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場合の数がテーマです。この単元を苦手にする生徒さんが多く見られますが、その理由のひとつに、計算だけでは正解に行き着けない問題が多くあることが挙げられます。ズバリ対策のポイントは、計算とかき出しの作業を的確に使い分けること、時にはその両方を駆使しながら解くことにあります。特にかき出しは地道な作業になりますが、問題のレベルが上がるほどにその作業の必要性が高まります。まずは基本的な問題でかき出しの作業をどのように進めればよいのか、見やすくかき出しをするにはどうすればよいのか、といった点に気をつけて練習を重ねてください。かき出しに慣れてくれば、解答にかかる時間も大きく短縮でき、正確さも跳ね上がっていきます。はじめは時間がかかっても粘り強く問題に取り組み、間違えた問題や正解はしたけれど根拠が曖昧な問題は、解説をよく読んで、解き方を身につけるようにしましょう。遠回りのように見えますが、そのサイクルで演習を重ねれば、場合の数を得意分野にすることもできます。地道に頑張りましょう!
「考えよう1と2」は順列の問題です。計算だけで答えを求めることができない場合には樹形図をかく必要があります。その時に備えて、樹形図はすぐにかけるように練習を重ねておきましょう。
枝の分かれ方が同じときは計算で求められますが、不規則なときは部分的にかいて調べる必要があります。例えば、「大、小2個のサイコロを同時にふったとき、大きいサイコロの目を分母、小さいサイコロの目を分子とする分数が整数となる場合は、全部で何通りありますか。」といった問題。分母に1がくる場合は分子は1から6のすべてがあてはまりますが、分母が2の場合は分子が2、4、6、分母が3の場合は3、6と、不規則な構成になります。このような場合は、計算ではなく樹形図をすべてかき出すことが必要となるのです。細かい条件が加わると、それに応じた解法があるのでパターン別に1つ1つ覚えましょう。
「考えよう3」は組み合わせの問題です。まずは順列との式の立て方の違いを理解しましょう。(3)、(4)では選ばない方に注目することに注意してください。5人の中から3人を選ぶと、自動的に残り2人の組み合わせが決まります。つまり3人を選ぶことは、選ばれなかった2人を選ぶことと同じになるのです。数が少ない2人を選ぶ方が、計算が楽になり間違いも少なくなります。特に5人から4人を選ぶといった場合は、残りが1人になるため、ほぼ計算なしで正解に行き着くことができます。選ばない方に注目する解き方をぜひ習得しておいてください。
また、計算方法を見てみると、例えば5人から2人選ぶ場合、アーチ状に2人を結びつけた図をもとに4+3+2+1=10通りと求めることができます。テキストの解答はこの方法をとっています。それ以外の方法では、順列の総数から重複を除く5×4÷2という考え方もあります。前者のやり方が通用するのは、2人選ぶとき限定なので、後者の解法の方を覚えておくと融通がききます。
「考えよう4」は確率についてです。全部で何通りあって、そのうち問題文の通りになるのが何通りなのかを求めて分数にするだけで、計算自体は複雑ではないですが、問題文の通りになるのが何通りかで選び間違いや、もれがないように気をつけなければなりません。これまで演習してきた順列や組合せの理解度が問われることになります。少しでも理解が曖昧な箇所がある場合は、確率の演習に進む前に見直しを徹底しておきましょう。ここまでの理解がしっかり固まっていれば、難しい内容ではありません。
「考えよう5」は道順の問題です。交差点に数字を書き込むという解き方です。解き方を確実に覚えられればとても解きやすいタイプの問題ですが、何となく解き方を覚えてしまうと、その記憶が曖昧になった時に太刀打ちできなくなってしまいます。「考えよう5」の冒頭にある図から、なぜその解き方になるのかをしっかり理解しておくようにしましょう。過程まで理解しておけば、記憶は強固なものとなり、大きな武器となります。道順の問題は得点源にしたいところです。解き方を忘れないようにしっかり理解を固めましょう。
「深めよう1」は重複順列です。樹形図を一部だけかいて規則性を見つけ計算で解くという二段階の解き方になります。「深めよう2」は色の塗り分けです。模試や実際の入試でも頻出のタイプですが、場合分けが正確に出来るかどうかがポイントになります。
この他に触れておきたい問題としては問9の同じカードがあるときの並べ方、問17のコインの組み合わせなどがありますが、やや難度が高めなので、副教材などで少し易しめのものを練習してもよいでしょう。問19のフィボナッチ数列が出現する階段の問題も有名な問題です。いずれも難しい問題ですが、解説をよく読んで正解に至るまでの過程を確認しておくようにしましょう。
最後にこの分野の目標レベルについて話したいと思います。場合の数は学校によって扱い方にかなり差があります。志望校の過去問を見渡して基本問題中心の出題であれば、典型例題をしっかり覚えれば十分です。難関校で出題される場合の数の問題は条件が複雑でかなり難しくなります。順列や組み合わせの計算公式も部分的には利用できても、答を出すためには地道にかき出す作業が必要なことがほとんどです。上位校はこの分野に関しては肉体労働を要求してくるのです。計算のみでスマートに解こうと する人は気をつけましょう。
前回に続き、分数です。まずは通分を正確にできるようになること第一ですが、小数と分数の変換を扱う「考えよう4」「考えよう5」は、分数計算の骨子とも言えるポイントが多く含まれる重要単元です。多くの入試問題がテストの初めに計算問題を出しますが、そこをスムーズに正解できるかどうかがテストの結果を大きく左右します。その計算問題には分数が含まれることがほとんどで、そうした問題を正解するためにおさえておくべき内容が多く含まれるのがこの第23回です。一見シンプルですが、算数の偏差値アップに直結するポイントが満載の回ですので、集中して取り組みましょう。
「考えよう1」は通分についてです。分母が大きな数のときは、最小公倍数を求める必要があります。すだれ算で最小公倍数を見つけ出す方法がしっかり覚えられているか、確認しておきましょう。
「考えよう2と3」は分母が異なる分数のたし算・ひき算です。「考えよう1」で習得した通分をしっかり使いこなせれば、あとはたくさん練習するだけで、得点力がグングン伸びて行きます。仮分数を帯分数に換えるなどの基本的な解法でミスがないか、確認しながら演習量を重ねましょう。特に「考えよう3」の(3)のような、くり下がりの考え方を用いるひき算では、細かな計算間違いがないように注意してください。
「考えよう4」は小数を分数に、「考えよう5」は分数を小数に変換する練習です。地道な作業にはなりますが、ここでの演習はこれからの分数計算において大きな意味を持ちます。特に0.25=1/4、0.125=1/8の変換は、6年生になってからも模試などで多く使われる計算の工夫です。この変換がスムーズにできるかどうかが、テストでの計算問題の正答率だけでなく、テスト全体の偏差値にも大きな影響を及ぼすと言っても過言ではありません。まずは1/4=1÷4の意味を確認したうえで、0.25と0.125の分数変換は確実に覚えておくようにしてください。
また、A÷BはA/Bと同じということも、これから計算問題の得点力をアップさせるうえではとても大切です。割る数が分母に来る、ということを理解できていれば、12×3÷24÷6×2などの、数が多くなる乗除(かけ算・わり算)混合問題が圧倒的に解きやすくなります。
問8の分数の範囲を求める問題はテストで頻出のタイプですので、必ずやっておきましょう。それより難しい問9もチャレンジして欲しい問題です。上位生はオプ活の問9や問11の単位分数の問題や、問10の数列との融合問題にも触れておきたいところです。
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