No.1289 早稲アカ・四谷大塚予習シリーズ算数上対策ポイント 4・5年生(第7回)

※6年生は第1回合不合判定テストの回のため、お休みです。

<算数 5年上 第7回>

 第7回は『売買損益』です。売買損益の問題は、品物の売り買いについて、利益や損(失)を考える問題です。用語が多く使われますので、まず、用語を整頓しておきます。
 原価(げんか)とは、お店が(問屋などから)品物を仕入れるときの値段のことで、仕入れ値(しいれね)ともいいます。
 定価(ていか)とは、お店が品物を売るときの通常の値段のことです。
 また、この定価から金額を変えて、お店が実際に売ったときの品物の値段を、売価(ばいか)または、売り値(うりね)といいます。ほとんどの場合、売価は定価から値引きをした(定価よりも安い)値段で決められます。この定価または売価が、原価より高い値段の場合の金額の差が、利益またはもうけ、となり、低い値段の場合の差が、損(失)です。
 お店では、普通、原価の○割や○%(利益率=利益の割合)を利益として、原価に加えて定価を決めます。これを式で表すと、定価=原価×(1+利益率)、となります。また、定価の○割や○%(値引き率=値引きの割合)を値引きして、定価から引いて売価を決めた場合、これを式で表すと、売価=定価×(1-値引き率)、となります。この2つは、公式として覚えましょう。
 また、売買損益の問題では小数計算を多用します。小数点の扱いに気をつけて、計算を正確に進めるように注意しましょう。
 ※なお、文字化けしますので、○に数字を入れた表示は、(マル1)、(マル2)などのように表します。

<今回のポイント>

 売買損益の問題は、原価、定価、売価といった用語の使い分け、並びに公式を早く身に付け、これらを使って仕組みを理解しましょう。

【対策ポイント1】
[例題1]

 売買損益の公式の練習の問題です。
(1) [定価=原価×(1+利益率)] □=200×(1+0.3)=260 より、定価は260円です。
(2) [売価=定価×(1-値引率)] □=800×(1-0.15)=680 より、売価(売り値)は680円です。
(3) □×(1+0.2)=480 より、□=480÷1.2=400、よって、原価は400円です。
(4) 小数を使った値引率を□として、600×(1-□)=390 より、1-□=390÷600=0.65、□=1-0.65=0.35、よって、値引率は35%です。

[例題2]

 利益を求める問題です。利益=定価または売価-原価、です。
 定価=200×(1+0.4)=280円で、売価=280×(1-0.1)=252円です。よって、252-200=52 より、利益は、52円です。

[例題3]

 割合の合成を考えて、元の数量である原価を求める還元算の問題です。
 原価を(マル1)とします。ここから、定価=1×(1+0.4)=1.4(マル1.4)となり、売価=1.4×(1-0.2)=1.12(マル1.12)となります。利益は、1.12-1=0.12(マル0.12)で、これが150円です。よって、150÷0.12=1250 より、マル1とした原価(仕入れ値)は、1250円です。

【対策ポイント2】
[例題4]

 定価を元にして、2通りの売価を表し、原価との差を考えます。マルイチ計算の利用です。第3回・割合の応用の例題6を参照してください。また、予習シリーズ75ページの解き方にある線分図を参照してください。
(1) 定価を(マル1)とすると、1割引き(=マル0.1)の場合の売価による利益(=売価-原価)は105円ですから、定価と原価の差は、105+(マル0.1)となります。また、3割引き(=マル0.3)の場合の売価による損(=原価-売価)は45円ですから、定価と原価の差は、(マル0.3)-45となります。解き方の線分図を参照してください。よって、45+105=150円が、0.3-0.1=0.2(マル0.2)にあたりますので、150÷0.2=750 より、(マル1)は750ですので、定価は750円です。
(2) 定価が750円と求められましたので、1割引きの売価は、750×(1-0.1)=675円となります。よって、売価-利益=675-105=570 より、原価(仕入れ値)は570円です。

【対策ポイント3】

 複数個の売買の問題を学習します。

[例題5]

 品物の個数が複数個あるときの売買損益の問題です。完売(仕入れた個数がすべて売れること)していないときは、注意が必要です。
 利益は、売り上げた個数分の売り上げ金額の合計から、仕入れた個数すべての仕入れ金額の合計を引いて計算します。つまり、利益=売り上げ金額-仕入れ金額、となります。
 仕入れ金額は、原価200円に仕入れた個数100個をかけた、200×100=20000円です。それに対して、売り上げ金額は以下の2つで表されます。
(ア) 1日目は、200×(1+0.5)=300より、300円の定価で、100-30=70個を売りました。
(イ) 2日目は、定価の2割引きの300×(1-0.2)=240より、240円の売価で、30-10=20個を売りました。
(ア)の売り上げ金額は、300×70=21000円、(イ)の売り上げ金額は、240×20=4800円です。(ア)と(イ)を合わせた、売り上げ金額の合計は、100-10=90個の分で、21000+4800=25800円です。よって、90個分の売り上げ金額の合計から、100個分の仕入れ金額の合計を引きますので、25800-20000=5800より、利益は5800円です。
 この問題のように、売れ残りがあっても、利益の計算では、仕入れ金額の全額を売り上げ金額の合計から引くことに注意してください。

[例題6]

 前問と同様、完売していない問題で、仕入れた品物の個数が不明です。完売した場合には、ミカン1個についての利益に完売した(=仕入れた)個数をかけると、全体の利益になります。そこで、完売したものとして進めます。
 また、利益の計算では、仕入れ金額はすべて売り上げ金額から引かれているので、利益計算が終わったあとの売り上げ金額は、すべて利益に加わります。ここがポイントです。
 くさっていた6個を、くさっていないものとして売ったとすると、売り上げは、75×6=450円となり、これがすべて利益に加わります。利益の合計は、810+450=1260円で、この金額は、ミカン1個の利益(75-40=)35円に仕入れた個数の□個をかけた金額です。
 つまり、35×□=1260 となり、これより、□=1260÷35=36 ですから、ミカンを36個仕入れたことがわかります。

<算数 4年上 第7回>

 第7回は『分数の性質』です。予習シリーズ62ページの『分数の意味』をよく読んで、分数の意味と表し方を身につけてください。
※なお、ここでは分数は、分子/分母の形で表すことにします。

<今回のポイント>

 単位のついた分数と単位のついていない分数の違いをよく理解しましょう。また、分数のたし算・ひき算がミスなく早くできるよう、計算トレーニングしましょう。

【対策ポイント1】
[例題1]

 分数の使い方の基本問題です。分数の表していることを考えます。
(1) 54Lの7/9 とは、54Lを9等分したものを7つ集めたものです。よって、54÷9×7=42より,42Lです。
(2) 3/7とは、7等分したうちの3つ分ということですから、1.4m=140cmより、140÷7×3=60となり、60cmが使った長さです。よって、140-60=80より、残っているリボンの長さは、80cmです。どの単位で答えるのかにも注意しましょう。

【対策ポイント2】

 単位のついた分数を学習します。予習シリーズ63ページの例題の前に書かれている説明をよく読みましょう。

[例題2]

分数に単位のついた数量が何を表すか、を考える問題です。
(1) 3/5kgとは、1kgの3/5ということです。1kg=1000gですから、1000÷5×3=600より、600gです。
(2) 2/3分とは、1分間の2/3ということです。1分=60秒ですから、60÷3×2=40より、40秒です。

[例題3]

 同じ分数でも、単位のついた分数と単位のない分数の違いを考える問題です。間違いの多い内容ですので,しっかり理解しましょう。
 1.5mのテープがあります。
(1) このテープの2/5を使った残りの長さを求めます。1.5m=150cmですから,150÷5×2=60より、60cmです。よって, 150-60=90 より,残りは90cmです。なお、2/5を使った残りは1-2/5=3/5ですので、150÷5×3=90 を考えてもよいです。
(2) 2/5mを使った残りの長さを求めます。2/5mは、1mの2/5です。1m=100cmですから、100÷5×2=40 より,40cm使いました。よって、150-40=110より,残りは110cmです。

【対策ポイント3】

 分数のいろいろな表し方を学習します。予習シリーズ65ページの説明をよく読んで、それぞれの関係を理解しましょう。

[例題4]

 分数を、仮分数から帯分数へ、帯分数から仮分数へ直す問題です。
※なお、帯分数は、(整数と分子/分母)の形で表します。
(1) 27/4とは、たとえば、1つの丸いケーキを4等分した1個が1/4で、これが27個あるということです。1/4が4個で丸いケーキ1つとなりますから、27個を4個ずつの組に分けることにすると、27÷4=6あまり3です。これは、丸いケーキが6つと、4等分したケーキが3個(=3/4)あることになりますから、(6と3/4)個と同じことになります。計算に注目すると、分子÷分母の計算をして、商(わり算の答え)が整数(の数)、あまりが、新しい分子(の数)になります。27/4=6+3/4=(6と3/4)です。
(2) (3と2/5)は、3+2/5です。1=5/5ですから、整数の3は5×3=15より、3=15/5となります。よって、1/5が15+2=17ありますので、(3と2/5)を仮分数になおすと、17/5です。計算に注目すると、整数×分母(の数)+はじめの分子(の数)=新しい分子(の数)となります。

【対策ポイント4】

 分数のたし算・ひき算を学習します。予習シリーズ66ページの説明をよく読んで、計算の仕組みを理解しましょう。基本は、分母はそのままで、分子どうしをたし算・ひき算します。

[例題5]

 分数のたし算・ひき算です。
(1) 5/7+3/7の計算です。分子のたし算で、5+3=8ですから、8/7となりますが、仮分数は帯分数にして答えます。8÷7=1あまり1より、1+1/7=(1と1/7)となります。
(2) (2と7/9)+(5と4/9)の計算です。帯分数のたし算は、整数どうしをたし算、分数どうしをたし算します。整数どうしは、2+5=7です。また、分数どうしは、分子のたし算で、7+4=11となり、11/9=1+2/9ですから、7+1+2/9=8+2/9となり、(8と2/9)となります。
(3) 3-1/4の計算です。整数と分数のひき算は、整数のうちの1を分数になおします。分母の4を使った分数で表すと、1=4/4ですから、3=(2と4/4)と表せます。4/4-1/4の計算は、分子のひき算、4-1=3ですから、3/4となり、残っている整数の2と合わせて、(2と3/4)となります。
(4) (4と2/7)-(1と5/7)の計算です。帯分数のひき算は、整数どうしをひき算、分数どうしをひき算しますが、与えられた式のままでは分数部分のひき算ができません。そこで、ひかれる数である (4と2/7) を、3+(1と2/7)にして、(1と2/7)を仮分数にします。1=7/7ですから、ひかれる数は、(3と9/7)と表せます。結果として、(3と9/7)-(1と5/7)の計算です。整数どうしは、3-1=2です。分数どうしは、分子のひき算で、9-5=4となり、4/7です。よって、(2と4/7)となります。
 仮分数を帯分数へ、帯分数を仮分数へ、また、たし算・ひき算など分数の作業は、「習うより慣れよ」、です。今後の算数の問題では、分数が多く使われます。計算トレーニングを数多くして、早くマスターしましょう。

 われわれ中学受験鉄人会のプロ家庭教師は、常に100%合格を胸に日々研鑽しております。ぜひ、大切なお子さんの合格の為にプロ家庭教師をご指名ください。

メールマガジン登録は無料です!

頑張っている中学受験生のみなさんが、志望中学に合格することだけを考えて、一通一通、魂を込めて書いています。ぜひご登録ください!メールアドレスの入力のみで無料でご登録頂けます!

ぜひクラスアップを実現してください。応援しています!

ページのトップへ