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図形分野に入ります。今回は主に角度の問題を扱います。次回以降学ぶ面積の問題に比べると、塾でも学校でも練習する量が少なく手薄になりがちですが、入試で出題されることも多く、特にテストの前半で出されることが多い問題ですので、確実に得点することが求められます。対策として、与えられた図をただ見て解くのではなく、正しく補助線を引いて、角度や図形を分割したり、角度を求めるのに使える図形を作り出すなど、プラスアルファの作業が必要となります。何かに気づかないと、そこから先には一歩も進めないようなタイプの問題も多く含まれますので、1つ1つ解法を確実にマスターしていきましょう。
「考えよう1」は平行線の問題です。(1)は、角xの部分、80度の部分にAD、BCと平行な補助線を引いてそれぞれの角度を2つに分け、錯角を利用して解く方法が一般的です。(2)は、折り返して裏返った部分と、なくなった部分の形は同じであるという自明の事実を利用します。重なっているところが二等辺三角形になることも覚えておくとよいでしょう。どちらもこれからの塾内テスト、公開模試、そして入試問題で多く問われるパターンですので、問題の図を見た瞬間に解き方がわかるように、しっかり復習をしておきましょう。
「考えよう2」では、多角形の内角・外角・対角線について演習します。公式の丸暗記ではなく、その導き方も含めて理解する必要があります。例えば内角の和であれば、N角形をいくつかの三角形に分けるという考え方から公式が成り立っていますが、(N-2)の2を忘れてしまった際にも、四角形を例にとって(4-A)×180=360から逆算して2を求めるといったかたちで、公式の成り立ちを確認できるようにしておくとよいでしょう。(3)は考え方自体は難しくありませんが、逆算の計算がやや難しいのでしっかり練習しておきましょう。
「考えよう3」は対称図形です。線対称・点対称の意味を理解して、その違いを間違わないように注意しましょう。特に平行四辺形を線対称としてしまうミスが時々見受けられます。線対称の対象軸と、対応する点(軸で折り曲げると重なる点)どうしを結んだ線は互いに垂直の関係にあることを忘れないでください。実際に線対称・点対称な図形を自分でかいてみると、より理解が深まります。
「考えよう4」のテーマは二等辺三角形の発見です。特に(3)のような円やおうぎ形の中に三角形が含まれるかたちでは、半径はすべて同じ長さになることを利用して、二等辺三角形を見つけ出させるパターンで、入試でも頻出です。円やおうぎ形の中心と、円周上、弧の上にある点を結んで等しい長さの関係を見つけ出す習慣を身につけておきましょう。同じタイプの問4も必ず解くようにしてください。
「考えよう5」の(1)は補助線を引いて直角二等辺三角形をつくって解く問題です。ただ線を引くだけではなく、2つの辺が等しいことと直角であることを説明できるようにまでなっていないといけません。問14もぜひチャレンジしておきたい問題です。
(2)と(3)は図形の分割です。(2)はおおよその形がかければ正解になりますが、(3)ではより精密さが必要となります。まず長方形の面積を2等分する線は必ず対角線の交点を通ることが大前提になります。この考え方は平面図形の問題でとてもよく使いますので、よく覚えておいてください。そのうえで図に対角線をかき込み、その交点とAを結ぶ流れとなります。問題にも「使用した線はそのままにしておきましょう。」とあるように、こうした作図問題では、図をかく流れを正確に把握できているかどうかが問われます。しっかり正しい手順で進めるように注意しましょう。
「深めよう1」は、1つ1つの角度はわからなくても合わせた角度なら求められるという、難度が少し上がった問題です。解き方を覚えてしまえば楽ではありますが、ただ覚えるのではなく、なぜそうなるのかという確認をしておかなければ、少しパターンが変わっただけで解けなくなってしまいます。
「深めよう2」の(1)も、それぞれの辺の長さはわからなくても、合わせた長さならわかります。この考え方は、これから先に立体の問題を解く際にも使うことがありますので、今のうちにしっかり理解しておいてください。
この他には問13の外側の角の和を求める問題もテストでよく出ますので、解説をよく読んで解き方をガッチリと固めておきましょう。余裕があればオプションの四角形の分類や、「学びのとびら」の三角形の合同条件に目を通しておくとよいでしょう。特に三角形の合同条件はこれから使うケースが多くありますので、今のうちに理解しておくと断然有利になります。
円とおうぎ形について学びます。まずは面積や円周、弧の長さを求める公式をしっかり覚えることが必須ですが、考え方の工夫、計算の工夫を強く意識することを忘れずに演習を進めてください。具体的には「考えよう2」の(3)で扱う、半径の長さがわかっていない場合の円の面積の求め方、そして問4、問5でフル活用する3.14計算の工夫を、徹底的に頭の中に刷り込むようにしましょう。中学受験の算数では様々なかたちの「工夫」を求められます。そうした工夫ができるようになれば、計算が速く正確になることはもちろんですが、自分の持てる材料を使って、少しでも工夫ができないかと考える力を求めるという出題者側の強い思いがそれらの出題の背景にあると考えられます。入試問題で工夫を求める問題が多いのも、中学校が考える姿勢を持った生徒さんを求めている証と言えるでしょう。工夫は一日にして成りません。今のうちからいかに工夫をするか考える習慣を積み重ねておきましょう。
まず円周率について学習します。円周率とは直径に対する円周の割合です。つまり、円のまわりの長さは直径の何倍にあたるかを表す数字が円周率です。したがって円周=直径×円周率という公式が成り立ちます。円周率は約3.14であることがわかっていますが、少なくとも3から4の間であることは算数の範囲でも説明できるためテストに出ることがあります。「学びのとびら」や「栄冠への道」に正方形と正六角形を用いた詳しい説明が載っているので見ておいてください。さらに面積=半径×半径×円周率の導き方も続けて説明されています。こうした説明をじっくり見られる時間は、これからはなかなかありませんので、ぜひ今のうちに見ておくとよいでしょう。
「考えよう2」の(3)はとても大事な問題ですので、必ず演習するようにしてください。円の面積を求めるには半径の長さが必要ですが、この問題のように半径の長さが与えられていないことがあります。そこで円の面積の公式に戻ると、半径×半径の値がわかれば面積は求められます。図をよく見てみると、円の半径は正方形アイウエの対角線の長さと等しくなっています。正方形はひし形の一部ですので、ひし形の面積の公式である、対角線の長さ×対角線の長さ÷2で面積が求められます。問題の注釈に正方形アイウエの面積が7平方cmと明記されていますので、対角線の長さ×対角線の長さ、つまり半径×半径が7×2=14と求められ、そこから円の面積を14×3.14の計算で求めることができるのです。
この、半径×半径の値から円の面積を求めるテクニックはとても重要で、入試問題でもとてもよく使われます。その際には今回の問題のように、正方形とセットで考えさせるケースが多いです。正方形の面積がひし形の面積公式で求められることも必ず確認しておきましょう。さらに問題の注釈に大きなヒントがあることも含まれており、この(3)は平面図形の対策としてとても大事な問題ですので、必ず演習しておいてください。
おうぎ形の対策ポイントは、弧の長さ、面積ともに、円周や円の面積の何分のいくつなのか考えればよいということにあります。考え方自体はいたってシンプルなのですが、何としても心がけておいて欲しいことが1つあります。計算の工夫です。具体的には3.14計算で分配法則を利用することです。
問4や問5を解く際は、工夫の必要性が断然高まります。例えば問4(1)では、大きな円の面積から小さな円の面積を引くことで答えが求められますが、ここで6×6×3.14と3×3×3.14をそれぞれ計算するのではなく、6×6×3.14-3×3×3.14=(6×6-3×3)×3.14=27×3.14といった工夫をすることで、計算の正確さとスピードが格段にアップします。また問4(2)でも、6×6×3.14を計算したうえで30/360=1/12をかけるのではなく、6×6×3.14×1/12とすることで、3×3.14と計算しやすいかたちにすることができるのです。どんなに長くなっても1本の式で表し、分配法則を使うようにしましょう。
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