No.1359 早稲アカ・四谷大塚予習シリーズ算数下対策ポイント 5・4年生(第2回)

<算数 5年下 第2回>

 第2回は『平面図形と比-相似の利用』です。形が同じで、大きさが異なる図形を相似といいます。予習シリーズ18ページの説明をよく読んで理解しましょう。
 相似な図形は、中学受験の図形の中でも入試頻出度がとても高い単元です、この回で、基本事項をしっかり理解して進めましょう。

<今回のポイント>

 相似の問題では、例題3以降の問題のように、何組かの相似関係にある図形が組み合わさるケースがとても多くあります。まずは平行線をヒントに、相似の関係を見つけられるようにしましょう。また図を自分でかくことで,理解が深まります。

【対策ポイント1】

 相似な三角形は、平行線を利用して作られることがとても多くあります。代表的なものとして、クロス型とピラミッド型を学習します。予習シリーズ18ページおよび20ページの枠内の説明をよく読み、使えるよう身につけましょう。
相似な図形において、対応する(重なる)辺の長さの比を相似比といいます。また、相似な図形の面積比は、相似比の数を2回ずつかけた数の比になります。

[例題1]

 相似な三角形の辺の長さを求める問題です。
(図1) クロス型の相似の問題です。
ABとCDが平行ですから、三角形OABと三角形OCDは相似な三角形で、相似比は、対応する辺である、ABとCDの長さの比を使って、AB:CD=6:9=2:3です。OB:OCも2:3ですから、2:3=4cm:a cm より、a=3×4÷2=6cmです。
(図2) ピラミッド型の相似の問題です。
ABとCDの平行より、三角形OABと三角形OCDは相似な三角形で、相似比は、OA:OC=9:(9+6)=3:5です(この部分に注意しましょう)。AB:CDも3:5ですから、3:5=b cm:20cm より、b=3×20÷5=12cmです。また、予習シリーズ18ページの枠内にありますように、OA:AC=OB:BDとなりますので、9:6=c cm:5cm より、c=9×5÷6=7.5cmです。

[例題2]

 相似な三角形の面積比の問題です。例題1と同様、三角形OABと三角形OCDは相似な三角形です。
(図1) 相似比OA:OD=8:6=4:3 より、面積比は、三角形OAB:三角形ODC=(4×4):(3×3)=16:9です。
(図2) 相似比OB:OD=6:(6+3)=2:3 より、面積比は、三角形OAB:三角形OCD=(2×2):(3×3)=4:9ですので、三角形OAB:台形ACDB=4:(9-4)=4:5です。

【対策ポイント2】

 相似の利用を学習します。<今回のポイント>に述べましたように、平行線に注目して、相似な三角形(クロス型やピラミッド型)を発見して、解くトレーニングです。

[例題3]

 相似な三角形が何組か入った図形の問題です。
(1) BPとPCを1辺にもつ、相似な関係になっている三角形を見つけます。相似な三角形PABと三角形PDC(クロス型)が見つかりましたか。相似比は、AB:CD=21:28=3:4 ですので、BP:PC=AB:CD=3:4です。
(2) PQを1辺にもつ三角形と、相似な三角形を見つけます。三角形BPQと三角形BCDのピラミッド型の相似な三角形が見つかります。相似比は、3:(3+4)=3:7です。よって、3:7=PQ:28cm より、PQ=3×28÷7=12cmです。

【対策ポイント3】

 高さの等しい三角形の面積を考える問題を学習します。高さの等しい三角形では、底辺の長さ比は、面積比になります。

[例題4]

 平行四辺形ABCDの中の相似な三角形を考えます。
(1) 三角形ABFと三角形EDFはクロス型の相似です。DE:EC=2:1 より、AB=DC=2+1=3ですので、BF:FD=AB:DF=3:2です。
(2) 三角形ABFと三角形AFDは、高さの等しい三角形ですから、面積比=底辺比となります。(1)より、底辺比である、BF:FD=3:2 は、三角形ABFと三角形AFDの面積比になりますので、面積比は3:2です。平行四辺形ABCDの面積が40平方cmですから、2等分である三角形ABDの面積は20平方cmです。よって、20÷(3+2)×3=12 より、三角形ABFの面積は、12平方cmです。

[例題5]

 長方形の中の相似な三角形を考えます。前問と同様ですが、比の統一を考える問題です。
(1) 三角形AHFと三角形CHBはクロス型の相似です。AH:HC=AF:BCで、AF:BC=(12-8):12=1:3 より、AH:HC=1:3です。
(2) 三角形ABGと三角形CEGもクロス型の相似で、AG:GC=AB:EC=8:(8-4)=2:1です。ACの長さは、(1)より、AH:HC=1:3(和 1+3=4)であり、AG:GC=2:1(和 2+1=3)です。同じACの長さを4と3の最小公倍数12で統一します。AH:HC=1:3=[×3] 3:9、AG:GC=2:1=[×4] 8:4として、AH:HG:GC=3:(8-3):4=3:5:4です。予習シリーズ23ページの解き方にある線分図を参照してください。
(3) 三角形BGHは、三角形ABCの一部で、(2)の結果より、三角形BHAと三角形BGHと三角形BCGの面積比は、それぞれの三角形の底辺比AH:HG:GC=3:5:4と同じです。三角形ABC=12×8÷2=48平方cmですから、48÷(3+5+4)×5=20 より、三角形BGHの面積は、20平方cmです。

<算数 4年下 第2回>

 第2回は『分配とやりとりの問題』です。分配算とは、2つや3つの量の間で、1つの量の○倍,△倍という関係と、合計(和)や差が与えられている場合に、それぞれの実際数量を求める問題です。線分図を書いて、関係を目に見える形にすることが大切になります。予習シリーズのそれぞれの解き方にある線分図を参照してください。なお、文字化けする可能性がありますので、○に数字を入れた表示は、マル1、マル2などのように表します。

<今回のポイント>

 分配算では、線分図に整頓することが大切です。複雑な線分図もかけるように、やさしい内容のときに、トレーニングしておきましょう。また、例題5や6のやりとり問題は、今後も出題されます。解けるようにしておきましょう。

【対策ポイント1】

 分配算について学習します。

[例題1]

 基本の問題です。
(1) 600円を、兄が弟の3倍になるように分けます。弟の分をマル1とすると、兄の分はマル3となります。合計(和)の600円をマルの数の和でわると、600÷(3+1)=150 より、マル1が150円となります。よって、兄がもらうお金は、150×3=450 より、450円です。
(2) アメを2つの箱A、Bに分けていれます。Aに入れた個数はBに入れた個数の4倍で、個数の差は18個です。Bに入れた個数をマル1とすると、Aに入れた個数はマル4です。差の18個をマルの数の差でわると、18÷(4-1)=6 より、マル1は6個です。よって、Aに入れたアメは、6×4=24 より、24個です。

[例題2]

 何倍の関係にはんぱな数が増えていたり、減っていたりしている問題です。予習シリーズ18ページの解き方にある線分図を参照してください。
 50cmのリボンを2本に分けたところ、長い方は短い方の2倍よりも8cm長くなりました。短い方の長さをマル1とすると、長い方の長さは(マル2)+8となり、この和が50です。はんぱな数をなくして考えます。この問題では、短くします。50-8=42 が、マルの数の合計、2+1=3 です。42÷3=14 より、マル1 つまり、短い方が14cmですから、50-14=36 より、長い方は、36cmです。

【対策ポイント2】
[例題3]

 兄と弟の持っているお金から同じ金額ずつ減った場合の問題です。予習シリーズ18ページの解き方にある線分図を参照してください。同じ数量が増えたり、減ったりする場合には、もともとの量の差は変わらないことに注目します。そのためにも、線分図上では増えたり減ったりする同じ量は、図の左端に寄せるようにしましょう。 
 兄の800円と弟の350円の差は、2人が同じ金額を出し合った後も変わりません。弟の残りの金額をマル1とすると、兄の残りの金額はマル4と表すことができ、その差であるマル3は、もともとの金額の差(800-350=)450円を表しています。450÷3=150より、マル1、つまり弟の残りの金額は150円です。弟ははじめに350円もっていましたから、350-150=200円をプレゼントの代金として出したことになります。
 2人が同じ金額を出しましたので、200×2=400より、プレゼントの代金は、400円です。最後に、数値を2倍することを忘れないようにしてください。

【対策ポイント3】

 3つの量についての分配算を学習します。基本的には、2つの量と同様ですが、倍の関係や、増加分・減少分が加わって、複雑になります。やはり、線分図に整頓することを心がけましょう。

[例題4]

 三角形の角度を考えた分配算の問題です。予習シリーズ19ページの解き方にある線分図を参照してください。
 角Aの大きさをマル1とすると、角Bの大きさはマル2と表すことができます。また、角Cの大きさは、角Bの大きさより20度小さいので、(マル2)-20度と表すことができます。ここで、問題文には出ていませんが、「三角形の内角の和は180度」であるという条件が加わります。角A、B、Cの大きさの合計は、(マル1+マル2+マル2)-20度=マル5-20度となり、これが180度です。よって、マル1=(180+20)÷5=40となり、40×2-20=60 より、角Cは、60度です。

【対策ポイント4】

 やりとり算を学習します。

[例題5]

 やりとり算といわれる問題で、ここでは、3人の間でおはじきのやりとりを行います。やりとりがあっても、3人の持っているおはじきの合計の個数は、いつも変わらないことに注目します。
 A、B、Cの3人が、合計48個のおはじきを持っています。AがBに5個わたし、BがCに12個わたしたところ、3人の持っているおはじきの個数がおなじになりました。やりとり後からやりとり前にもどしていきましょう。やりとり後は、3人とも、48÷3=16個ずつ持っています(ここがポイント)。
 Bの個数の増減を考えますと、はじめに□個持っていて、Aから5個もらい、Cへ12個あげたので、□+5-12=16 となります。逆算して、□=16+12-5=23 より、はじめ、Bは、23個持っていました。

[例題6]

 同じく、やりとりの問題です。予習シリーズ21ページの解き方にある線分図を参照してください。
 A、B、Cの3人が持っているビー玉の個数を、それぞれa個、b個、c個として、やりとりの結果をこれらの文字を用いて表してみます。a=b×4、また、AはBに11個、Cに14個わたしたので、Aは(a-11-14)個、Bは(b+11)個、Cは(c+14)個になり、3人の持っているビー玉の個数が等しくなりました。
(1) a-11-14=b+11、つまり a-25=b+11 より、a=b+11+25=b+36 となりますので、はじめに持っているAとBのビー玉の個数の差は、36個です。
(2) a=b×4 より、b=(マル1)個、a=(マル4)個とします。(1)で、(マル4)個と(マル1)個の差は36個とわかりましたので、マル1は、36÷(4-1)=12 より、Bは、12個持っていました。やりとり後、Bは12+11=23個となり、AもCも同じ個数です。やりとり後のCは、(c+14)個で、23個ですから、c=23-14=9 より、Cははじめ、9個のビー玉を持っていました。

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