No.1046日能研6・5年生 第33回算数対策ポイント!

<算数 6年生 第33回>

第33回のテーマは「相似比と面積比」です。今回のポイントは、「相似の見つけ方・作り方の完全マスター」です。平面図形の中でも最頻出の重要単元です。比を使う問題は中学受験算数でも難度が上がる傾向にあります。与えられた図形から、図形の関係に注目し、比の関係を使って正確に辺の長さや面積比を計算するという一連の流れをスムーズに行えるように基本を徹底しましょう。問題のバリエーションは多いですが、基本の形はあります。まずは「考えよう」にあるような基本の形をいつでも見つけられる・作れるようにしましょう。そのうえで、まずは辺の比、次に面積比を確実に出せるよう計算の練習を重ねていきましょう。

【対策ポイント】

 「考えよう1」では相似の確認を、「考えよう2」「考えよう3」では山型・砂時計型の相似の確認を、「考えよう4」では面積比について、そして「考えよう5」では平行四辺形の中の相似・面積比について学習します。

「考えよう1」では、「相似とはなにか?」を自分で説明できればよいでしょう。ちなみに、拡大・縮小すると同じ形になる図形の関係を相似といいます。つまり同じ形で大きさだけちがうものが相似の図形です。拡大・縮小コピーや、のちに出てくる地図の縮尺の話を例にしてもよいでしょう。特に重要なのが三角形と円・おうぎ形の相似です。

円どうしは必ず相似になるため、面積や体積の問題で比を利用することにより計算量を減らすことができます。つまり、計算の工夫として相似が使えれば、計算間違いも減らせるのです。

 一方、三角形では、相似の関係が成立するには、全ての角度が同じことをクリアする必要があります。これは他の多角形の場合も同様です。三角形の場合、3か所の角それぞれが等しければ相似になりますが、2か所だけ同じであることがわかれば、残りの角は必ず同じになる(内角の和が180度で決まっているため)ので、「2組の角がそれぞれ等しい」というのが相似の条件です。他にも相似が成り立つ条件がありますが、中学の数学で学習する内容なので今は深く覚える必要はありません。塾のテストでは相似の成立条件を細かく問う問題が出ると思いますが、時間があれば取り組めばよいでしょう。

それよりも優先順位を上げて習得しておきたいのは、複雑な図形の中に相似の三角形のペアを発見したり補助線を引いてつくったりする力です。その際に、「2組の角がそれぞれ等しい」以外の条件が必要になることはめったにないので、まずは角度に着目する習慣を身につけておきましょう。

「考えよう2」「考えよう3」は基本事項の確認です。相似の三角形は、抜き出して2つ並べてかくとより分かりやすくなります。自分で図形をかき分けることで、角度が同じになる関係をより見つけやすくなるのです。そのときには、対応する角度に同じ印をつけて、対応する辺を間違えないようにしておくとよりよいでしょう。もちろん、なれている場合は図に直接かき込んでも大丈夫です。まずは典型的な山型・砂時計型の相似が問題を見た瞬間に使えるように、問題演習を重ねましょう。

「考えよう4」は相似の関係にある図形の面積比を求める問題です。面積比は相似比を2乗すると出てくることを改めて確認しておきましょう。図形のかたちに関わらず、相似の関係にある図形どうしの面積比は相似比の2乗になることをよく理解しておいてください。余裕があればなぜそうなるかの説明も出来るようにしておきましょう。また、最終的に比べる面積がどの部分とどの部分なのか間違わないように注意しましょう。(2)は円:ドーナツ型、(3)は三角形:台形となっています。最初に印をつけるなどして、計算はあっていたのに比べる部分を間違えた…といったことがないようにしましょう。また、(4)は全体も含めて3個の三角形が相似になります。角度が同じになる理由も説明できるようにしておきましょう。直角三角形の相似は上位校で非常によく使います。直角三角形を見たら、まず角度に印をつける習慣をつけましょう。

 「考えよう5」は平行四辺形の分割です。入試や模試でも頻出の重要な問題です。(2)の面積比の求め方までの流れを確実に自分で再現できるようにしましょう。まず平行四辺形の中から相似の関係にある三角形を見つけます。上下さかさまにつながっている砂時計型が見つかります。ここから求めるべき辺が含まれる三角形に注目していきます。BFを含む三角形BEFと、DFを含む三角形ADFを見ると相似の関係にあります。よって、BF:DFはBE:DAと同じになり、1:2と求めることができます。
(2)では、今回学んでいる「相似の図形」と、前回学んだ「高さが同じ三角形」の内容を使いわける必要が出てきます。この使い分けは入試でも多く求められる大切な内容ですので、焦らずにひとつひとつの長さの比を確かめながら取り組んでください。辺DEを作って、台形の面積比に持っていってもよいでしょう。

さらに、「深めよう1」では縮尺を、「深めよう2」では影の問題を扱います。
「深めよう1」は計算としては「実際の大きさ×縮尺=地図上の大きさ」で表せるシンプルなものです。
それにも関わらずお子様が苦手とする原因は、単位計算が入ることと計算上大きな数になることが理由です。つまり、速さの計算と同じ理由なのです。

長さを求めるときは縮尺を1回だけかけたりわったりして求めるのに対し、面積のときは縮尺を2回かけたりわったりすることは、大多数のお子様が理解できているでしょう。あとは求める単位にそろえてから計算すること、計算は分数式でまとめて行い、約分の考え方で数を小さくすることを徹底すれば計算間違いも減るでしょう。特に単位計算があやふやな場合は、今回で覚え直しを徹底しましょう。

「深めよう2」も非常に重要です。入試・模試で頻出となります。太陽光線は平行線になるので、真上から見た図・真横から見た図で図を整理し、相似の関係(ほぼ山型の場合が多いです)を見つける流れを徹底しましょう。自分でほぼ全ての図をかくところがポイントになるので、自力でかく練習をしましょう。

演習では、261ページ~263ページの問1~問7はもちろん、問9のおうぎ形の面積比の問題、264ページ問10の長方形の中の相似問題、問13の山型・砂時計型の複合問題、265ページ問14の面積比問題、問15の直角三角形の利用問題、問16の反射の問題を学習状況に応じて演習しましょう。

<算数 5年生 第33回>

第33回のテーマは「文章題 線分図と式 ~消去算~」です。今回のポイントは、「消去算での線分図の書き方と使い方のマスター」です。299ページの説明にもあるように、中学では連立方程式として習う分野です。考え方の基本は、2種類以上のものを、数をそろえて1種類にまとめて計算する流れがつかめるようにしましょう。前回学習したつるかめ算と重なる点も多いですが、場合によって使い分けられるとよいでしょう。

特に今回は前回同様、線分図で消去算を解くことがテーマになります。長さをそろえてかく、区切るところをそろえてかくといった、今まで行ってきた線分図の書き方の基本を思い出しながら積極的に図をかいて練習しましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では「等しい」ということについて、「学び2」では消去算の仕組みについて、「学び3」では、いわゆる加減法について、「学び4」では、代入法について学習します。

 「学び1」では、292ページの文章に書いてある通り、共通点と相違点に注目することが重要であることが分かればよいでしょう。特に293ページの天びんの考え方はよくテストで問われ、かつ関係から式を立てるのにお子様が苦戦します。「=」の記号は右側と左側(右辺と左辺)が同じことを表す、ということを理解するようにしましょう。

 「学び2」では295ページのりんごとみかんの図のイメージが重要です。この場合、りんごの個数は同じで、みかんの個数が2個違い、代金は60円違うので、みかん1個が30円、という形で求められます。実際の問題では絵を書く時間はないので、その代わりに「線分図で表す」「式で表す」の2通りで解くわけです。まずは理解しやすい線分図を使った解き方で出来るようにし、ある程度慣れてきたら式で表す方法を試すとよいでしょう。上位校を目指すお子様の場合、途中の計算として消去算を使う場合があります。その時は式を立てて解く方が早い場合も多いです。今すぐでなくてもよいですが、意識しておくとよいでしょう。

 「学び3」では、片方の数をそろえて消す方法を紹介しています。このとき、そろえるものは計算が簡単になりそうな方を選ぶこと、そろえる数は基本的に最小公倍数になること、そして、数をかけるときは同じ数を同じ式のすべてにかけることが重要です。特に297ページの例題のような、両方の式に数をかけるタイプの問題は、最小公倍数を考えながら計算をするためレベルがあがります。まずはのちの演習にある片方の式だけ操作する問題が出来るようになるとよいでしょう。また、最小公倍数の考え方を忘れている場合はしっかり復習しておきましょう。

 「学び4」の代入法は加減法よりさらにレベルがあがります。基本の考え方としては、○=△、△=×なので、○=×といったものなのですが、実際にお子様に計算させてみると手が止まる方が多いです。299ページの例題に書いてある「置きかえ」の考え方を演習でつかめるように徹底的に繰り返しましょう。まずは、301ページの問5のようなシンプルな置きかえが出来るようにしましょう。上位クラスを目指すお子様は、「~1個は〇〇1個より××円高い(安い)」のような数字が入るタイプまで自力で解けるようにしましょう。

 演習では、301ページ・302ページ問1~問5の基本問題はもちろん、303ページ・304ページ問1~問5、306ページ問9を使って、加減法・代入法ともに徹底的に練習をしましょう。また、304ページ問6・問7で天びんの考え方を固めましょう。

 余裕があるお子様は、306ページ問10の3つのものを求める消去算、307ページ問12の~1個は〇〇1個より××円高い(安い)」タイプの問題に取り組んでおきましょう。
 また、301ページの「で、いくら?」は、のちの仕事算や割合の計算のときによく使う考え方です。ぜひ一度考えてみましょう。

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