な平均の問題では面積図を利用します。
公式の利用を学習します。上記の2つの公式どちらを利用するかを、すぐに判断できるようになることが目標です。
「必修例題1」は、基本的な公式利用の問題です。
「必修例題2」は、身長の平均が2組与えられた問題です。
AとBの身長の和と、差から、和差算を利用して、Aの身長を求めます。A、B、C、D、Eの5人の身長合計から、C、D、Eの3人の身長合計を引くと、AとBの身長合計となります。身長合計=身長平均×人数ですので、152×5-149×3=313より、AとBの身長合計は313cmで、差は3cmですから、(313+3)÷2=158より、Aの身長は、158cmです。
和と差が与えられたらすぐに和差算の式が立てられるように、練習を重ねておきましょう。
「必修例題3」は、テストの平均点が3組与えられた問題です。
答えを求めるためには何が必要かを整頓して考えてみましょう。AはBより10点高いことから、Aの得点はBの得点がわかれば求まります。BとDの平均がわかっているので、Bの得点はDの得点がわかれば求まります。Dの得点は、A、B、C、Dの4人の得点合計から、Dを除く3人の得点合計を引けば求まります。ということで、4人の得点合計は、70.5×4=282点、Dを除く3人の平均が73点ですので、3人の得点合計は、73×3=219点です。このことから、Dの得点は282-219=63点です。BとD平均が67点であることから、2人の得点合計は、67×2=134点ですので、Bの得点は、134-63=71点です。よって、71+10=81より、Aの得点は、81点となります。
この問題のように一見複雑な問題でも、内容をしっかり整頓すれば、正解にいきつくことができるということを、よく覚えておきましょう。
「必修例題4」は、テストの得点と人数の関係が表で与えられた問題です。
得点が9点の人と7点の人の、人数合計と得点合計から、つるかめ算を利用して求めます。9点の人と7点の人の人数合計は、40-(7+11+8)=14人です。また、クラス全員の得点合計は、8×40=320点で、表に出ている得点合計は、10×7+8×11+6×8=206点ですから、320-206=114より、9点の人と7点の人の得点合計は、114点です。ここで、つるかめ算を利用します。(114-7×14)÷(9-7)=8より、9点の人は8人です。
「必修例題5」は、少し複雑な平均の問題で、面積図を利用して求めます。予習シリーズ21ページの解き方にある面積図を参照してください。面積図の仕組みは、たて×横=(長方形の)面積の公式と、平均×個数=合計の公式が同じ形であることを利用します。面積図がかけるよう、繰り返しトレーニングしましょう。
今までのテストの回数を□として、たてに平均の84(点)、横に□(今までのテストの回数)の長さの長方形をつくり、そのとなりに、たてに100(点)、横1(回)の長方形をつなげてかきます。この2つの長方形の面積の合計が、たて86、横が(□+1)の長方形と同じ面積になるのです。面積が等しいのですから、たての100-86=14に、横の1をかけた面積(図のa)と、たての86-84=2に、横の□をかけた面積(図のb)は等しくなります。つまり、14×1=2×□という関係がわかります。よって、14×1÷2=7より、□は7ですから、テストは今までに7回あったことになります。
「必修例題6」も、面積図を利用した解き方の問題です。前問と同様に、予習シリーズ21ページの解き方にある面積図を参照してください。合格者の平均点を□(点)、不合格者の平均点を〇(点)として、たて□、横180(合格者の人数)とする長方形をつくり、そのとなりにたて〇、横420(不合格者の人数)とする長方形をつなげてかきます。この2つの長方形の面積の合計が、たて182(受験者全体の平均点)、横600(受験者全体の人数)の長方形と同じ面積です。この問題では、たての70(合格者と不合格者のそれぞれの平均点の差)に横の180をかけた面積(図のa)と、受験者全体と不合格者のそれぞれの平均点の差である(182-〇)をたてとし、横の600をかけた面積(図のb)が等しくなることを利用します。式に表すと、70×180=(182-〇)×600となります。ここから、182-〇=70×180÷600=21を計算して、〇=182-21=161と求められます。よって、161+70=231より、合格者の平均点は、231点です。
面積図はこれからも他の単元で利用することが多くありますので、かき方をしっかり理解しておくようにしましょう。
第3回は『多角形の性質』です。4年生で学習した面積公式の確認と、多角形の内角や外角および対角線の本数について学習します。ほとんどが公式です。公式を忘れても、自身でその場で式を立てられるよう、公式の成り立ちを確実に理解するようにしましょう。
面積を求める公式の確認、および公式の逆算を利用する問題を学習します。
「必修例題1」は、平行四辺形の面積を求める問題です。
平行四辺形の底辺は12cm、高さは7cmです。よって、公式から12×7=84より、面積は84平方cmです。
「必修例題2」は、三角形や台形の面積に関する逆算の問題です。
正多角形を含めた多角形の内角について、および多角形の対角線の本数について学習します。
「必修例題3」は、多角形の内角の和を求める問題です。多角形を三角形に分けて、内角を考えます。予習シリーズ28ページの公式の成り立ちについて、図をよく見ながら理解を進めてください。
公式により、180×(7-2)=900より、七角形の内角の和は、900度です。
「必修例題4」は、正多角形の1つの内角の大きさを求める問題です。正多角形とは、辺の長さ、内角1つの大きさが、それぞれ等しい図形をいいます。
正八角形の1つの内角を求める問題です。内角の和を求めて、八等分する解き方もよいですが、ここでは、隣り合う内角と外角の和は180度になることに着目して考えます。多角形の外角の和は、どのような多角形でも360度です(予習シリーズ29ページの説明をよく理解してください)。 360÷8=45より、正八角形の外角1つの大きさは45度です。よって、180-45=135より、正八角形の内角1つの大きさは135度です。
「必修例題5」は、多角形の対角線の本数を求める問題です。予習シリーズ30ページの公式の成り立ちについて、図をよく見ながら理解を進めてください。
七角形では、1つの頂点から、対角線は7-3=4本ずつひくことができます。よって、7つの頂点を考えると、4×7=28本ひけますが、1本の対角線について2つずつ数えていますので、2でわることになります。よって、公式の通り、(7-3)×7÷2=14より、対角線の本数は、14本です。
「必修例題6」は、注意すべき内容の問題です。今後も思わぬところで使われますので、きちんと理解しておきましょう。予習シリーズ31ページの解き方にある図を参照してください。
三角形ABCにおいて、底辺をBCとしたときの高さにあたる長さを考えます。頂点Aから底辺BCに垂直にひいた直線がBCと交わる点をHとします。三角形ABHは、角Bが30度、角BAHが180-(30+90)=60度の直角三角形です。この直角三角形は、正三角形を半分にした形ですので、辺AHの長さ(三角形ABCの高さにあたります)は、辺ABの長さの半分になります。AB=BC=6cmですから、6÷2=3より、AH=3cmです。よって、6×3÷2=9より、三角形ABCの面積は、9平方cmとなります。
“30度、60度、90度の直角三角形では、最長の辺の長さは、最短の辺の長さの2倍の長さ”となることを、よく覚えておきましょう。
第2回は『角の大きさと性質』です。予習シリーズ15ページに書いてある用語をしっかり身につけてください。また、分度器の使い方もマスターしましょう。
「必修例題1」は、直線の角度は180度である、という特別な角度の利用の問題です。
1本の辺が辺の片側の点(頂点といいます)を中心にして1/2(2分の1)回転してできる角度は180度です。よって、問題の図では、120度+ア=180度となります。ですから、180-120=60より、アの角の大きさは60度です。
「必修例題2」は、辺が頂点を中心にして1回転してできる角度が360度であるという、特別な角度を利用します。
ア+45度=360度となりますので、360-45=315より、アの角の大きさは315度です。
予習シリーズ17ページの「対頂角」の説明、および「同位角」の説明を理解してください。また、予習シリーズ18ページの「さっ角」の説明も理解してください。「同位角とさっ角」では、角度をつくる直線のうち2本が平行であることが前提となります。これらの性質は角度の問題ではよく使われます。単に理解するのではなく、応用できるようにトレーニングしていきましょう。
「必修例題3」は、対頂角は等しい、という性質を利用する問題です。
(60度+ア)の角の大きさが130度と対頂角になっていることを見つけます。つまり、60度+ア=130度となります。よって、130-60=70より、アの角の大きさは70度です。
「必修例題4」は、2本の直線が平行であることから、同位角やさっ角は等しい、という性質を利用する問題です。
問題の図の、「直線あ」と「直線い」は平行ですので、「直線い」で、角アの下の角は、「同位角は等しい」ことにより75度です。よって、ア+75度=180度ですから、180-75=105より、アの角の大きさは105度です。
ここで、アの角と向かって右側に隣り合う角と75度がさっ角の位置関係にあることから、アの右隣の角が75度となり、180-75=105よりアの角の大きさが105度になる、とすることもできます。
第3回は『計算のきまりと順序』です。たし算・ひき算・かけ算・わり算の4種類の計算をまとめて、四則計算といいます。この四則とカッコ( )が混じった計算において、計算の順序には、きまりがあります。予習シリーズ23ページの説明をよく読んで、このきまりをしっかり覚えてください。
「必修例題1」は、四則混合計算です。スタートは( )の中から計算します。カッコの中は、19+5=24です。その結果、41-24÷8となります。この式では、ひき算よりわり算が先ですので、24÷3=8となります。よって、41-3=38より、答えは38です。
「必修例題2」は、逆算の問題です。注意が必要な形は、ひき算・わり算の逆算で、ひく数、わる数を逆算で求める場合です。例えば、A-□=Bの逆算は、□=A-Bとなります。また、A÷□=Bの逆算は、□=A÷Bとなります。この2つの逆算は、実際の入試問題でもよく出てくる形です。しっかり身につけてください。
28÷□=4ですから、□=28÷4=7より、□は7です。
「必修例題3」も、逆算の問題です。計算順序とともに考えます。計算順序を問題の式の上や下にメモしておくとよいでしょう。予習シリーズ25ページの解き方を参照してください。
□×8を1つのかたまりとして〇で表すと、57-〇=25と表されますから、〇=57-25=32です。よって、□×8=32となります。逆算をして、□=32÷8=4より、□は4です。
「必修例題4」は、虫食い算といわれる問題です。予習シリーズ25ページの解き方をよく理解してください。□に入れる数を一気に求めようとすると、間違いが起きやすくなります。計算の一の位から順番に解き進めて行きましょう。その際に、計算のくり上がり、くり下がりに、特に気をつけることが必要です。
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