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第13回は『変化とグラフ』です。仕事に関する問題、水深の変化とグラフの問題、容器を傾ける問題を学習します。
仕事に関する問題での比の使い方、ニュートン算での整とん式をしっかり身に付けましょう。また、水そうの問題では、グラフの数値の意味する事柄を読み取ることが重要になります。
[必修例題1(1)]
仕事算の問題を考えます。
手順としては、時間単位1あたりの仕事量を求め、この値を使用して全体の仕事量を考えて、解いていきます。なお、分数は、分子/分母の形で表すこととします。
水そうに3つの給水管A、B、Cがついています。水そうを満水にするのに、A管だけでは24分、B管だけでは36分、C管だけでは48分かかります。
このことから、3つの給水管がそれぞれ1分あたりに入れる水の量を比にすると、A:B:C=1/24:1/36:1/48=6:4:3です。よって、満水の水量は、A管で考えて(どの管でもかまいません)、6×24=144と表されます。
A、Bの管は12分水を入れたのですから、(6+4)×12=120の量入りました。
残りの(144-120=)24をC管で入れたのですから、C管は、24÷3=8分使いました。
よって、C管が停止していた時間は、12-8=4 より、4分間です。
[必修例題1(2)]
仕事算の中でも、ニュートン算といわれる問題です。
ニュートン算とは、増加する量と減少する量が同時に発生する問題をいいます。
ニュートン算の問題のほとんどは、減少量が増加量より大きい場合ですので、仕組みとして、「(減少量-増加量)×時間=満水量(=はじめの量)」を整とん公式として進めます。なお、ここでの減少量と増加量は、時間単位1あたりの量を表しています。
また、以前にも使いましたマルイチ計算で説明します。そして、メルマガでは、○のなかに数をいれた表示が文字化けするため使えませんので、(マル1)のように表します。
流入している量の毎分6Lが増加量、ポンプ1台で1分間にくみ出す量(マル1)Lが減少量です。
ポンプ2台のとき、満水量=(マル2-6)×50で、ポンプ3台のとき、満水量=(マル3-6)×30と整とんできます。
これらの2式は同じ満水量を表していますので等しく、また分配法則を使って、かっこをはずすと、
マル100-300=マル90-180 となります。そしてここから、マル(100-90)=300-180 となり,マル10=120 より、マル1=12 です。
つまり、質問の1つ目である、ポンプ1台1分でくみ出す水量は、12Lです。
ポンプ8台を使うときの時間ですが、まず満水量を求めます。ポンプ2台の場合で、満水量=(12×2-6)×50=900Lです。
そこで、時間を□分として、(12×8-6)×□=900 となり、90×□=900ですから、
□=900÷90=10 より、質問の2つ目である、水そうを空にする時間は10分です。
[必修例題3]
水深の変化とグラフの問題です。
水そうに水を入れたときの時間と水の深さをグラフにした問題を考えます。予習シリーズ168ページの解き方にある図を参照してください。
(1) 水量(体積)の求め方は2通り考えることができます。1つは、容器の形から、「底面積(=たて×横)×深さ」で求められます。もう1つは、水の入れ方から、「毎分○立方cm×時間(分)」で求められます。この2つの求め方をつなげることで、解いてみましょう。
容器の形が判断できる、9分後を考えます。9分後に、水は、たて10cm、横(20+10
=)30cm、深さはグラフより仕切り板の高さの15cmまで入っていますので、水量は、(10×30×15=)4500です。入れる水量を、毎分□立方cmとすると、
□×9=4500 という等式ができます。
逆算して、□=4500÷9=500 より、毎分500立方cmですので、給水管Aからは、毎分0.5Lの水が入ります。
(2) グラフのaは、仕切り板の左側に仕切り板の高さまで水が入った時間を表しています。
仕切り板の左右は、たてと高さは同じで、横の長さが、左:右=20cm:10cm=2:1になっています。水の入る時間も2:1で、合計9分です。
よって、9÷(2+1)×2=6 より、aは6(分)です。
グラフのbは、水そうの高さを表しています。
グラフより、仕切り板の高さ15cmまで水がいっぱいになるのが9分で、水そういっぱいに水が入るのは12分後です。
一定の割合で水を入れていることから、高さの比と時間の比は等しくなります。
時間比 9:12=3:4 より、高さ比 15:b=3:4となります。
よって、15×4÷3=20 より、b=20(cm) です。
(3) 排水口Bから流れ出る水は、仕切り板より上の部分と、仕切り板の右側の部分の水です。この部分は、グラフより、12-a=12-6=6分で入った水量です。毎分500立方cmで6分入れた水量を、毎分0.2L=毎分200立方cmで水をぬきますので、
500×6÷200=15 より、排水口Bから水が出なくなるまで15分かかります。
[必修例題6]
容器を傾ける問題です。
ある深さまで水を入れた直方体の容器を、底面の長方形の1つのカドを固定して傾けます。予習シリーズ171ページの問題の図や、解き方の図を参照してください。
(1) 水の形を固定して(例えば凍らせて)底面を床につけると、直方体を切断した問題の図と同じになります。この状態で考えます。直方体の切断で学習したように、底面の長方形の対角につながる高さになる辺の長さの和が等しくなります。この問題では、AE+CG=DH+BFです。
与えられた長さを入れると、12+4=6+BFですから、12+4-6=10 より、BFの長さは、10cmです。
(2) 体積=底面積×深さですが、切断での深さは、4つの深さの平均を利用します。
(12+4+6+10)÷4ですが、向かい合う2つの深さの平均としても、同じ結果になります。(12+4)÷2=8を、深さとします。
よって、12×10×8=960 より、水の体積は、960立方cmです。
第14回は『数に関する問題』です。素因数分解を利用した色々な問題を学習します。
約数のことを因数ともいい、素数の因数ということから、素因数となります。素因数分解とは、ある整数を素因数の積の形に分解して表すことです。予習シリーズ129ページの説明をよく読み理解した上で問題演習を進めて行きましょう。
数に関する問題は、素因数分解を利用することにより、いろいろな問題を解くことができます。素因数分解の利用を、きちんと身に付けましょう。
[必修例題1]
ある整数を素因数分解にする方法を練習する問題です。
予習シリーズ130ページの解き方にある方法(すだれ算といいます)のように、素数(2、3、5、7、…)の小さいものから、われる素数で順にわっていきます。
はじめに、270を素数2でわります。270÷2=135となります。続けて、135は素数2でわれませんので、次に小さい素数3でわります。135÷3=45となります。続けて、45はまた素数3でわれますので、わります。このように、素数でわり続け、商(わり算の答え)が素数になるまで続けます。
結果、270を素因数分解すると、2×3×3×3×5となります。
[必修例題2]
素因数分解を利用した約数の個数の求め方を学習します。
この求め方は今後の数に関する問題で多く使うことになる大事な解法です。ただ式の立て方を覚えるだけでなく、「なぜその式になるのか」の理由までしっかり理解しておきましょう。
例えば、整数の12は、12=2×2×3ですが、この12の約数(1、2、3、4、6、12)を、素数の組み合わせで考えてみます。
約数の1は、素数2や3を使わない数、約数の2は、素数2を1個使った数、約数の3は、素数3を1個使った数、約数の4は4=2×2より、素数2を2個使った数、約数の6は6=2×3より、素数2と3を1個ずつ使った数、約数の12は12=2×2×3より、素数2を2個と素数3を1個使った数、です。
つまり、12の約数はすべて、素数2を0個、1個、2個と使う(2+1=)3通りの使い方と、素数3を0個、1個と使う(1+1=)2通りの使い方の組み合わせでできています。よって、12の約数の個数は、3×2=6より、6個あります。
このように、ある整数を素因数分解したときに、その中にある素数の個数の組み合わせで、その整数の約数の個数は求められます。
ここで、(使わない)0個も1通りと数えることに注意してください。
(1) 32=2×2×2×2×2ですから、素数2の使い方は、0個から5個まで5+1=6通りありますので、約数の個数は、6個です。
(2) 72=2×2×2×3×3ですから、素数2の使い方は、3+1=4通り、素数3の使い方は2+1=3通り、組み合わせて4×3=12より、72の約数の個数は12個です。
(3) 126=2×3×3×7ですから、素数2の使い方は、1+1=2通り、素数3の使い方は2+1=3通り、素数7の使い方は1+1=2通り、組み合わせて2×3×2=12より、126の素数の約数は12個です。
[必修例題3]
最大公約数、最小公倍数が与えられたときの、もとの2つの整数を求める問題です。
予習シリーズ131ページの解き方で解説されている解法(連除法)を参照して下さい。
最大公約数が6ですから、整数A、Bともに6でわり切れて、その商をa、bとすると、最小公倍数144は、6×a×bと表されます。
6×a×b=144より、a×b=144÷6=24となります。
よって、条件のA<Bより、a<bですから、a、bの組み合わせを(a、b)の形で表すと、 (a、b)=(1、24)、(2、12)、(3、8)、(4、6)と4通りあります。
ですが、最大公約数でわった商は、互いに素(=共通に割れる数がないこと)ですので、(2、12)と(4、6)はあてはまりません。
したがって、あてはまるのは、(a、b)=(1、24)、(3、8)の2通りで、これより、A、Bは、a、bそれぞれに6をかけることで求められます。
A、Bの組み合わせを(A、B)の形で表して、(A、B)=(6、144)、(18、48)が答えです。
最終面で「互いに素」であることの確認を忘れてしまうケースが多く見られますので、徹底的に注意してください。
[必修例題4]
素因数分解を利用して解く問題です。
(1) 24=2×2×2×3ですから、2で3回割り切れることがわかります。よって、次の4回目のわり算で割り切れなくなりますので、答えは4回目です。
(2) 4=2×2、6=2×3、8=2×2×2となりますので、4×6×8の積には、素数2が(2+1+3=)6個あります。よって、2で6回わり切れます。次の7回目はわり切れなくなりますので、商が整数でなくなるのは、7回目です。
第14回は『等差数列』です。等差数列とは、ある数に、一定の数を次々に加えたり、一定の数を次々に引いたりして、作られる数の列をいいます。たとえば、5に3を次々に加えてできる、5、8、11、14、…、のようなかたちが等差数列です。
基本的に、公式およびその逆算が使えるよう、しっかりトレーニングしましょう。
等差数列は、その他の数列の問題や、規則性の問題でもよく使われますので、きちんと使えるようにしておきましょう。
等差数列の□番目の数を求める、また、ある数は何番目になっているかを求める問題を考えます。
予習シリーズ130ページにある、説明をきちんと理解し、公式を使えるようにしましょう。
[例題1]
等差数列の□番目の数を求める、基本の問題です。
4、7、10、13、16、19、…、の数列は、はじめの数が4で、次々に公差の3を加えてできた数列です。
1番目の数から20番目の数までに、間は 20-1=19か所ありますので、3を19回たすことになります。
よって公式の通り、4+3×19=61 より、20番目の数は、61です。
[例題2]
例題1の逆問題で、ある数○は、等差数列の何番目にあるかを求める問題です。
5、11、17、23、29、35、…、の数列は、はじめの数が5で,公差は6です。
□番目の数である125は、公式より 5+6×(□-1)=125と表されます。この式を逆算して求めます。
□-1=(125-5)÷6=20 □=20+1=21 より、125は21番目です。
等差数列の和を計算することを考えます。
予習シリーズ132ページにある、説明をきちんと理解し、公式を使えるようにしましょう。
[例題3]
等差数列の和を考える問題です。
等差数列のはじめの数から□番目の数までの和を考えます。
6、10、14、18、22、…、の数列は、はじめの数が6で、公差4の等差数列で、数が25個ならんでいます。これらの数をすべて加えた和を求めます。
まず、25番目の数がいくつかを求めます。□番目の数を求める公式により、
25番目の数は、6+4×(25-1)=102 です。
次に、等差数列の和を求める公式により、
(6+102)×25=1350 となりますので、これらの数の和は、1350です。
奇数の数列について学習します。
予習シリーズ133ページにある、偶数・奇数の仕組みをきちんと読み、奇数の数列について理解して、公式を使えるようにしましょう。134ページにある枠にかこまれた、「奇数の和の公式が成り立つ理由」も理解しましょう。
[例題4]
等差数列のうち、奇数の数列を考え問題です。
1から順に奇数をたしていきます。
(1) 13個の奇数をたした和を求めます。
公式「□番目までの奇数の和=□×□」より、13×13=169です。
(2) 逆問題です。和が400のときの、最後にたした数を求めます。
最後の数を□番目とすると、□×□=400 となりますが、□を求める計算はありませんので、あてはめてさがします。
20×20=400ですので、20番目の数までたしました。この20番目の数は、
公式「□番目の奇数=2×□-1」より、2×20-1= 39です。
よって、最後にたした数は,39です。
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