No.1061 早稲アカ・四谷大塚予習シリーズ算数上対策ポイント 6年生(第18回) 4・5年生(第20回)

<算数 6年上 第18回>

 第18回は『総合』です。立体図形(2)、平面図形(3)、速さ(2)の復習です。基本問題・練習問題から、注目すべき問題を取り上げてみましょう。なお、分数は、分子/分母の形で表します。

<今回のポイント>

 1つ1つ、自分の持っている知識と照らし合わせて進めます。そのためには、問題文をきちんと読み取ることが重要です。【対策ポイント2】が、多少難しいと思います。納得できるまで読み込んでください。

【対策ポイント1】
[基本問題3]

 図形の重なりの問題です。

 大きさの異なる3つの正方形A、B、C(大きさは、A>B>C)が問題の図のように、BとCはくっついておかれています。Aを毎秒1cmの速さで矢印の方向に動かします。また、AがBCに重なりはじめてからの時間と重なりの面積の変化のようすを表したグラフが与えられています。このとき、A、B、Cの1辺の長さを求めます。

 グラフの読み取りとして、直線が折れている点は変化があったことを表しています。そこで、4秒後、5秒後の変化を考えます。
 4秒後まで、面積は一定に増加していますから、4秒後のとき、Aの右辺がBの右辺に到達したことを、つまり、AがB全体に重なったことを意味しています。1×4=4 より、4cm重なっていますから、Bの1辺の長さは4cmです。
 その後、Cに重なりはじめ、5秒後に変化があります(グラフが折れます)。予習シリーズ別冊の解答解説102ページの図を参照してください。
 5秒より後に重なりの面積が減っているのは、Cとの重なりの面積より、Bとの重なりの面積が少なくなっているからです。つまり、5秒後のときに重なりの面積が最大になるのは、Aの左辺がBの左辺と重なったことを意味しています(このとき、Cの一部にも重なっています)。
 よって、1×5=5 より、Aの1辺の長さは5cmです。
 また、この時の重なりの面積は19平方cmで、Bの面積(4×4=)16平方cmを引くと、Cとの重なりの面積が(19-16=)3平方cmで、Cとは5-4=1cm重なっていますので、
 たての長さは3÷1=3 より3cmですので、Cの1辺の長さは3cmです。

【対策ポイント2】
[練習問題1]

 走っている列車の中で、人が動く問題です。

 列車がトンネル内を走っている間に、太朗君が列車の進む方向と同じ方向に歩くと180歩進めます。また、列車の進む方向と逆の方向に歩くと200歩進めます。

(1) (列車の速さ+歩く速さ)では、トンネルの長さを進むのに、太朗君が180歩あるく時間がかかります。(列車の速さ-歩く速さ)では、同じくトンネルの長さを進むのに、太朗君が200歩あるく時間がかかります。
距離が等しいとき、時間比と速さ比は逆比の関係になりますので、
 (列車の速さ+歩く速さ):(列車の速さ-歩く速さ)=1/180:1/200=10:9 となります。
 よって、歩く速さ:列車の速さ=(10-9):(10+9)=1:19 です。

(2) 太朗君の歩幅は50cm=0.5mですから、180歩あるくと、0.5×180=90mとなります。
 180歩あるくのは、(列車の速さ+歩く速さ)の速さでトンネルを通過する時間ですので、列車が進む距離=トンネルの長さは、太朗君が進んだ長さの、1+19=20倍です。
 よって、90×20=1800 より、トンネルの長さは、1800mです。

【対策ポイント3】
[練習問題3]

 動く歩道の問題です。

 A地点からB地点まで動く歩道があり、太郎君がこの歩道の上を歩いて進んだり、止まったままで進んだりします。動く歩道の速さをP、太郎君の平地を歩く速さをQとして整頓します。

(1) AB間を、動く歩道の上を太郎君が歩いていくときの速さはP+Qで、36秒かかります。また、太郎君が動く歩道の上に立ったままでいくときの速さはPで、63秒かかります。AB間の距離を1として、速さの比である、(P+Q):Pは、1/36:1/63=7:4です。
 よって、P:Q=4:(7-4)=4:3 より、動く歩道の速さと太郎君の平地を歩く速さの比は、4:3です。

(2) (1)の結果を利用して、速さをP=4、Q=3とすると、故障したC地点からは、P=4×1/4=1、Q=3×1.5=4.5 となりますので、P+Q=1+4.5=5.5です。よって、CB間にかかる、故障する前と故障した後の時間比は、1/7:1/5.5=11:14です。
 故障する前の36秒と故障した後の42秒の差である(42-36=)6秒は、11:14の差ですから、故障する前のCB間にかかる時間は、6÷(14-11)×11=22秒でした。
 故障する前は、AC間を36-22=14秒で、CB間を22秒で進んだことがわかります。一定の速さで進んでいましたので、時間比=距離比より、AC間とCB間の距離の比は14:22=7:11です。

<算数 5年上 第20回>

 第20回は『総合(第16回~第19回)』です。速さに関する問題と水そうの問題の復習です。これらの分野の問題は、多くの中学校の入試問題に出題されています。基礎をしっかり身に付けておきましょう。なお、分数は、分子/分母の形で、また、帯分数は、(整数と分子/分母)の形で表します。

<今回のポイント>

 今回の総合は、上に述べましたように、中学入試においてもよく出題される内容です。特にグラフの読み方が重要になっていますので、グラフ問題を中心に取り上げます。しっかり身につけてください。

【対策ポイント1】
[基本問題 第16回 速さ(2)の第3問]

 速さのつるかめ算の問題です。

 条件を整頓します。13時に出発して、4km/時(=時速4km)の速さでa時間(速度を表す単位が時速ですから、時間を表す単位を時間にします)歩き、5/60時間(=5分)休んでから、3km/時の速さでb時間歩きました。このとき、距離の合計は5kmになり、時間は休んだ5分を除いて、(14時30分-13時-5分=)1時間25分=(1と25/60)=(1と5/12)時間かかりました。
 式にすると、4×a=P km、3×b=Q kmと、かけ算の関係が2つできて、P+Q=5km(積=かけ算の答えの和)と、a+b=(1と5/12)時間(かける数の和)が与えられていますので、この問題は、つるかめ算で解くことができます。

(1) 休む前の歩いていた時間を求めます。つるかめ算を使って、すべての距離を休んだ後の3km/時の速さで(1と5/12)時間歩くとします。3×(1と5/12)=17/4kmになります。
 実際の5kmとの差は、4km/時の速さで歩いた部分があったからですので、(5-17/4)÷(4-3)=3/4より、3/4時間=45分が、4km/時の速さで歩いた時間です。
 よって、休んだ5分を加えて、13時+45分+5分=13時50分が、再び歩き始めた時刻になります。
 いくつかの段階を経る問題では、何を求めるのかに注意しましょう。この問題でいうと13時45分を問題の答えにしないように気をつけてください。

(2) 休んだ地点は、4km/時の速さで3/4時間歩いた地点です。
4×3/4=3より、家から3kmのところです。

【対策ポイント2】
[基本問題 第17回 容器と水量(1)の第3問]

 水そうの問題です。

 容器の形から、水の体積=底面積×深さ の計算と、水の入れ方から、水の体積=毎分○L×□分 の計算を組み合わせて考えます。

(1) グラフより、(Aの部分とBの部分ともに) 水そうの仕切りの高さ32cmまで、16分で水がたまることがわかります。
 容器の形と水の入れ方から、40×80×32=○L×16分 という関係になります。
 よって、○=40×80×32÷16=6400立方cmより、毎分6.4Lの割合で水を入れました。
 40×80×32の計算を先にしてしまわないで、最後に16で割るところまでまとめてすることに注意しましょう。そのうえで、分数の約分を利用すると、計算が早く確実にできます。

(2) 水そうのAの部分に、仕切りの高さ32cmまで水が入るのは、グラフより7分とわかります。よって、40×X×32=6400×7 という関係になりますので、X=6400×7÷(40×32)=35より、Xは35cmです。

【対策ポイント3】
[基本問題 第18回 旅人算とグラフ(1)の第3問]

 旅人算とグラフ(ダイヤグラム)の問題です。
 ダイヤグラムでは、グラフの直線を使った直角三角形に注目して考えます。

 まず、兄と弟の速さを求めます。
 兄は、家と駅の間を12分で往復することから、片道にかかった時間は6分ですので、900mの距離を6分で進みます。よって、兄の速度は、900÷6=150m/分です。
 また、弟は、900mを18分で進みます。弟の速度は、900÷18=50m/分です。
 グラフより、駅からもどってくる兄と、駅に向かう弟がa時間後に出会い、その場所は、家からの距離がbメートル(m)のところ となります。
 兄と弟の進んだ距離の合計は、家から駅までの距離の往復分である、900×2=1800mになっています。ダイヤグラムでわかりづらい場合は、2人の動きを線で表した状況図(線分図)を自分でかいてみてもよいでしょう。
 進んだ距離の和を考えますので、速度も和を使います。1800÷(150+50)=9より、aは9(分)です。
 また、弟が9分で進んだ距離がbですから、50×9=450より、bは450(m)です。

[基本問題 第19回 旅人算とグラフ(2)の第3問]

 前問と同様、旅人算とグラフ(ダイヤグラム)の問題です。

 はなれたA地点とB地点から、90m/分の速度の兄と60m/分の速度の弟が向かい合って往復する問題です。
 aは、AB間の距離を表しています。兄と弟は、向かい合って同時に出発してから15分で出会いますので、(90+60)×15=2250より、aは2250(m)です。
 bは、兄と弟が2回目に出会った時間を表しています。第19回の必修例題4(予習シリーズ178ページ)で学習しましたように、出発してから2回目の出会いにかかる時間は、1回目の出会いにかかる時間の3倍の時間です。
 よって、15×3=45より、bは45(分)です。
 cは、2回目に出会った場所がA地点から何mはなれているかを表しています。B地点から出発した弟は、45分でAB間の2250mとA地点からcまでの合計の距離を進みます。60×45=2700mですから、2700-2250=450より、cは450(m)です。

<算数 4年上 第20回>

 第20回は『総合(第16回~第19回)』です。約数・倍数、つるかめ算、立方体と直方体について復習します。練習問題を取り上げてみましょう。

<今回のポイント>

 問題文をていねいに読み取ることが大切になります。質問されていることが何かがわかれば、後は学習済みの解き方で正解まで進めるはずです。文末まで、きちんと読み取ることを習慣づけましょう。また、内容を整頓すること(約数、倍数におけるベン図など)を心がけてください。

【対策ポイント1】
[練習問題1]

 倍数の個数の問題です。

 1から200までの整数を考えます。
 3でわり切れる整数は3の倍数です。同様に、7でわり切れる整数は7の倍数です。

(1) 3の倍数は200までの整数の中に、200÷3=66あまり2 より、66個あります。
 また、7の倍数は200までの整数の中に、200÷7=28あまり4 より、28個あります。
「3または7でわり切れる整数の個数」は、3の倍数の個数と7の倍数の個数の合計ですが、どちらにもふくまれる、3と7の公倍数の個数を引かなければなりません。
「公倍数は、最小公倍数の倍数」ですから、3と7の最小公倍数である21の倍数は、
 200÷21=9あまり11 より、9個あります。
 よって、66+28-9=85 より、3または7でわり切れる整数は85個あります。

(2) 「3か7のどちらか一方でしかわり切れない整数の個数」は、3の倍数の個数と7の倍数の個数から、それぞれ3と7の公倍数の個数をのぞいた個数です。
 よって、66-9+28-9=76 より、76個です。

【対策ポイント2】
[練習問題2]

 つるかめ算の問題です。
 一見、テープをつなぐ植木算の問題と思いがちですが、問題文をきちんと読み整とんしていくとわかってきます。

 1まいの長さが5cmの紙テープを20まいつなげていきます。のりしろを2cmにしてつなげていく予定でしたが、とちゅうからあやまって、のりしろをを1cmにしたのでつなぎ合わせたテープ全体の長さが75cmになりました。

(1) 20まいのテープをつなぐためには、のりしろは、(20-1=)19か所です。
 5×20-2×19=62 より、つないだテープ全体の長さは62cmになります。

(2) のりしろの長さを2cmから1cmにかえると、1か所について、2-1=1cm長くなります。(1)の結果より、実さいは、(75-62=)13cm長いのですから、
 13÷1=13 より、のりしろを1cmにしたのは、13か所です。

【対策ポイント3】
[練習問題3]

 約数・倍数の問題です。
 たて48cm、横36cm、高さ30cmの直方体の箱があります。

(1) この箱に、なるべく大きな同じ大きさの立方体をすきまなくつめます。立方体の1辺の長さを□cmとすると、48÷□=ア、36÷□=イ、30÷□=ウ となってわり切れることになります。□は48、36、30の約数で、同じ数ですから公約数です。そして、なるべく大きな長さ(数)ですから、最大公約数です。
 最大公約数は6で、このとき、ア=8、イ=6、ウ=5となり、これらの数は、たて、横、高さにならべた個数になっていますので、
8×6×5=240 より、立方体が240個必要となります。

(2) この箱を向きをかえずに積み上げて、立方体を作ります。このときの立方体の1辺を〇cmとすると、48×エ=○、36×オ=○、30×カ=○ となりますので、○は、48、36、30の共通の倍数、つまり公倍数です。箱の数は「少なくとも」という問いですので、1辺の長さをなるべく短くしますので、○は最小公倍数ということになります。
 最小公倍数は720で、このとき、エ=720÷48=15、オ=720÷36=20、カ=720÷30=24 です。これらの数は、箱をたて、横、高さに積み重ねた個数です。
 よって、15×20×24=7200 より、箱は少なくとも7200個必要です。

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