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第5回のテーマは「比の意味と操作~等しい比・比例式・連比~」です。今回のポイントは「比の意味の理解と計算で使えるようにすること」です。中学受験算数の最重要単元といっても過言ではない比を今回から学習します。最重要と言えるのは、比を学習することで、今まで習ってきた全単元の計算に比が関わる機会が非常に増えるからです。その中でも、今回は導入にあたる回になります。今回で基本的内容の確実な理解と比例式・連比の計算をスムーズにできるように繰り返し練習を行いましょう。
「学び1」では「比」について、「学び2」では「比の=(等号)」について、「学び3」では比を簡単にすることについて、そして「学び4」では連比の計算を学びます。
「学び1」・「学び2」では、比についての知識をまとめて学習します。特に、比の値の表し方はこの時期のテストによく出てくるので、必ず覚えましょう。比の値が分数になることもポイントです。
「学び3」では、比を簡単にする手順について学びます。「やってみよう!」にある通りにスムーズにできるように練習しましょう。特に分数は苦手なお子様が多いです。まずは倍分して分母をそろえることを徹底させましょう。
「学び4」は連比の計算の仕方です。こちらも「やってみよう!」にある通り、2種類の比をたてにそろえて書き、共通する数を最小公倍数にそろえ、そのあとそれぞれの式の共通していない数に同じ数だけ数をかける、という流れで行うとよいでしょう。とにかく練習あるのみです。『栄冠への道』も使いながら反復しましょう。
演習では、106ページ~108ページ問1~問6の基本問題はもちろんのこと、110ページ問1の「比を簡単にする」と「連比」の複合問題、111ページ問2の比の値の問題、111ページ・112ページ問3・問4の比の計算問題、114ページ問7の単位をそろえて比を簡単にする問題を取り組むとよいでしょう。テストで出やすい問題になります。特に問3・4は入試問題を含め、今後の比の問題の基本となる問題です。必ず取り組んでおきましょう。
余裕があるお子様は、113ページ問5の比例と比の複合問題に取り組むとよいでしょう。
第5回のテーマは「場合の数 樹形図と順列」です。今回のポイントは、「樹形図を使いこなして、数え落としをなくすように工夫する」です。場合の数の問題は思考力、そして調べる力を問われる問題が多く、難関校入試では頻出となる単元です。入試本番では工夫を考え、調べ上げや計算で解く場面がほとんどですが、「全ては樹形図で表せる」ということを理解することが重要です。単純に計算のやり方を仕込んで終わり、とならないように樹形図の使い方を徹底して学びましょう。また、導入である「学びのひろば」の整備士の例や、91ページの「シナジー」は、「見落としを生じさせないようにルールを徹底する」ことの例でもあります。ぜひ意識付けをしておきたいところです。
「学び1」では「並べ方の総当り」を、「学び2」では「順列」について、そして「学び3」では樹形図の使い方を学習します。
「学び1」では「実際に出される問題を総当りで行うとこうなる」ということを表す例です。もちろん、現実にはこのように行うことはほぼないですが、「工夫によって手間を省く」ことの大切さを学ぶことができます。
「学び2」で実際に何通りかを体感させ、「学び3」で実際に樹形図を用いて数え落としをなくす工夫を学びます。実際には1つ目の樹形図を書いた段階で、1つの数につき6通りできるので、6×4=24通りとなりますし、計算ならもっと早く終わるのですが、まずはていねいに調べ上げることを80ページの「やってみよう!」で徹底・実践させましょう。考え方としては、84ページの「ルールを自分で決めて数える」ことが重要になります。
演習では、82ページ~83ページの基本問題はもとより、85ページ問2、86ページ問4、87ページ問6のように整数を作る問題で、0(ゼロ)があるとき、同じ種類のカードが複数枚あるとき、整数が3桁になるときについて練習すると良いでしょう。入試で頻出の考え方になります。また、87ページ大問8の「和分解」の考え方は難関校の場合の数でよく使われます。余裕があれば覚えておくとよいでしょう。
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