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第37回のテーマは「立体図形 体積と表面積/比の利用」です。今回のポイントは、「立体図形の基本の解き方を確認・マスター」です。基本の体積・表面積問題から、相似を利用した面積比・体積比問題、立体の切断など内容盛りだくさんの回です。どの単元も入試頻出ですが、まずは全ての基本パターンの習得を目指し、応用問題へ向けた土台がためをしていきましょう!
「考えよう1」と「考えよう2」では角柱・円柱の体積・表面積を、「考えよう3」では円すいの問題を、「考えよう4」では回転体の問題を、そして「考えよう5」では積み木の問題を学びます。
「考えよう1」と「考えよう2」では展開図や投影図から見取図がイメージできるかどうかがポイントです。特に展開図は頭の中で図形を組み立てるイメージがしっかりできるように練習しましょう。組み立てた立体で平行な関係にある面はどれとどれか、立体の高さにあたる辺はどれかといった見方が出来るように、展開図の見方を鍛えておきましょう。
「考えよう3」のテーマとなる円すいは入試でも頻出の立体で、今回のポイントとなる単元です。まずは体積・表面積・中心角を求める公式は確実に使いこなせるようにしておきましょう。特に体積で3分の1をかけることを忘れないようにしてください。
その上で最も注意が必要なのが、円すいの側面積の公式です。母線×底面の半径×円周率という式を覚えることはもちろん、できれば公式の導き方も覚えておきましょう。公式の暗記がより確かなものになります。
「考えよう4」では、回転体の完成図をかけるようになることも大事ですが、計算の工夫を心がけたいところです。円やおうぎ形の問題全てに言えることですが、3.14の計算をその都度するのではなく、まとめて計算することを徹底しましょう。時間を短縮できるだけでなく、正答率も大幅にアップします。6年のこの時期には分配法則をしっかり使えるようにしておきましょう。円の問題だけでなく、普段の計算でもつかうことができます。
「考えよう5」は見えない部分をどこまでイメージできるかがポイントです。体積を求めるときには、各段に分けて、1段ごとに個数を数えるようにすると数え落としが少なくてすみます。また、表面積を求めるには、上から見たとき、正面から見たとき、右から見たときの図をかき、面積を足し合わせたものを2倍するとすぐに求めることができます。共に複雑な立体でも使える解き方です。ぜひマスターしましょう。
また、内側にくぼむ様に積み上げたときの表面積も解いておきたいのですが、テキストに問題が見あたりません。他の問題集で解いておきましょう。さらに言うと、このタイプの問題は入試では見取図ではなく投影図で出題されることがほとんどですので、投影図についてもしっかり復習しておきましょう。
さらに、「深めよう1」では面積比・体積比を利用した問題、「深めよう2」では立体の切断を扱います。
「深めよう1」は比の利用です。(1)は実数値と同じように比どうしをかけたりわったりして体積比を求める大事な問題です。底面積の比と高さの比をかけ合せることによって体積比が求められることが身につけられれば、立体図形で得点差を大きくつけることができます。半径の比をそのまま底面積の比にしないように注意が必要です。(2)は立体の相似です。面積比が相似比の2乗の比に、体積比が3乗の比になることが覚えられれば、問題自体は難しくありません。相似の関係にある立体がどこにあるのかを常に意識して解くようにしましょう。
「深めよう2」では、平行な面どうしは平行線になること、延長した線を交わらせて立体をつくるなどの方法がありますが、まずは典型的な切り口の形は全て覚えましょう。このページの問題は補助線なしですぐに切断線が書きこめるぐらいにしておきたいところです。立体切断の問題は志望校により到達目標レベルが大きく異なる分野です。どこまで深く勉強すべきか見極める必要があります。
演習では、329ページ~332ページの問1~問7はもちろん、問10の円すいを転がす問題、問11の切断された立方体の個数を求める問題、334ページ問12の円すいにひもをかける問題、問13の立方体の中点を切断して作った立方体の問題、問14の回転体の問題を学習状況に応じて演習しましょう。
特に、問13は中堅校以上で非常によく使います。必ず解けるようにしておくことと、開いたときの三角形の面積比まで覚えておきましょう。
第37回のテーマは「相当算」です。今回のポイントは、「線分図を使った相当算の解法のマスター」です。引き続き、割合を使った問題になります。その中でも、「もとにする量」を求める計算のことを相当算といいます。線分図上のマル1を求める計算といえばわかりやすいでしょう。前回までに学習した割合と線分図をフル活用します。線分図を意識しながら解くようにしましょう。割合の線分図がまだうまくかけないお子様は、35回・36回内容をもう一度おさらいしましょう。
【対策ポイント】
「学び1」では「もとにする量」が変わらない相当算について、「学び2」では「もとにする量」が変わる相当算について学習します。
「学び1」では、前回までに学習した、「割合」「もとにする量」「比べる量」の線分図を活用します。相当算では、線分図の下に割合、上に実数値を書き込み、上下共に数字が書かれている区切りを見つけ出して、上÷下を行うと「もとにする量」が求められます。状況1・状況2では、「もとにする量」が変わることを意識して線分図をかきましょう。
「学び2」では、「もとにする量」が変化します。入試やテストで出題されるのは主にこちらです。372ページの線分図のように、たてに並べて解きますが、図のどの位置を上下で合わせるかに注意しましょう。位置関係を適当にかいてしまうと、「もとにする量」の変化が分からなくなります。特に、「残りの~」という表現が文章に出てきたら、「もとにする量」が変わることをすぐに読み取れるようにしましょう。そのとき見分けられるようにするために、「もとにする量」が変わるたびに全体を表す記号を変えるとわかりやすいでしょう。1本目の線分図はマル1、2本目の線分図はシカク1…といったかたちです。
演習では、374ページ問1~問3、376・377ページ問1・問4の基本問題はもちろん、376・377ページ問2・問3・問5の「…より6個多く(少なく)」といった半端な数が出てくる問題、378ページ問6・問7のアンケートの問題、379ページのボールのはね返りの問題を徹底的に練習しましょう。
特にアンケートの問題・ボールのはね返りの問題は線分図のかき方が異なります。問題に応じて使い分けができるように練習しましょう。
余裕があるお子様は、379ページ問8の「もとにする数」の差を利用する問題、381ページ問11の予定と実際の問題に取り組んでおきましょう。
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