あと1年の5年の夏休み

夏休みの講習も佳境に入り、講習の仕上げを意識し始める時期に来ました。6年生はこの夏休みが終わるとともに、いよいよ志望校へ向けた実戦対策がスタートし、これまで培ってきた力を志望校の問題に思い切りぶつけて、その成果を見る時期になります。

そうした先輩達の姿を見ることで、5年生のお子さん、お父様、お母様も、「あと1年半くらいで自分達も本番・・・」と感じていらっしゃるかと思います。もちろんカレンダーの上では1年半ですが、実際はどうでしょうか。6年生の先輩方の多くは、この夏休みから、あるいは9月から過去問を解き進めることになります。夏の終わりとともに、「実戦演習」がスタートするのです。大手の模試が毎月開催され、その結果で志望校をどんどん絞りこんでいき、理科、社会の知識もガンガン詰め込んでいく段階になります。となりますと、じっくりと基礎力を養成できる期間は正味あと1年になります。この1年をどう過ごすかが、6年生の夏以降にグーンと偏差値を伸ばせるかどうかの、ターニングポイントと言っても過言ではありません。

5年生のこの時期はとても難しい時期です。まだお子さんに「受験生としての実感がない」のですが、それでいて算数は文章題が急に難しくなり、国語も問題文が長くなって、なかなか家庭学習がこれまで通りに行かなくなってきます。「もう自分が教えられる内容ではなくなった」とおっしゃるお母様方のお声もよく伺います。しかし、9月には大手の塾で5年生対象の模試も控えています(9月1日:日能研・実力判定テスト、9月17日:SAPIX・志望校判定予備テスト)ので、ぜひ秋からのロングスパートのスタートがうまく切れるように、その準備期間として「5年の夏」を有意義に過ごしてください。

では、「5年生の夏」に何をすべきなのか。具体的には、“基礎→演習→理解の定着”までの流れを確実に身につけることです。

例えば算数。いま現在で苦手にしている単元、どうしても点数に結びつかない単元をひとつピックアップしてみましょう。そこで・・・「基礎演習を繰り返し反復→誤答パターンを把握→間違えた問題をさらに繰り返す→レベルアップした問題にチャレンジ!」

あくまでも当たり前のような方法ですが、まだその方法が身についていない場合、それを習得できるのはまさに5年生のいま、となります。テキストとしましては、基礎演習では以前こちらでもご紹介いたしました『サーパス』や『ランキングシリーズ』がおすすめです。「チャレンジ」では『中学への算数』に挑戦することも生徒さんのモチベーションアップにつながりますのでお薦めです。そうした、相性のよいテキストを試行することも5年生だからこそ出来ることです。また、「特にどこが苦手か浮かばない・・・」といった場合には、ぜひ「割合」を勉強してください!ご承知の通り、これから速さ・図形の応用に進むにあたっても、「割合」が顔を出さないケースは希少なほどに、大事な単元となります。「相当算」や「売買損益」の演習で、割合のエキスパートを目指して下さい!

また、国語ですが、次第に模試などでも出題される文章が長くなってきています。この夏に、課題図書として、頻出作家の作品をいくつか読破してみてはいかがでしょうか。かといって大作に挑むことが必ずしも有効とは言えません。重松清の『小学五年生』、森絵都の『アーモンド入りチョコレートのワルツ』、江國香織の『つめたいよるに』などの短編集など、ぜひ今の時期に時間を作って読むことをお勧めします。その際、①時間制限を設ける:短編ですので、何分以内、という設定をすることで実戦演習を兼ねられます。②読後は感想を述べる:感想文を書くといったかたちは抵抗を生みますので、お父様・お母様がお話の中でお子さんの感想を引き出してあげてください。

まだプレッシャーを感じようにも実感がわかないこの5年生の夏ではありますが、その時期だからこそ、チャンスを確実につかんでいくことが早い段階でモチベーションを上げていく良いきっかけとなりますので、ぜひ充実した夏を過ごしてください!そして、5年生の秋からロングスパートの最強パートナーとしてぜひ鉄人会の中学受験専門プロ家庭教師をご指名ください!

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