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新6年生になって最初の組分けテストです。今よりも上位のクラスにジャンプアップできるチャンスですが、これまでに習った単元すべてがテスト範囲になるため、どこから復習を進めればよいのかを見定めるのがとても難しくなります。
さらに、6年生になったばかりで、新たなサピックスカリキュラムに慣れるだけでも大変な時期にあり、重要単元をどこまで理解できているか、特に比を的確に使いこなせているか、できるだけ時間をかけずにしっかりと確かめておきたいところです。
そこで「比を使った解法」を中心に新6年3月度組分けテストの対策ポイントを第1位から第5位までランキングにしましたので、ぜひマスターしてテストに臨んでださい!応援しています!
さらにこちらの「50分で偏差値を5上げる算数予想問題」と組み合わせれば、組分けテスト対策は鬼に金棒です。ぜひクラスアップを実現してください。応援しています!
サピックスのカリキュラムでは5年が終わった段階で一通り全単元の基本項目は既習となり、6年生からは一気に応用問題の演習へと突き進みます。
平面図形においては、図形の複雑さが急速に増してきます。特に比を使った問題は出題頻度が高くなるうえに、構成の複雑さが段違いに高まります。図形の中からいかに速く正確に比の関係をつかみとるかが得点力アップの大きなポイントになります。
平面図形と比の問題では、「面積比(高さ共通の図形での面積比は底面比と等しい)」そして「相似」という2つの要素をいかに的確に使いこなすかが得点差を作り出すきっかけとなります。また、その2つの要素どちらをも使う問題も数多く出されます。
例えば下の図で、長方形ABCDの中に線分をかきいれることでできた三角形EFIの面積に注目すると、EHとFGが平行であることから、三角形EHIと三角形GFIは相似の関係になり、HI:FI=EH:GF=4:5となります。ここまでは相似の関係で導くことができます。
そして三角形EFIと三角形GFIの関係を見ると、それぞれの底辺をHI、FIとすると高さが共通になるため、三角形EHIの面積:三角形EFIの面積=HI:FI=4:5と、底辺比を利用して解き進められるのです。
平面図形と比の問題を正確に解き進めるために、まずは底面比や相似の基本パターンをいかに多く頭の中に植え付けておくかが重要なステップになります。上の図でも三角形EHIと三角形GFIは相似の中でも基本的な砂時計型のパターンになっています。
平面図形と比の基本パターンが定着していれば、問題の図を見てすぐに「ここが相似になれば解きやすくなる」といった解答方針のきっかけをつかむことができるようになります。そうなれば、相似になるためにはどの辺の平行関係に、どの角度の等しさに注目をすればよいかといった、思考をさかのぼるかたちで問題の要素を見つけれられるようになるのです。
実際の入試でも頻出の平面図形と比の問題を攻略するためには、多くの図形のパターンに慣れることです。普段の演習でも、ただ漫然と図形を見るのではなく、どこかに相似や底辺比を使える部分はないか探し出す意識を強く持って問題に臨むようにしましょう。
速さの問題で、「距離が同じ場合は、速さの比と時間の比が逆比」という関係を使う問題は、5年生の後期以降、何度も解いてきました。この関係は今後も使うケースが多く、様々なパターンで出題されるようになります。
それも、これまでのような、問題を見てすぐに逆比を使うと着想できるような基本レベルではなく、長い文章から逆比の関係を使うところに気づかせたり、グラフの中で逆比を使わせるなど、難度がアップしたかたちになるため、基本の考え方をしっかり覚えられているか、今のうちに確かめておく必要があります。
特に気をつけておきたいのが、グラフを見て、そこから比の関係を正確に導き出すことです。下の左のグラフでは、同じ□の距離に対して、進む向きは反対ですが、Aは12分、Bは(30-12=)18分かけて進んでいることがわかります。ここで、「同じ距離を進む場合、速さの比は時間の比の逆比」の考え方を使って、AとBの速さの比は、1/12:1/18=3:2と求めることができます。
また、右のグラフでは、同じ●の時間で、Cはマル3の距離を、Dはマル4の距離を進んでいることがわかります。「同じ時間であれば、速さの比と進んだ距離の比は等しい」という考え方から、CとDの速さの比は、マル3:マル4=3:4と求めることができます。
ここではグラフが与えられた前提で説明をしましたが、組分けテストの後半に出されるような応用問題であれば、問題を読んでその内容を自分でグラフにして、速さの比の関係をつかむ力も求められます。スムーズにグラフがかけるように、普段からグラフを見る目を養っておきましょう。
文章題の中には、比、特に逆比の関係を利用することで、解く速さと正確さに大きな差を生むことができる問題があります。
例えば「キャラメル9個とクッキー10個の値段の合計は1320円で、キャラメル3個の値段とクッキー4個の値段が等しいとき、クッキー1個の値段はいくらですか。」といった問題があるとします。
2種類の品物があり、それぞれの1個あたりの値段と合計金額、そして値段の関係がわかっているので、消去算(代入法)で解く方法が浮かんできますが、ここで比を使った解法を考えてみましょう。
キャラメル3個の値段とクッキー4個の値段が等しいことから、キャラメル×3=クッキー×4=1という式が立てられ、そこから、キャラメル×1/3=クッキー×1/4より、キャラメル1個の値段:クッキー1個の値段=4:3の比例式を導くことができます。あとは、キャラメル1個の値段をマル4、クッキー1個の値段をマル3として、キャラメル×9+クッキー×10=1320の式をマルで表すと、マル36+マル30=マル66=1320より、マル1=20から、クッキー1個の値段はマル3=60円と求められるのです。
割合と比の文章題で必ず比を使った解法を使わなくてはならない、ということではありませんが、比を使うことで複雑な計算を避けることができますので、ミスを防止するためにも比を使った解法を身につけておきましょう。
また、比を使うケースとして「金額の比」の問題には注意しておきましょう。具体的には、(枚数の比)=(合計金額の比)÷(1枚あたりの金額の比)の式を使い、例えば、10円玉と50円玉の合計金額の比が3:2の場合、枚数の比は、3/1:2/5=15:2と求める流れとなります。確実に使いこなせるかどうかでテスト全体の点数にも影響する内容ですので、しっかりとおさえておきましょう。
6年生になり、テスト全体の中で、比を使って解く問題の占める割合が高くなる中で、立体図形でも比を用いるケースが増えてきます。互いに相似の関係にある立体で、相似比がa:bのとき、体積が、(a×a×a):(b×b×b)となるといった基本パターンはもちろん、体積の公式である[底面積×高さ=体積]を利用して、(底面積の比)×(高さの比)=(体積の比)となることを利用した解き方にもスムーズに対応できるようにしておく必要があります。
例えば「底面の半径の長さが8cmの円柱Aと、底面の半径の長さが6cmの円柱Bの体積の比が80:63のとき、2つの円柱の高さの比を最も簡単な整数の比で求めなさい」といった問題では、体積比が80:63であることから、仮に円柱Aの体積を800立方cm、円柱Bの体積を630立方cmとおいても、数が大きいうえに3.14が計算に含まれるため、高さを求める仮の計算がとても複雑になってしまいます。
そこで、底面積の比が(8×8):(6×6)=64:36=16:9であることから、(底面積の比)×(高さの比)=(体積の比)を利用すれば、高さの比を、80/16:63/9=5:7と求めることができるのです。
この考え方は【第3位】でご紹介した「金額の比」とも共通するものですが、解法をしっかり身につけておけば、複雑な計算をすることなしに正解に行き着くことができます。
もちろん、冒頭に挙げた相似比から求められる体積比を使って解く問題、そして表面積で、相似比から求められる面積比を使って解く問題も出題される可能性は高くありますので、まずは基本をしっかりおさえて、比を使って立体図形の問題を解く方法に慣れておきましょう。
規則性の問題の中で、等差数列や、グループ数列といった数が横並びになるシンプルなパターンではなく、数字が表のかたち(数表)になっている場合、その規則の読み取りにはより慎重に取り組む必要があります。
特に注意すべきは「数字が増減する向き」です。下の図のような、数が斜めの向きに増減するような並びでは、偶数列では数が上から下に増えて、奇数列では下から上に数が増えるといった規則になります。この向きを正確にとらえられていないと、問題を解く際に数の増え方に混乱してしまい、得点のチャンスが大きく減ってしまいます。
このタイプの問題は組分けテストでは中盤以降に出されるケースが多く、テスト全体の点数に大きく影響します。それだけに、数字の増減の向きには細心の注意を払ってください。
また、こうした数表の問題では「平方数(同じ数をかけ合わせた数)」が、どの位置にあるかに注目する必要があります。下の図では2行1列に4(2×2)、1行3列に9(3×3)、4行1列に16(4×4)、と、偶数行1列、1行奇数列に平方数があることがわかります。この平方数の位置が、問題で求める数の位置を答える際に大きなヒントになります。
規則性の問題では、数の書き出しなど手を動かして規則を見つけ出す作業が必要となるケースが多いですが、これから問題の難度が上がって行くと、書き出しよりも前に、まず数の位置関係、増減の向きなどといった規則をスピーディーに、かつ慎重に考えてから、書き出しでその規則を確かめるといった流れで進める必要が出てきます。
特にサピックスでは6年生になると、この「ルールを理解して、書き出し、式を立てる」という高度な解法の流れを実践させる問題の頻出度が一気に増えてきます。数の並びのどこに注目するかを意識して問題演習をくり返しましょう。
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