No.1012 早稲アカ・四谷大塚4・5年生 予習シリーズ算数上 第2回対策ポイント

<算数 5年上 第2回>

  第2回は『平均に関する問題』です。平均に関する公式は、平均=数量の合計÷個数、とその逆算である、数量の合計(のべ量)=平均×個数、があります。また、複雑な平均の問題では面積図を利用します。

<今回のポイント>

 平均の計算方法を確実に覚えたうえで、面積図が利用できるようにしましょう。また、和差算や、つるかめ算が混ざってきますので、問題内容を正確に整理するように心がけましょう。

【攻略ポイント1】

 公式の利用を学習します。上記の2つの公式どちらを利用するかを、すぐに判断できるようになることが目標です。

[必修例題1]

 基本的な公式利用の問題です。
(1) 理科を含めた4教科の合計得点は、94+82+80+86=342点です。よって平均を求める公式の通り、342÷4=85.5より、4教科の平均点は85.5点です。
(2) 平均点が81点ですから、数量の合計を求める公式の通り、4教科の合計点は81×4=324点です。この合計点から、理科を除く3教科の得点を引きます。324-(94+82+86)=62より、理科の得点は62点です。

[必修例題2]

 身長の平均が2組与えられた問題です。
 AとBの身長の和と差から、和差算を利用して、Aの身長を求めます。
 A、B、C、D、Eの5身長合計=身長平均×人数ですので、人の身長合計から、C、D、Eの3人の身長合計を引くと、AとBの身長合計となります。予習シリーズ18ページの解き方にあるように、同じアルファベットがたてに並ぶように式をかくと、差がわかりやすくなるので、ぜひ実践してください。
A+B+C+D+E=152×5=760cm、また、C+D+E=149×3=447cmより、AとBの身長合計は、760-447=313cmで、差は3cmです。
 和差算により、(313+3)÷2=158となり、Aの身長は、158cmです。
 和と差が与えられたらすぐに和差算の式が立てられるように、練習を重ねておきましょう。

[必修例題3]

 テストの平均点が3組与えられた問題です。
 答えを求めるためには何が必要かを整頓して考えてみましょう。
 AはBより10点高いことから、Aの得点はBの得点がわかれば求まります。BとDの平均がわかっているので、Bの得点はDの得点がわかれば求まります。Dの得点は、A、B、C、Dの4人の得点合計から、Dを除く3人の得点合計を引けば求まります。
 ということで、4人の得点合計は、70.5×4=282点、Dを除く3人の平均が73点ですので、3人の得点合計は、73×3=219点です。このことから、Dの得点は282-219=63点です。
 BとDの平均が67点であることから、2人の得点合計は、67×2=134点ですので、Bの得点は、134-63=71点です。よって、71+10=81より、Aの得点は、81点となります。
 この問題のように一見複雑な問題でも、答えから逆に必要な数量考えていき、与えられた条件につなげることで正解にいきつくことができます。
理解しておいてください。

【攻略ポイント2】
[必修例題4]

 テストの得点と人数の関係が表で与えられた問題です。
 9点の人をA人、7点の人をB人として、A+B=40-(7+11+8)=14人です。また、クラス全員の得点合計は、8×40=320点で、表に出ている得点合計は、10×7+8×11+6×8=206点です。
 よって、320-206=114より、9×A+7×B=114点です。得点が9点の人と7点の人の、人数合計と得点合計がわかった段階で、つるかめ算を利用できる、と思いつくように練習を重ねましょう。(114-7×14)÷(9-7)=8より、9点の人は8人です。

【攻略ポイント3】
[必修例題5]

 少し複雑な平均の問題で、面積図を利用して求めます。
 予習シリーズ21ページの解き方にある面積図を参照してください。面積図の仕組みは、たて×横=(長方形の)面積の公式と、平均×個数=合計の公式が同じ形であることを利用します。面積図がかけるよう、繰り返しトレーニングしましょう。

 今までのテストの回数を□として、たてに今までのテストの平均の84(点)、横に□(今までのテストの回数)の長さの長方形をつくり、そのとなりに、次のテストの点数として、たてに100(点)、横1(回)の長方形をつなげてかきます。
 この2つの長方形の面積の合計が、次のテストで、100点をとったときの合計得点となり、たて86、横が(□+1)の長方形と同じ面積になるのです。面積が等しいのですから、たての100-86=14に、横の1をかけた面積(図のa)と、たての86-84=2に、横の□をかけた面積(図のb)は等しくなります。
つまり、14×1=2×□という関係がわかります。
 よって、14×1÷2=7より、□は7ですから、テストは今までに7回あったことになります。

[必修例題6]

 同じく、面積図を利用した解き方の問題です。前問と同様に、予習シリーズ21ページの解き方にある面積図を参照してください。
 合格者の平均点を□(点)、不合格者の平均点を〇(点)として、たて□、横180(合格者の人数)とする長方形をつくり、そのとなりに、たて〇、横420(不合格者の人数)とする長方形をつなげてかきます。
この2つの長方形の面積の合計が、たて182(受験者全体の平均点)、横600(受験者全体の人数)の長方形と同じ面積です。
 この問題では、たての70(合格者と不合格者のそれぞれの平均点の差)に横の180をかけた面積(図のa)と、受験者全体と不合格者のそれぞれの平均点の差である(182-〇)をたてとし、横の600をかけた面積(図のb)が等しくなることを利用します。
 式に表すと、70×180=(182-〇)×600となります。ここから、182-〇=70×180÷600=21を計算して、〇=182-21=161と求められます。
 よって、161+70=231より、合格者の平均点は、231点です。
 面積図はこれからも他の単元で利用することが多くありますので、かき方をしっかり理解しておくようにしましょう。

<算数 4年上 第2回>

 第2回は『計算のきまり』です。たし算・ひき算・かけ算・わり算の4種類の計算をまとめて、四則計算といいます。この四則とカッコ( )が混じった計算において、計算の順序には、きまりがあります。予習シリーズ16ページの説明をよく読んで、このきまりをしっかり覚えてください。

<今回のポイント>

 今後の算数の計算上とても重要な内容です。式を書くことで、逆算や計算のくふうが見つかります。途中式を必ず書くよう心がけてください。

【攻略ポイント1】
[例題1]

 四則混合計算です。
41-(19+5)÷6  

 スタートは( )の中から計算します。
( )の中は、19+5=24です。その結果、41-24÷6となります。この後の計算は、ひき算よりわり算が先ですので、24÷6=4となります。よって、41-4=37より、答えは37です。

[例題2]

 前問と同様に四則混合計算です。
70÷{27-(9+4)}
 かっこが2つ入っています。内側のかっこ( )を小かっこといい、外側のかっこ{ }を中かっこといいます。計算の順は、小かっこが先です。 スタートの計算は、( )の中からです。9+4=13です。
 その結果、{ }の中の計算は、27-13=14です。最後に、70÷14=5 より、答えは、5です。

【攻略ポイント2】
[例題3]

 逆算の問題です。注意すべきは、ひき算・わり算の逆算で、ひく数・わる数を逆算で求める場合です。
 例えば、A-□=Bの逆算は、□=A-Bとなります。また、A÷□=Bの逆算は、□=A÷Bとなります。
 逆算は今後のテストで、計算問題で出されるだけでなく、文章題の計算でも使われることがとても多い解法です。特にこの2つの逆算は、実際の中学入試問題でもよく出てくる形です。しっかり身につけてください。
(1) □+23=61は、□=61-23=38 より、□=38 です。
(2) 56÷□=4 は、□=56÷4=14 より、□=14 です。

[例題4]

 計算順序を考えた逆算の問題です。
 57-□×8=25
 予習シリーズ19ページの解き方の1行目にあるように、計算順序を問題の式の上や下にメモしてすることをお勧めします。
 □×8を1つのかたまりとして〇で表すと、57-〇=25と表されますから、
 〇=57-25=32です。よって、□×8=32となります。
 逆算をして、□=32÷8=4より、□は4です。

【攻略ポイント3】
[例題5]

計算のくふうの問題です。くふうすることで、計算が早くなります。予習シリーズ19ページの計算法則を身に付けておきましょう。
(1) 83×25×4
25×4 を先に計算すると、25×4=100 とまとまった数になります
その後、83×100=8300 より、答えは、100です。楽に早くできました。
(2) 102×7
102=100+2 として、(100+2)×7 を分配法則を利用して計算します。
(100+2)×7=100×7+2×7=700+14=714 より、答えは、714です。
(3) 29×62+71×62
×62が共通にあるので、分配法則を利用してまとめることができます。
(29+71)×62=100×62=6200 より、答えは、6200です。

 これらの法則を身に付けておくと、計算が早くなることで、問題を解く時間が節約できますね。

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