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第6回は『円(2)』です。円とおうぎ形について、面積と、円周や弧(こ)の長さの求め方を学習します。円の計算では、円周率としての3.14という小数のかけ算や、分子を中心角の大きさ、分母を360度とする「中心角/360」という分数の(割合)計算が数多く使われます。ですから、計算上の注意も必要となります。なお、分数は、分子/分母の形で表します。
「必修例題1」は、円の中にある角度を求める問題です。円の半径はどこでも等しい長さですから、半径を使った三角形は二等辺三角形や正三角形になることを利用します。
なお、直径を1辺として、その1辺の向いにある頂点が円周上にあるような三角形では、円周上の頂点の角が、必ず直角になります。この直角三角形を利用する場面が多くありますので、理解しておきましょう。この問題では、角BACが直角となります。
「必修例題2」は、公式を使って円周や弧の長さを求める問題です。なお、直径に対する円周の長さの割合は一定で、この割合を円周率といい、およそ3.14として使用します。
予習シリーズ54ページ中央の二重線でかこんである、公式を覚えましょう。
このように、3.14を含む式では、3.14以外を計算した後で、最後に3.14の計算をすることをお勧めします。効率よく計算でき、ミスも少なくなります。
「必修例題3」は、同じ大きさの円を重ねた図形の問題です。円に関係した角度の問題では、半径を新たにひいて考えることが多くあります。つまり、長さの同じ半径を使うことで、二等辺三角形や正三角形の性質を利用します。
「必修例題4」は、公式を使って、円やおうぎ形の面積を求める問題です。
予習シリーズ55ページにある説明を理解して、二重線でかこんである、公式を覚えましょう。
繰り返しになりますが、このように、3.14の入った計算は、3.14以外を計算した後で、最後に計算します。
「必修例題5」は、円に関連した図形の面積を求める問題です。面積公式の成り立ちを理解して、公式を使えるようにしましょう。この問題の形を「はっぱ形」といいます。これは、四分円(円を4分割したおうぎ形)の面積から、直角二等辺三角形の面積を引いて求めた形を2つ合わせて、はっぱ形になっています。予習シリーズ56ページの解き方にある図を参照してください。
半径10cmの四分円の面積は、10×10×3.14×1/4=25×3.14=78.5より、78.5平方cmです。また、等辺(直角をはさむ2辺が等しい)が10cmの直角二等辺三角形の面積は、10×10÷2=50より、50平方cmです。よって、(78.5-50)×2=57より、はっぱ形の面積は、57平方cmです。
別の解き方も紹介しましょう。四分円を上下さかさまに重ね合せると、正方形の面積に、求めるはっぱ形の部分のみが二重に上積みされた形となります。そこで、はっぱ形の面積は、「四分円の面積2つ分から、正方形の面積をひく」という解き方でも求められます。 10×10×3.14×1/4×2-10×10=10×10×3.14×1/2-10×10=10×10×(1.57-1)=10×10×0.57=57として上記と同じ結果になります。
まず面積公式の成り立ちをしっかり理解したうえで、慣れてきたら、このはっぱ形の面積は、正方形の1辺の長さを□とした場合、□×□×0.57で求められることも確認しておきましょう。ただし、この「×0.57」が成り立つのは、円周率が3.14の場合に限られます。円周率が3など、別の値で設定された場合は、数値が変わってきますので気をつけましょう。
なお、3.14の計算についてですが、3.14に1けたの数をかけた計算結果は、覚えておくとよいです。また、中心角/360の約分結果も、よく使われる中心角については、覚えましょう。
第7回は『食塩水』です。食塩水(水に食塩を加えたもの)の重さをもとにする量として、その中にとけている食塩の重さを比べる量とする、割合の問題です。もとにする量となる食塩水の重さは、食塩の重さと水の重さの合計であることに注意しましょう。また、濃さの単位は%ですが、計算上は、小数か分数を使用することにも注意が必要です(分数で計算するとスピードアップになります)。加えて、予習シリーズの各問題の解説にある図(ビーカー図とよばれます)を使って問題を整頓すると、理解が深まります。
※分数は、分子/分母の形で表します。
「必修例題1」は、基本のトレーニングです。「食塩水の重さ×食塩水の濃さ=食塩の重さ」を基本に整頓します。
「必修例題2」は、食塩水に水を加える混合問題です。水を加えても、食塩の重さは変わらないことに注目します。
「必修例題3」は、水を蒸発させる問題です。前問と同様、水を蒸発させても食塩の重さは変わらないことに注目します。
「必修例題4」は、食塩水に食塩を加える混合問題です。食塩を加えると、食塩水の重さも増えることに注意します。
このように、食塩水の問題では「変化していない量」に注目することに気をつけましょう。
「必修例題5」は、食塩水どうしを混合させる問題です。
「必修例題6」は、食塩水のやりとりの問題です。やりとりの前後で変化していない量に注目して解き進めて行きましょう。
こぼした食塩水と同じ重さの水を加えましたから、食塩水の重さは600gのままです。初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、600×15/100=90gです。また、あとの食塩水に含まれる食塩の量は、600×8/100=48gです。よって、こぼした食塩水にふくまれる食塩の重さは、90-48=42gとなります。こぼした食塩水の濃さは、初めの食塩水の15%です。よって、42÷15/100=280より、こぼした食塩水は280gです。
第6回は『植木算』です。直線の道や丸い池のまわりにそって木を植える場合の、木の本数と道や池のまわりの長さとの関係を考える問題です。長さは、「1区間(木と木の間)の長さ×区間の数」で求められます。この区間の数と植えた木の本数の関係を整頓しておきます。両はしに木が植えてある場合は、木の本数-1=間(区間)の数です。両はしには木が植えられない場合は、木の本数+1=間の数です。池のまわりに木を植える場合は、木の本数=間の数です。それぞれの必修例題について、解き方にある図を参照して下さい。
「必修例題1」は、両はしに木が植えてある場合の、はしからはしまでの長さを求める問題です。
木が25mおきに35本植えられています。1区間の長さ=25mで、間の数=35-1=34か所ですから、25×34=850より、はしからはしまでの長さは850mです。
「必修例題2」は、植える木の本数がたりない場合の問題です。内容を確実に理解するために、予習シリーズ46ページの解き方にある図を参照してください。
「必修例題3」は、途中の木と木(この問題では、電柱)の間の数を考えて長さを求める問題です。簡単な例を考えるとわかりやすくなります。たとえば、2番目の電柱から5番目の電柱まで、間は何か所あるかを考えてみますと、3か所で、5-2の計算で求められることがわかります。
12mおきに立っている、6番の電柱から23番の電柱までの間の数は、23-6=17か所です。よって、12×17=204より、この2本の電柱の間のきょりは、204mです。
「必修例題4」は、池のまわり(つながった長さ)に木(この問題では、くい)を植える問題です。木(=くい)の本数=間の数となります。
くいの数である99本は、間の数が99か所ということです。2×99=198より、この池のまわりの長さは、198mです。
「必修例題5」は、木と木の間に、べつの木を植える問題です。予習シリーズ48ページの解き方にある図を参照してください。
第7回は『小数(1)』です。まずは、予習シリーズ53ページにある小数の仕組み、および用語を理解して覚えましょう。また後半の「単位」の問題は5年、6年になっても苦手とされる生徒さんが多い単元ですので、基本からしっかり固めておきましょう。なおここでは、分数は、分子/分母の形を使って表すことにします。例えば、10分の1は、1/10と表します。
「必修例題1」は、小数の仕組みの問題です。
1が3個で3、0.1が7個で0.7、0.001が5個で0.005となります。これらの数を集める、つまり和を求めると、3.705です。
「必修例題2」は、分数を小数の位との関係で考える問題です。
分数の1/100は、小数の0.01と等しいです。17=10+7より、0.01が10個集まると0.1となり、0.01が7個集まると0.07ですから、0.1+0.07=0.17より、1/100が17個集まると0.17です。
「必修例題3」は、小数のたし算・ひき算の問題です。
小数のたし算・ひき算は、ひっ算において小数点を上下でそろえることが重要です。たし算では、計算結果で末尾(答えの右はし)に0(ゼロ)がある時は消すことを注意しましょう。ひき算では、ひく数(ひっ算の下にかく数)のけたが、ひかれる数(ひっ算の上にかく数)のけたより多いときは、ひかれる数の右に0をつけて、けたの数をそろえることがポイントです。予習シリーズ54ページの解き方にあるひっ算を参照してください。
長さ・重さ・かさの単位について、学習します。予習シリーズ55ページにある、単位についての説明を参照してください。特に、キロ(kの文字を使います)は、ある大きさの1000倍の大きさを表し、ミリ(mの文字)は、ある大きさの1/1000(=0.001)の大きさを表します。つまり、1mの1000倍の大きさである1000mは1km、1mの1/1000の大きさは1mmとなります。その他、長さの単位では、1/100(=0.01)の大きさを表すセンチ(cの文字)、かさの単位では、1/10(=0.1)の大きさを表すデシ(dの文字)も使われます。これらも含めて、使えるようにトレーニングしましょう。
「必修例題4」では、長さ・重さ・かさの単位を学習します。しっかり習得できるように、トレーニングを多くしてください。
「必修例題5」は、単位のついた数量のたし算・ひき算です。それぞれの数量を、求める単位にそろえて、たし算・ひき算をします。
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