No.1047 早稲アカ・四谷大塚予習シリーズ算数上対策ポイント 6年生(第14回) 4・5年生(第15回)

<算数 6年上 第14回>

 第14回は『総合(第10回~第13回)』です。基本問題において、第10回から第13回までの基本が理解できているか、確認しましょう。今回のメルマガでは、練習問題を考えてみましょう。なお、分数は、分子/分母の形で、帯分数は、(整数と分子/分母)の形で表します。

<今回のポイント>

総合回は、前4回分の復習および、その応用的な練習になります。算数は、学習した内容を積み重ねて進む教科ですので、この機会を有効に、しっかり復習しましょう。

【対策ポイント1】

[練習問題1]
 食塩水の問題です。

 2つの容器AとBに入っている食塩水から、同じ重さの食塩水をくみ出して、たがいに移しかえたところ、A、B両方の濃度が等しくなりました。この条件がポイントです。
 A、B間のやりとりですから、両方の食塩水の合計は変わらず、食塩の合計もかわりません。濃度が等しくなったという、この濃度は、AとBをすべて混ぜたときの濃度と同じということです。
(1) AとBをすべて混ぜたときの濃度を求めます。
   食塩水の合計は、400+600=1000gで、食塩の合計は、400×0.1+600×0.05=70gです。
よって、70÷1000×100=7 より、食塩水の濃度は、7%です。
(2) くみ出した同じ重さの食塩水を□gとして、容器Aで考えてみます。
   Aの濃度10%で(400-□)gの食塩水と、Bからの濃度5%で□gの食塩水を混ぜて、7%の食塩水が400gできたことになります。
   予習シリーズ別冊「解答と解説」79ページの面積図を参照して下さい。図のアとイの面積は等しいですから、食塩水の重さの比は、濃度の差の逆比になります。
   食塩水の重さの比は、1/(10-7):1/(7-5)=2:3 です。Aの食塩水は合計400gですから、□=400÷(2+3)×3=240 より、くみ出した食塩水の重さは、240gです。

【対策ポイント2】

[練習問題2]
 既約分数に関する問題で、周期を考える問題です。

(1) 0より大きく1より小さい、分母72の既約分数が何個あるかを考えます。
 72を素因数分解すると、72=2×2×2×3×3 ですので、分子が2や3の倍数のとき約分できてしまいます。したがって、(分子が)1から71までの数で2や3の倍数をのぞいた個数を求めることになります。
  2と3の最小公倍数である6までの数{1,2,3,4,5,6}の中で、2と3の倍数をのぞくと{1,5}が残ります。この先も同様に、{7,8,9,10,11,12}の中で{7,11}と、6個1組の中の2個が残ります。この2個は、どれも6でわったときのあまりが1か5となる数です。
  よって、71÷6=11組あまり5 となり、あまりの5個のうちに2個ありますので、
  2×11+2=24 より,分母72の既約分数は、24個あります。
(2) 0より大きく1より小さい、分母180の既約分数が何個あるかを考えます。
(1)と同様に考えて、素因数分解 180=2×2×3×3×5 より,分子が2や3や5の倍数をのぞきます。
  2、3、5の最小公倍数である30までの数の中で、2、3、5の倍数をのぞくと{1,7,11,13,17,19,23,29}の8個が残ります。
  よって,179÷30=5組あまり29 となり、あまりの29個のうちには、8個ありますので、
  8×5+8=48 より、分母180の既約分数は、48個あります。
(3) 分子を書き出すと、1,7,11,……,169,173,179 です。これらの数は、両はしから2個ずつ加えると、すべて180になります。
  よって、分子の和は、180×(48÷2)=4320ですから、分母の180を考えて、
4320÷180=24 より、これらの分数の和は、24です。

【対策ポイント3】

[練習問題4]
 平面図形の問題です。

(1) 三角形EBFの面積は、長方形ABCDと同じですので、6×12=72平方cmです。
底辺BFの長さを□cmとすると、高さEB=2+6=8cmですから、□=72×2÷8=18cmです。
よって、18-12=6 より、CFの長さは6cmです。
(2) 三角形EAHと三角形EBFは相似で、相似比は、EA:EB=2:8=1:4ですから、AH=18÷4×1=4.5cmです。
  よって、12-4.5=7.5 より、HDの長さは7.5cmです。
(3) 三角形HDGと三角形FBGは相似で、相似比は、HD:FB=7.5:18=5:12ですから、DG:GBも、5:12です。
  三角形DABにおいて、三角形DHGは、三角形DABの面積の、DH/DA×DG/DBとなります。
三角形DABの面積は、6×12÷2=36平方cmで、DH/DA=7.5/12=5/8、また、DG/DB=5/5+12)=5/17です。このことから、三角形DABの面積は、36×5/8×5/17=225/34=(6と21/34)平方cmです。
  よって、36-(6と21/34)=(29と13/34)より、四角形ABGHの面積は、(29と13/34) 平方cmです。

<算数 5年上 第15回>

第15回は『総合(第11回~第14回)』です。基本問題において、第11回から第14回までの基本が理解できているか、確認しましょう。ほとんどが、公式の使い方です。
今回のメルマガでは、練習問題を考えてみましょう。

<今回のポイント>

総合回は、前4回分の復習および、その応用的な練習になります。算数は、学習した内
容を積み重ねて進む教科ですので、この機会を有効に、しっかり復習しましょう。

【対策ポイント1】

[練習問題1]
回転体の問題です。
3.14を使う計算を多数あつかいますが、3.14をできるだけまとめて行うことに改めて気をつけてください。

立体Pは、辺DCを軸として1回転してできる立体ですので、底面の半径4cm・高さ2cmの円柱と底面の半径4cm・高さ(5-2=)3cmの円すいが重なった立体と考えることができます。
立体Qは、辺ABを軸として1回転してできる立体ですので、底面の半径4cm・高さ5cmの円柱から底面の半径4cm・高さ(5-2=)3cmの円すいをくりぬいた立体と考えることができます。
(1)  立体P:
円柱部分の体積は、4×4×3.14×2=18×3.14です。
円すい部分の体積は、4×4×3.14×3÷3=16×3.14です。
よって、(32+16)×3.14=48×3.14となります。
立体Q:
円柱部分の体積は、4×4×3.14×5=80×3.14です。
くりぬいた円すい部分の体積は、4×4×3.14×3÷3=16×3.14です。
よって、(80-16)×3.14=64×3.14です。
以上のことから、64×3.14-48×3.14=(64-48)×3.14=16×3.14=50.24より、体積の差は、50.24立方cmです。
(2)  立体P:
底面積(ア)=4×4×3.14=16×3.14、円柱側面積(イ)=4×2×3.14×2=16×3.14、
円すい側面積(ウ)=5×4×3.14=20×3.14より、
(ア)+(イ)+(ウ)=(16+16+20)×3.14=52×3.14です。
立体Q:
底面積(エ)=4×4×3.14=16×3.14、円柱側面積(オ)=4×2×3.14×5=40×3.14、
円すい側面積(カ)=5×4×3.14=20×3.14より、
(エ)+(オ)+(カ)=(16+40+20)×3.14=76×3.14です。
以上のことから、76×3.14-52×3.14=(76-52)×3.14=24×3.14=75.36より、
表面積の差は、75.36平方cmです。

上の説明のうち、底面積(ア)と底面積(エ)、円すい側面積(ウ)と円すい側面積(カ)は、それぞれ同じ部分にあたりますので、求める表面積の差は、円柱側面積(イ)と円柱側面積(オ)の差となり、(40-16)×3.14=24×3.14=75.36とすることもできます。

円すいの側面積が「母線×底面の半径×円周率」の式で求められることは、すぐに式が出てくるように、頭の中に刷り込んでおきましょう。

【対策ポイント2】

[練習問題3]
カードの組み合わせを作り、その上で、それぞれの場合の並べ方が何通りあるかを考える、という場合分けの方法に気をつけて解くことを求められる問題です。

{1、1、2、3、4}の5枚のカードから、3枚のカードをならべて整数を作ります。
(1) 1のカード2枚と、残りの2、3、4の組み合わせは、
(1、1、2)、(1、1、3)、(1、1、4)の3組になります。
それぞれの並べ方は、1以外のカードを、百の位、十の位、一の位、のうちのどこに置くかを考えると、3通りずつありますから、3×3=9より、全部で9通りになります。
(2) 1のカードを使う枚数で場合分けをして考えます。
(ア) 1のカードを2枚使う場合は(1)の9通りです。
(イ)  1のカードを1枚使う場合については、2、3、4のカードから残り2枚を選ぶ選び方が、(1、2、3)、(1、2、4)、(1、3、4)の3通りあり、それぞれ3枚の並べ方(順列)は3×2×1=6通りですから、6×3=18通りになります。
(ウ)  1のカードを使わない場合は、2、3、4のカードの並べ方を考えて、3×2×1=6通りです。
よって、(ア)+(イ)+(ウ)=9+18+6=33より、全部で、33通りになります。

【対策ポイント3】

[練習問題5]
約数の個数を求める問題です。
(1)  約数の個数が3個の整数は、同じ素数を2回かけてできる整数(平方数といいます)です。
よって、素数2、3、5、7、11、…を2回かけてできる数で100以下を考えます。(2×2=)4、(3×3=)9、(5×5=)25、(7×7=)49、(11×11=)121、…と続きますが、25はのぞき、121は100を超えてしまうのであてはまりません。
よって、答えは、4、9、49です。
(1)  まずは、素数に限らず、□×□の答えが1000に近くなる□をさがします。
30×30=900がありますので、そこで、30の近くで素数をさがします。31は素数です
から、31×31=961です。31の次の素数は37ですから、37×37=1369です。この2
つを比べて、約数の個数が3個となる1000にもっとも近い整数は、961とわかります。

  算数では、このような当てを付けて数の大きさを推測する解法が使えると、得点力がア
ップします。こうした解法はどんどん身につけていきましょう。

<算数 4年上 第15回>

第15回は『総合(第11回~第14回)』です。基本問題において、第11回から第14回までの基本が理解できているか、確認しましょう。
今回のメルマガでは、練習問題を考えてみましょう。

<今回のポイント>

総合回は、前4回分の復習および、その応用的な練習になります。算数は、学習した内
容を積み重ねて進む教科ですので、この機会を有効に、しっかり復習しましょう。

【対策ポイント1】

[練習問題1]
 植木算の問題です。

 420mの池のまわりに、10mの間かくで「くい」を立てていったところ、最初に立てたくいと最後に立てたくいの間が80mはなれています。
(1) 最初と最後の2本のくいの間80mに10mおきにくいを立てると、80÷10=8か所の
間になりますが、両はしにはくいがありますので、8-1=7本のくいを立てることにな
ります。
420÷10=42 より、池のまわりにくいを立てると42本必要になります。
ところが、7本たりないのですから、42-7=35 より、くいは全部で35本あります。
(2) 420÷35=12 より、くいを12mおきに立てればよいことになります。

【対策ポイント2】

[練習問題3]
三角形や四角形の面積に関する問題です。

(1) 三角形AEDにおいて、底辺AD=12cm、高さDE=8-6=2cmです。
  よって、12×2÷2=12 より、三角形AEDの面積は、12平方cmです。
(2) 三角形AGFの面積をア平方cm、三角形GCEの面積をイ平方cm、四角形FGEDの面積をウ平方cmとします。
  問題文の条件より、ア=イですので、ア+ウ=イ+ウとなります。
(1) より、三角形AED=ア+ウ=12平方cmですから、三角形CDF=イ+ウ=12平方cmです。また、三角形CDFは、底辺CD=8cm、高さDFですから、
8×DF÷2=12 より、DF=12×2÷8=3cmとなります。
よって、AF=AD-DF=12-3=9 より、x=9cmです。
予習シリーズ別冊「解答解説」36ページにある図を参照してください。

【対策ポイント3】

[練習問題5]
 周期を考える問題です。

白い正方形の紙と赤い正方形の紙を交互に重ねて行きます。このとき、白い紙に見えている数の和は、1+2+3=6です。また、赤い紙に見えている数の和は、5+6+7=18です。
(1) 全部で10まいの紙を重ねますから、白、赤それぞれ5まいずつになっています。
よって、(6+18)×5=120ですが、10まい目の赤は8がかくれませんので、120+8=
128より、見える数字すべての和は、128です。
(2) 白、赤1まいずつの2まいを1組(白、赤それぞれの右下のマスの数を除きます)と
して考えていきます。
610÷(6+18)=25あまり10となりますが、これは、白、赤の組が25組あり、あま
りの10は最後に4つの数の和が10になる、ということを表しています。和が10にな
るのは、1+2+3+4=10ですから、白の紙とわかります(1まいすべての数字が見えて
いるということです)。
よって、2(まい)×25(組)+1(まい)=51より、51まいの紙を重ねました(白が26ま
い、赤が25まい)。

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