No.1184 早稲アカ・四谷大塚予習シリーズ算数上対策ポイント 6年生(第16回)4・5年生(第17回)

<算数 6年上 第16回>

 第16回は『平面図形(3)』です。図形の転がり、平行移動、影の問題を学習します。なお、分数は、分子/分母の形で表します。

<今回のポイント>

 図形の様々な移動を考える問題では、自分で図をかいて、部分的な長さを考える必要があります。図形問題では、普段から図をかくことを心がけてください。また、円に関連した問題では、円周率はまとめて計算しましょう。

【対策ポイント1】

 円について図形の転がりを考える問題です。

[必修例題2]

 接した2つの円のまわりを、もう1つの円が接してまわる問題です。予習シリーズ203ページの解き方の図を参照してください。なお、円周率は3.14です。
 半径3cmの2つ円A、Bが円周上の1点で接して並んでいます。この2つの円のまわりを、同じ半径3cmの円Cがすべることなく接しながら1周してもとの位置にもどります。
(1) 円Cの中心が通ったあとの線をかく問題です。円A、Bの中心を結んだ線を1辺とした正三角形を上下に作ることがポイントになります。この正三角形の頂点は、円Cの中心です。作図としては、逆に、円A、Bの中心を、それぞれ中心とする半径(3×2=)6cmの円をえがき、この2円の円周が交わった点が正三角形の頂点になります。結果、それぞれの円周が正三角形の頂点で交わるまでの線が答えとなります。解答を参照してください。
(2) (1)の図の長さを求めます。正三角形が上下につながって2つありますので、中心角は、60×2=120度をのぞいた、360-120=240度で、半径が6cmのおうぎ形の弧を2つつなげた長さになります。よって、6×2×3.14×240/360×2=16×3.14=50.24 より、円Cの中心が通った線の長さは、50.24cmです。
(3) この線で囲まれた図形の面積を求めます。半径6cm、中心角240度のおうぎ形2つ分の面積に正三角形2つ分の面積を加えます。おうぎ形2つ分の面積は、6×6×3.14×240/360×2=48×3.14=150.72平方cmです。また、正三角形2つ分の面積は、条件より15.6×2=31.2平方cmです。よって、150.72+31.2=181.92 より、この図形の面積は、181.92平方cmです。

[必修例題3]

 直線上をおうぎ形が転がります。
 半径6cm、中心角60度のおうぎ形OABをすべらせることなく、直線ℓ上を転がします。円周率は3.14です。
(1) まず、半径OAが直線ℓに対して垂直になるようにおうぎ形が立ち上がります。中心Oが動いた長さaは、a=6×2×3.14×90/360=3×3.14 です。次に、おうぎ形の弧が直線ℓに接した状態で、弧の長さ分だけ転がります。このとき、中心Oは、直線ℓから半径の長さ6cm離れたところを平行に移動した直線になります。よって、中心Oが動いた長さbは、b¬¬=6×2×3.14×60/360=2×3.14です。その後、半径OBがたおれて直線ℓに重なり、中心Oは動きを止めます。このとき、中心Oが動いた長さcは、aと同じ長さで、c=3×3.14です。よって、a+b+c=(3+2+3)×3.14=25.12 より、中心Oが動いてできる線の長さは、25.12cmです。
(2) おうぎ形OABが動いてできる図形は、予習シリーズ204ページの解き方にある(図2)のようになります。
ア) (1)の弧aの部分(図2のうすい影部分)は四分円の面積で、6×6×3.14÷4=(9×3.14)平方cmです。
イ) 弧bの部分(図2のこい影部分)は、たて=6cm、横=b=2×3.14の長方形の面積ですから、6×2×3.14=(12×3.14)平方cmです。
ウ) 弧cの部分(図2のうすい影部分と斜線部分)は、中心角=90-60=30度のおうぎ形と正三角形に分かれます。おうぎ形の面積は、6×6×3.14×30/360=(3×3.14)平方cmです。また、正三角形の面積は、条件より、高さが1.73×(6÷2)=5.19cmで、底辺=6cmですから、6×5.19÷2=15.57平方cmです。
エ) この後、おうぎ形は半径OAが直線ℓに接するまで180-60=120度回転しますので、この部分(図2のうすい影部分)の面積は、6×6×3.14×120/360=(12×3.14)平方cmです。
以上ア、イ、ウ、エを合計して、(9+12+3+12)×3.14+15.57=36×3.14+15.57=128.61 より、おうぎ形OABが動いてできる図形の面積は、128.61平方cmです。

【対策ポイント2】

 影の問題を考えます。

[必修例題5]

 地面に垂直に立てた看板の街灯による影の面積を求める問題です。高さ4mの街灯から6mはなれたところに、高さ1.6m、はば6mの長方形の看板を地面に垂直に立てました。(問題の図2)
(1) 街灯と看板の位置関係を真横から考えます。街灯のライトの部分から地面までの長さ6mをPQとし、地面にできた辺ABの影の先端をCとします。予習シリーズ206ページの解き方にある(図1)を参照してください。三角形PQCと三角形ABCは相似になります。相似比は、PQ:AB=4:1.6=5:2です。よって、QC:BC=5:2で、QB=6mですから、QC=6÷(5-2)×5=10となりますので、辺ABが地面に作る影の先端は、街灯の真下から10mはなれています。
(2) 街灯と看板の位置関係を真上から考えます。街灯のある位置をQ、看板が地面にある位置をBD、看板の影をCEとします。(1)と同じく解き方にある(図2)を参照してください。三角形QBDと三角形QCEは相似になります。相似比は、QB:QC=6:10=3:5です。よって、BD:CE=3:5で、BD=6mですから、CE=6÷3×5=10mです。影は台形になります。上底BD=6、下底CE=10、高さBC=10-6=4 の台形ですから、(6+10)×4÷2=32 より、影の面積は、32平方mです。

<算数 5年上 第17回>

 第17回は『いろいろな旅人算』です。今回は、池のまわりのような円周上の旅人算、3人以上の旅人算、2人の間の距離を表すグラフを学習します。

<今回のポイント>

 いろいろな旅人算を学習します。確認ポイントをしっかり理解しましょう。特に、例題6は、注意して学習してください。

【対策ポイント1】

 円周上の旅人算を学習します。予習シリーズ180ページの説明をよく読んで理解しましょう。
 2人が反対方向に同時に出発する場合は、出会うまでに進んだ距離の和は、円周1周分です。また、2人が同方向に同時に出発する場合は、早く進む人が遅く進む人に追いつくまでに進んだ距離の差は、円周1周分です。

[例題1]

 1周600mの池のまわりを、A君は分速90m、B君は分速60mで、同じ地点から同時に出発します。
(1) A君とB君が反対方向に歩きます。2人の速度から、1分間に90+60=150mずつ(速度の和)離れていきます。この距離が1周分の600mになったときが、すれちがうときです。よって、600÷150=4 より、1回目にすれちがうのは4分後です。また、2回目にすれちがうのは、1回目にすれちがった地点から、合わせてもう1周分進んだときですから、同じく4分後ですので、出発してからは、(4×2=)8分後です。
(2) A君とB君が同じ方向に歩きます。2人の速度から、1分間に90-60=30mずつ(速度の差)離れていきます(A君がB君に後ろから近づいている)。この距離が1周分の600mになったときが、A君がB君を追いこします。よって、600÷30=20 より、1回目に追いこすのは、20分後です。また、2回目に追いこすのは、もう1周分の差がついたときですから、同じく20分かかります。よって、出発してから、(20×2=)40分後です。

[例題2]

 1周300mの池のまわりを、兄と弟がそれぞれ一定の速さで同じ地点から同時に歩き出します。2人が反対方向に歩くと、出発して3分後に出会いますから、300÷3=100 より、2人の速さの和は、分速100mです。2人が同じ方向に歩くと、出発して15分後に兄が弟を追いこしますから、300÷15=20 より、2人の速さの差は、分速20mです。速さの和と差がわかりましたので、和差算を利用します。(100+20)÷2=60 より、速い兄の速さは、分速60mで、60-20=40 より、弟の速さは、分速40mです。

[例題3]

 池のまわりを、A君とB君が、同じ地点を同時に出発して、それぞれ一定の速さで同じ方向に何周も走ります。出発して15分後に、A君がB君を2回目に追いこしたとき、A君は池のまわりをちょうど7周していますから、B君は(7-2=)5周したことになります。B君の速さは分速130mですから、130×15=1950m進んだことになります。この距離が池のまわり5周分ですので、1950÷5=390 より、池のまわりの長さは390mです。

【対策ポイント2】

 3人以上の旅人算を学習します。

[例題4]

 1周900mの公園のまわりを、A君、B君、C君の3人が同じ地点を同時に出発して、それぞれ一定の速さで同じ方向に何周もします。A君は(5+4=)9分後にC君を追いこしますから、900÷9=100 より、A君とC君の速さの差は、分速100mです(A君が速い)。よって、C君の速さは分速150mですので、150+100=250 より、A君の速さは、分速250mです。また、A君は5分後にB君を追いこしますから、900÷5=180 より、A君とB君の速さの差は、分速180mです(A君が速い)。A君の速さは分速250mですので、250-180=70 より、B君の速さは、分速70mです。
(1) 毎分70mの速さで歩くAと、毎分250mの速さの自転車で進むCが、同じ地点から同時に同じ方向に出発します。ですから、CがAに追いつくのは、CがAより、1周分多く進むときです。CはAより、1分間に250-70=180m(速度の差)多く進み、1周の長さは900mですから、900÷180=5より、CがAに追いつくのは5分後です。
(2) Cは(5+4=)9分後にBに追いつきますが、この9分でBとCの進んだ距離の差が公園のまわり1周分つまり、900mです。よって、900÷9=100より、BとCの速さの差は毎分100mとわかります。CがBに追いつくということは、Cの方が速いということですから、250-100=150より、Bの走る速さは、毎分150mです。

【対策ポイント3】

 2人の間の距離のグラフについて、学習します。少し難しい内容です。できれば、2人それぞれの進み方を表す2本のグラフを同じグラフにかき直すと、第16回の問題になります。 予習シリーズ184~185ページの説明が重要になります。

[例題6]

 弟が家を出て、一定の速さで歩いて駅に向かい、兄も弟より何分かおくれて家を出て、一定の速さで走って駅に向かいました。このときの、2人の間の距離の関係がグラフで与えられている問題です。予習シリーズ185ページの解き方にあるグラフで、グラフが折れ曲がっている点の原因を理解しましょう。
(1) グラフで、はじめの折れた点は、兄が家を出たことを表しています。グラフより、弟だけが6分で480m進んだことになります。480÷6=80 より、弟の速さ、分速80mです。
(2) グラフで、1つ目と2つ目の折れた点の間は、兄が弟に近づいていることを表しています。2人の距離の差が480mから360mに近づくのに、(9-6=)3分かかります。(480-360)÷3=40 で、2人の速さの差が40ですから、兄の速さは、80+40=120 より、分速120mです。
(3) グラフで、2つ目の折れた点のあと、2人の間の距離が早く近づいているのは、弟が駅に着いたからです。そして、横軸に着いたのは2人が出会ったことを表しています。つまり、兄も駅に着いたということです。兄は、360m進んで駅に着きますので、360÷120=3 より、9分の後3分で駅に着きます。9+3=12 より、xは12です。

<算数 4年上 第17回>

 第17回は『倍数』です。倍数という言葉からも何倍かしてできる数であることがわかると思います。A÷B=C(A=B×C)の関係で、AはBやCの倍数です。

<今回のポイント>

 約数の場合と同様、倍数を求める、最小公倍数を求める連除法の使い方といった、基礎のトレーニングが今後の学習に必要となります。また、倍数の個数を求める計算もしっかり理解してください。

【対策ポイント1】
[例題1]

 倍数をかき出したり、倍数の個数を求める問題です。
(1) 4の倍数は、4×○で求められますから、小さい方から順に3つ求めますと、4×1=4、4×2=8、4×3=12 となりますので、4、8、12です。
(2) 1から50までの整数の中の4の倍数の個数を求めます。4の倍数は4つ目ごとにありますから、50までの数を4つずつの組にした、各組のおわりに1個ずつあります。50÷4=12あまり2 より、4の倍数は12個あります。
(3) (2)と同様に考えます。100から200までの整数の中の6の倍数の個数ですから、1から200の中の個数から、1から99までの中の個数をのぞきます。1から200までの中には、200÷6=33あまり2 より、6の倍数は33個あります。1から99までの中には、99÷6=16あまり3 より、6の倍数は16個あります。よって、33-16=17 より、100から200までの整数の中には、6の倍数は17個あります。

【対策ポイント2】

 公倍数と最小公倍数について学習します。予習シリーズ157、158ページの説明をよく読んで、理解しましょう。

[例題2]

 公倍数の基本となる問題です。
(1) 9の倍数と12の倍数をかき出していき、等しい数がはじめて出てきたら、その数が最小公倍数です。答えは、36です。
(2)「公倍数は、最小公倍数の倍数」です。公倍数の5番目は、最小公倍数に5をかけることで求めることができます。36×5=180より、小さい方からかぞえて5番目の公倍数は、180です。

[例題3]

 少し複雑な公倍数の問題です。公倍数の問題では、整数の集まりをグループに分けて表す図「ベン図」で考えると、理解しやすくなります。予習シリーズ159ページの解き方にあるベン図を参照してください。
(1) 6でわり切れる数は6の倍数です。同様に、9でわり切れる数は9の倍数です。よって、どちらでもわり切れる数は、4と6の公倍数です。(公)倍数の個数を求めますので、[例題1]で学習したように、わり算の商が求める個数です。6と9の公倍数は、6と9の最小公倍数である18の倍数です。よって、100までの整数のうち18の倍数の個数を求めます。100÷18=5あまり10より、6でも9でもわり切れる整数は、5個です。
(2) ベン図を利用すると、6の倍数(の個数)のうち、18の倍数(の個数)をのぞいた部分とわかります。100÷6=16あまり4 より、16個が6の倍数の個数です。また、18の倍数の個数は、(1)で求めた5個です。よって、求める個数は、16-5=11より、6でも9でもわり切れない整数は17個です。

【対策ポイント3】

 最大公約数を求める場合に利用した、連除法を利用して最小公倍数を求めます。予習シリーズ160ページの説明をよく読みましょう。特に、例1と例2の違いに気をつけましょう。

[例題4]

 連除法を使って、最大公約数と最小公倍数を求める問題です。解き方にある、それぞれを求める違いを理解して下さい。

[例題5]

 倍数の利用の問題です。
 A町行きのバスは、12分ごとに駅を出発します。また、B町行きのバスは、16分ごとに駅を出発します。午前7時に同時に駅を出発した後、同時に駅を出発するのは、(12の倍数)分と(16の倍数)分の共通である公倍数の時間(分)で、最小は最小公倍数である48分後です。始発を入れて4回目は、始発後の48×(4-1)=144 より、144分=2時間24分後です。よって、2つのバスが4回目に駅を同時に出発するのは、午前7時+2時間24分=午前9時24分 です。

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