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6年生は「速さ」や「立体の切断」といった入試算数で頻出の単元が登場します。問題内容を正確に理解することが求められますので、図をかくなどの解法を少しでも多く持っておく必要があります。
5年生は「食塩水」「円」など、こちらも出題頻度の高い問題が多く出題されますので、どの単元も苦手にならないように、しっかり復習しておくことが大事です。
6年生、5年生ともに重要単元で難度の高い問題が一気に増えてきましたので、少しでも自分の復習ポイントを見つけることが必須となります。
そこで今回は第2回組分けテスト対策について、ぜひ気をつけて頂きたいポイントを、6年生、5年生ともに第5位から第1位までのランキングのかたちでご紹介します。
このランキングを参考に復習を進めて、ぜひクラスアップを実現してください!応援しています!
また、6年生は攻略ポイントだけでなく予想問題付きです。過去問を分析し最も出題される可能性が高い問題を揃えてあります。解説も準備しますので、間違えた箇所はとくに読み込んで本番で同じ間違いをしないように注意してください。
問題は鉄人会のHPで公開しています。万全の構えで組分けテストに臨むためにも、ぜひご活用ください!
予想問題はこちらのページで無料公開中です。
それではランキングの発表です。まずは6年生の第5位からです!
点数にして約3割を占めます。もう一度基本事項を確認して「簡単な問題なのにやり方を忘れていて解けなかった」という事が無いようにしましょう。特に確認したいものは以下の通りです。
・第1回 やりとり算、いもづる算、差集め算
・第2回 周期算、曜日、N進法
・第3回 角度、面積と辺の比、正六角形
・第4回 道順の利用、図形と場合の数
速さの文章題では、条件をダイヤグラムや線分図等の図にまとめると一気に見通しがよくなることが多いです。問題文の内容をしっかりと把握する手助けにもなりますので、図をかく練習をしてみましょう。
という問題を考えてみます。
線分図に条件を整理していきます。はじめに線分図を1本かいて左端をA、右端をBとします。この線分図の下に条件をかき込んでいきます。全部で4本の矢印をかき込みますので、説明上1行目から4行目と表現します。
すれ違いの条件を線分図にかき込みます。すれ違う地点をCとすると、1行目に電車の矢印をAからCまでかき、その上に10分とかきます。次に3行目に自転車の矢印をBからCまでかき、その上に10分とかきます。
続いて追い越しの条件をかき込みます。そのために、もとの線分図をBから右側に延長してDとします。このDが追い越した地点となります。2行目に電車の矢印をAからDまでかき、その上に15分とかきます。次に4行目に自転車の矢印をBからDまでかき、その上に15分とかきます。
かき終わった線分図をよく見ると、CD間を電車では15-10=5(分)、自転車では10+15=25(分)で移動していることがわかります。時間の比は 電車:自転車=5:25=1:5 ですから、速さの比は 電車:自転車=5:1となります。このことから、AC:CB=5:1となるので、電車の間かく(電車がAB間を移動する時間)は 10×6/5=12(分) と求まります。
このように条件を図にまとめると、目で見て気が付くことが出来るようになります。ぜひ練習してみてください。
次の問題を考えてみましょう。
この問題のポイントは、24=2×2×2×3 なので「24で割る」=「2で3回割って、3で1回割る」という点です。24の倍数を探さないように注意しましょう。たとえば、1×2×3×4=24 です。1から4の中に24の倍数はありませんが、1から4までの整数の積は24で割り切れることがわかります。
Aを素因数分解したときに、2が何個あるかを考えます。N進法の考え方を使って100÷2=50、50÷2=25、25÷2=12…1、12÷2=6、6÷2=3、3÷2=1…1 より、50+25+12+6+3+1=97(個)とわかります。このことから「2×2×2」は97÷3=32…1 より32組作れることがわかります。
次に、Aを素因数分解したときに、3が何個あるかを考えます。100÷3=33…1、33÷3=11、11÷3=3…2、3÷3=1 より、33+11+3+1=48(個) とわかります。
以上の事から「2×2×2」が32組、「3」が48個あるので、Aは24で32回割れることがわかります。ここで「48回」と間違えないように気をつけましょう。必ず小さい方の値を選ぶように注意してください。この問題では割り切れなくなる回数を問われているので 32+1=33(回目)と求まります。
このような「典型的な問題+α」をしっかり考えられるようになると、実力がぐんぐん伸び始めます。はじめは難しくても繰り返すことが重要です。頑張って取り組んでいきましょう。
立方体の切断は手順を守って解けば必ず解けます。自分の想像で切り口の図形の辺をかかないように注意しましょう。
順を追って考えていきましょう。
(1) 同一平面上の切り口の平面が通る点は直接結べるので、CとP、CとQをそれぞれ結びます。
(2) 平行な面にある切り口の図形の辺は必ず平行になります。具体的には、三角形CDQと三角形RFP、三角形CBPと三角形SHQがそれぞれ相似になります。
(3) 三角形CDQと三角形RFPの相似から、CD:DQ=RF:FP すなわち12:6=□:(12-8) となるので、これを解いて □=8とわかります。したがって、FR=8cmと求まります。
(4) 三角形CBPと三角形SHQの相似から、CB:BP=SH:HQすなわち12:8=□:(12-6) となるので、これを解いて □=9とわかります。したがって、ES=12-9=3(cm)と求まります。
このようにわかるところから順番に求めていきます。切り口の図形の辺を一筆書きしようとして、自分勝手にかかないように注意しましょう。立方体の切断はこの後の立体の切断にもつながっていきますので、1問1問丁寧に問題に取り組んで確実に解けるようになるまで練習しましょう。
次の問題を考えてみましょう。
条件を整理します。行きは、AB間が上りになりBC間が下りになります。反対に、帰りは、AB間が下りになり、BC間が上りになります。より長い距離を下った方が(時速6kmで進んだ距離が長い方が)、合計の時間が短くなりますので、AB間とBC間ではAB間の方が長いことがわかります。
AB間に、BD=BCとなるD地点を考えます。DC間では、行きと帰りにかかる時間が等しくなるので、全体の時間の違いはAD間にかかる時間の違いになります。
まずAD間で考えると、速さの比は 上り:下り=3:6=1:2 なので時間の比は 上り:下り=2:1です。AD間の上りの時間をマル2、下りの時間をマル1とすると、マル1=5-4=1(時間) となり、AD=6×1=6(km)と求まります。
次にDC間を考えます。行きで考えると、DC間にかかる時間は 5-1×2=3(時間) 、DB間が上りで、BC間が下りなので、時間の比は DB:BC=2:1 となります。したがってDB間にかかる時間は、3×2/3=2(時間)となり、DB=3×2=6(km) となります。
よってAB=6+6=12(km)と求まります。
条件を整理してABの方が長いことに気付かないと解くのに苦労する問題です。1つの問題の中で考えることが多い問題ですが、筋道を立てて考えられるように練習しましょう。
点数にして約3割を占めます。もう一度基本事項を確認して「簡単な問題なのにやり方を忘れていて解けなかった」という事が無いようにしましょう。特に確認したいものは以下の通りです。
・第1回 約数、倍数、等差数列
・第2回 平均の面積図、つるかめ算
・第3回 N角形の公式、三角定規の三角形
・第4回 割合の3公式、相当算の線分図
食塩水の問題は、「食塩水の濃さ=食塩の重さ÷食塩水の重さ」「食塩の重さ=食塩水の重さ×食塩水の濃さ」「食塩水の重さ=食塩の重さ÷食塩水の濃さ」の3つの公式を使って求めていきますが、これらの公式が使いづらい問題があります。そのときに便利なのが、たてを「食塩水の濃さ」、横を「食塩水の重さ」、面積を「食塩の重さ」にした面積図です。この面積図は第2回で学習した「平均の面積図」と同じもので、使う名称だけ食塩水の公式に直したものになります。したがって使い方も平均の面積図と同じです。
次の例題で試してみましょう。
まず横長の長方形をかき、たてに「食塩水の濃さ」の12%、横に「食塩水の重さ」の100gと書き込みます。次に今かいた長方形くっつけてもう1つ縦長の長方形をかき、たてに「食塩水の濃さ」の100%、横に「食塩水の重さ」の□gと書き込みます。
ここで注意することは、「食塩水=食塩+水」なので食塩のみの場合は100%の食塩水として(余談ですが、水のみの場合は0%の食塩水として)計算します。また、食塩水の重さ=食塩の重さになります。
次に混ぜると20%になっているので、12%と100%の間のところに左から右まで点線をかきこみ、点線から長方形の下の辺までの長さに20%と書き込みます。すると点線より上の「出っ張っている部分」と点線より下の「へこんでいる部分」の面積が等しくなるので、
(1-0.2)×□=(0.2-0.12)×100、□=10(g)と求まります。
複数個の品物を売買する問題では、品物を値引きして仕入れ値より安く売ったり、品物が売れ残ったりすることがあります。そのため利益はお店全体で考えなくてはなりません。したがって、「売り上げの合計-仕入れの合計=利益」として計算します。
という問題を考えてみましょう。
まず1個あたりの売り値を考えます。定価は200×(1+0.2)=240(円)となり、値引き後の売り値は240×(1-0.3)=168(円)となります。次に仕入れの合計ですがこれは、200×100=20000(円)です。利益は2920円とわかっているので、以上の事から売り上げの合計は20000+2920=22920(円)となります。
ここまでの事を整理すると、「1個240円の品物と1個168円の品物を合わせて100個売ったら売り上げが22920円になりました。240円の品物は何個売りましたか。」とうい問題になります。個数の合計と売り上げの合計がわかっていて、それを240円で売った個数と168円で売った個数にわけるので、「つるかめ算」ですね。
よって、(22920-168×100)÷(240-168)=85(個)と求まります。
この問題では値引き後に利益がでないので、売り上げを使ったつるかめ算にしましたが、値引き後の値段でも利益が出ているときは、利益だけを使ったつるかめ算で求めることもできます。
円の面積は、「半径×半径×円周率」で求まります。半径がわかっていればすぐに計算できますが、半径がわからないときはどうすればいいでしょう。半径がわからないときは、「半径×半径」の値を考えると解くことができます。もちろん小学生は√の計算は出来ないので、正方形や直角二等辺三角形の面積を利用して求めます。
という問題を考えてみましょう。
まず円Oの面積ですが、これは8×8×3.14=64×3.14となります。ここで気をつけたいのは「最後まで計算しない」ということです。円Qの面積を求めるときも円周率を使うので、3.14の計算は後でまとめて計算します。
次に円Qの面積ですが半径がわかりません。したがって「半径×半径」を求めることにします。円やおうぎ形の問題では、半径を補助線として引くと見通しが良くなることが多いです。今回も補助線として円Qの中心から、正方形ABCDと円Qの4つの接点に向かって半径を4本引きます。すると、正方形ABCDを4つに分けた小さい正方形が4つ出来ます。その小さい正方形を見てみると、1辺が円Qの半径と同じで対角線の長さが円Oの半径である8cmになっていることが分かります。このことを利用して「半径×半径」をもとめます。円Qの半径を□とすると、小さい正方形の面積は□×□で表すことができますので、□×□=8×8÷2=32 となり、円Qの面積は32×3.14となります。
最後に何倍かを計算します。(64×3,14)÷(32×3.14)=2(倍)と求まります。
このように応用問題では半径がわからないことが多いです。そのときは「半径×半径」が求まるはずだと考えて解いていきましょう。また、3.14の計算は最後にまとめて計算するくせをつけましょう。計算のスピードが上がりますし、なによりミスが激減します。繰り返し練習して身につけましょう。
差集め算では問題文の中から、「全体の差」「1つあたりの差」「個数」という要素を探して考えていくことが基本になります。問題文を読むときにこれらの要素を意識しながら読んでいくと問題を解く手がかりになるでしょう。
この問題のポイントは、金額の違いは本数の違いによって発生するということです。このことから鉛筆とボールペンの本数の差は、(1180-900)÷(100-30)=4(本)とわかります。また、問題文から安い方(鉛筆)を多く買う予定が高い方(ボールペン)を多く買ってしまったため代金が増えてしまったと読み取れます。実際に買った本数はボールペンの方が4本多いので鉛筆の本数にそろえると代金の合計は 1180-100×4=780(円)となります。ここで鉛筆とボールペンの本数がそろったので鉛筆1本とボールペン1本を1組として考えるのが上手いやり方で、その結果、鉛筆とボールペンの組が780÷(30+100)=6(組)できることがわかります。これは実際に買った鉛筆の本数と等しいですから答えは6本と求まります。
このように見た目は異なりますが、問題を解く鍵は最初に挙げた3つの要素になります。
また、問題文を読んでもわかりにくいときは、『予習シリーズ 算数5年上』P.87の解説にあるような図をかいてみるのも理解の手助けになります。繰り返し練習して1つずつ確実にできるようにしていきましょう。
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