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第7回は『食塩水』です。食塩水(水に食塩を加えたもの)の重さをもとにする量として、その中にとけている食塩の重さを比べる量とする、割合の問題です。もとにする量となる食塩水の重さは、食塩の重さと水の重さの合計であることに注意しましょう。また、濃さの単位は%ですが、計算上は、小数か分数を使用することにも注意が必要です(分数で計算するとスピードアップになります)。加えて、予習シリーズの各問題の解説にある図(ビーカー図とよばれます)を使って問題を整頓すると、理解が深まります。ビーカー図がかけるよう、トレーニングしましょう。
※分数は、分子/分母の形で表します。
「必修例題1」は、基本のトレーニングです。「食塩水の重さ×食塩水の濃さ=食塩の重さ」を基本に整頓します。
(1) 食塩水の重さ(=水の重さ+食塩の重さ)に注意します。濃さを小数で□として整頓すると、(100+25)×□=25となります。□=25÷125=0.2と計算できますが、濃さの単位は%ですから、計算結果の0.2を100倍して%の単位にします。よって、食塩水の濃さは20%です。
(2) 濃さは8%ですから、計算上8/100として、150×8/100=12より、とけている食塩の重さは、12gです。
(3) 繰り返しますが、食塩水は水の重さと食塩の重さの合計ですから、水の重さを□gとして整頓すると、(□+15)×6/100=15となります。
□+15=15÷6/100=250で、□=250-15=235より、水の重さは、235gです。
食塩水の重さを計算して答えとしないよう、注意しましょう。
「必修例題2」は、食塩水に水を加える混合問題です。「水を加えても、食塩の重さは変わらない」ことに注目します。
(1) 初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、200×18/100=36gです。水を40g加えるので、食塩水の重さは、200+40=240gになりました。
よって、36÷240=0.15より、濃さは15%です。
(2) 初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、250×8/100=20gです。加える水の重さを□gとして、整頓すると、(250+□)×5/100=20となります。
よって、250+□=20÷5/100=400で、□=400-250=150より、加えた水の重さは150gとなります。
「必修例題3」は、水を蒸発させる問題です。前問と同様、「水を蒸発させても食塩の重さは変わらない」ことに注目します。
(1) 初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、250×6/100=15gです。50gの水を蒸発させますので、食塩水は、250-50=200gになります。
よって、200×□=15より、□=15÷200=0.075となりますので、濃さは7.5%になります。
(2) 初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、400×3/100=12gです。蒸発させる水の量を□gとすると、食塩水は、(400-□)gになりますので、(400-□)×5/100=12と整頓できます。
よって、400-□=12÷5/100=240より、□=400-240=160ですから、蒸発させる水の量は、160gです。
「必修例題4」は、食塩水に食塩を加える混合問題です。「食塩を加えると、食塩水の重さも増える」ことに注意します。
(1) 初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、300×4/100=12gです。
よって、食塩を20g加えた後の濃さを小数で□として、整頓すると、(300+20)×□=12+20となります。
□=32÷320=0.1より、濃さは10%です。
(2) 初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、150×12/100=18gです。
加えた食塩の重さを□gとして整頓すると、(150+□)×20/100=18+□となりますが、これでは、□を求めることができません。
そこで、「変化していない水の重さに注目」します。食塩水全体の12%が食塩の重さでしたから、100%-12%=88%が水の重さということになります。
150×88/100=132gである水の重さは、食塩を加えた後の食塩水(濃さが20%)では、100%-20%=80%になります。
加える食塩の重さを□gとして、水の重さについて整頓すると、(150+□)×80/100=132より、150+□=132÷8/100=165で、□=165-150=15となります。
よって、加えた食塩の重さは15gとわかります。
このように、食塩水の問題では「変化していない量」に注目することに気をつけましょう。
「必修例題5」は、食塩水どうしを混合させる問題です。
(1) それぞれの食塩の重さを求めて、食塩水の重さの合計、食塩の重さの合計から濃さを求めます。
食塩の重さは、200×4/100=8、300×9/100=27ですので、食塩の重さの合計は、8+27=35gです。
濃さを小数で□として整頓すると、(200+300)×□=35となります。□=35÷500=0.07より、2つの食塩水を混ぜてできた食塩水の濃さは、7%です。
(2) 食塩水200gの濃さを小数で□とすると、食塩の重さは200×□となります。もう一方の食塩水100gでは、食塩の重さは、100×5/100=5です。
整頓すると、(200+100)×7/100=200×□+5となります。300×7/100=21より、21=200×□+5です。
よって、□=(21-5)÷200=0.08より、200gの食塩水の濃さは、8%でした。
「必修例題6」は、食塩水のやりとりの問題です。「やりとりの前後で変化していない量に注目」して解き進めて行きましょう。
こぼした食塩水と同じ重さの水を加えましたから、食塩水の重さは600gのままです。
初めの食塩水に含まれる食塩の重さは、600×15/100=90gです。また、あとの食塩水に含まれる食塩の量は、600×8/100=48gです。
よって、こぼした食塩水にふくまれる食塩の重さは、90-48=42gとなります。
こぼした食塩水の濃さは、初めの食塩水の濃さである15%ですから、42÷15/100=280より、こぼした食塩水は280gです。
食塩水の問題は、多くの中学校の入試問題に出題されています。基本の考えをしっかりと身に付けましょう。
第7回は『小数(1)』です。まずは、予習シリーズ53ページにある小数の仕組み、および用語を理解して覚えましょう。また後半の「単位」の問題は5年、6年になっても苦手とされる生徒が多い単元ですので、基本からしっかり固めておきましょう。なおここでは、分数は、分子/分母の形を使って表すことにします。例えば、10分の1は、1/10と表します。
「必修例題1」は、小数の仕組みの問題です。
1が3個で3、 0.1が7個で0.7、 0.001が5個で0.005となります。これらの数を集める、つまり和を求めると、3.705です。
「必修例題2」は、分数を小数の位との関係で考える問題です。
分数の1/100は、小数の0.01と等しいです。17=10+7より、0.01が10個集まると0.1となり、0.01が7個集まると0.07ですから、0.1+0.07=0.17より、1/100が17個集まると0.17です。
「必修例題3」は、小数のたし算・ひき算の問題です。
小数のたし算・ひき算は、ひっ算において小数点を上下でそろえることが重要です。たし算では、計算結果で末尾(答えの右はし)に0(ゼロ)がある時は消すことを注意しましょう。ひき算では、ひく数(ひっ算で下の段におく数)のけたが、ひかれる数(ひっ算で上の段におく数)のけたより多いときは、ひかれる数の右に0をつけて、けたの数をそろえることがポイントです。
予習シリーズ54ページの解き方にあるひっ算を参照してください。
長さ・重さ・かさの単位について学習します。単位は今後の算数の学習、テストの計算問題など様々な場面に出てきます。確実に習得できるまで、反復演習をしましょう。
予習シリーズ55ページにある、単位についての説明を参照してください。
特に、キロ(kの文字を使います)は、ある大きさの1000倍の大きさを表し、ミリ(mの文字)は、ある大きさの1/1000(=0.001)の大きさを表します。つまり、1m(メートル)の1000倍の大きさである1000mは1km、1mの1/1000の大きさは1mm(ミリメートル)となります。
その他、長さの単位では、1/100(=0.01)の大きさを表すセンチ(cの文字)、かさの単位では、1/10(=0.1)の大きさを表すデシ(dの文字)も使われます。これらも含めて、使えるようにトレーニングしましょう。
「必修例題4」では、長さ・重さ・かさの単位を学習します。
1m=100cmで、1/100m=1cmです。3.2m=3m+0.2mより、3m=300cmで、0.2mの0.2は、1/100(=0.01)が20個集まった数ですから、20cmです。
よって、3.2mは320cmです。
(1) 1000g=1kgで、1g=1/1000kgです。2400g=2000g+400gより、2000g=2kgで、400gの400は1/1000(=0.001)が400個ですので、0.4kgとなります。
よって、2400gは2.4kgです。
(2) 1L=1000mLで、1/1000L=1mLです。0.75Lの0.75は、1/1000(=0.001)が750個ですので、0.75Lは750mLです。
「必修例題5」は、単位のついた数量のたし算・ひき算です。それぞれの数量を、求める単位にそろえて、たし算・ひき算をします。
(1) 3600gは3.6kgです。3.6+4.5=8.1より、答えは8.1kgです。
(2) 0.76km=760mです。2800+760=3560より、答えは3560mです。
(3) 1L=10dL、1L=1000mLより100mL=1 dLです。2.25L=22.5dL、1500mL=15dLですから、22.5-15=7.5より、答えは7.5dLです。
小数のたし算・ひき算は思いの外、ミスする生徒が多いようです。ひっ算をていねいにするよう、心がけましょう。また、繰り返しになりますが、単位計算はこの回にできるだけ習得しましょう。
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