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「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。に続く節をご存じですか?
福沢諭吉といえば、『学問ノススメ』の上記の一節があまりに有名です。その為、「平等の精神」のイメージを強く持っている方も多いと思います。
しかし、福沢諭吉が本当に伝えたかったのは、この節に続く次の部分です。
引用元:青空文庫
https://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html
身分制度が撤廃され、これからは、人はみな生まれながらにして平等である。これからは、学ぶ者は偉くなり生活も豊かになる。学ばないものは地位も低く貧しくなる。と説いています。
すでにお気づきのように、この福沢諭吉の言葉は「なぜ、学ぶのか?」という問いに対する答えです。お子様に「なぜ、勉強するの?」と質問をされ、答えに窮したことはありませんか?
実は、この問いに対する答えは、明治5年、約150年も前に福沢諭吉が答えてくれていたのです。
現代風に意訳すると、どうなるでしょう。
ちょっと固いですかね。お子様はなんだかピンと来ないかもしれません。ここはお子様のパーソナリティやご家庭の教育方針によって伝え方が変わってくると思います。
ただ、お子様に伝えて欲しいのです。身分制度に縛られていた時代は、どんなに努力しても身分を超えることは不可能でした。しかし、今は、自分の努力次第で「何者」にもなれるのです。私なりの定義で恐縮ですが、「努力」とは、「今いる場所で成すべきことを成す」ということだと思います。であるならば、小学生の成すべきこととは、第一はやはり勉強です。得意、不得意にかかわらず、大いに学んで欲しいのです。努力は絶対に裏切りません。
最後に1冊、本を紹介させてください。
齋藤孝『まんがでわかる福沢諭吉 学問のすすめ』(あさ出版)
現代の若者が、タイムスリップして福沢諭吉に出会い、自分の人生を前向きに生きていく力を得ていくストーリーです。小学生対象に福澤諭吉のメッセージを的確に伝えています。慶應義塾開学に触れている部分もあり、お子様が慶應義塾に興味を持つきっかけとなるかもしれません。ぜひ、読後に親子で感想を話し合う機会を設けてください。「なぜ、学ぶのか?」に対する、お子様なりの答えを導き出し、腹落ちさせることができれば、勉強に対する姿勢が変わってくるはすです。
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