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今回は社会の時事問題について、効率的な学習方法を紹介したいと思います。例年、11月ごろになると各大手塾より「今年の時事問題」テキストが発刊されます。往々にして、時事問題といえば、日頃は漠然と「時事問題も勉強しなきゃあ。」と思いながらもついつい、11月にテキストが出版されるまで待ちの姿勢になってしまう傾向があるのではないでしょうか。
しかし、時事問題の勉強は、今年の11月からスタートするのではなく、今年の1月(厳密には昨年12月)からスタートしているといっても過言ではありません。重要なニュースは正に「今起きている出来事」としてとらえた方がリアルに脳裏に刻まれるのは言うまでもないことです。ただ、今まで特に時事問題対策をして来なかった場合でも同等の効果をもたらすテクニックがありますので、具体的な方法を今からご紹介したいと思います。
一つ目は、現時点での「2007年度10大ニュース」を作成することです。まずは昨年12月から今年9月まで一カ月ごとに「今月のトップニュース」を並べてみましょう。政治、経済、社会問題、国際社会、文化、自然災害、気候、環境などの分野を切り口として、過去の新聞記事や、ニュースを検索してみて下さい。紙ベースでもかまいませんが、記事の切り抜きなどを残されていない場合は、インターネット検索が便利でしょう。参考になるのがインターネットのサイト「all about」(オールアバウト)です。「ガイドサイト一覧」→「ビジネス実用」→「よくわかる時事問題」の順でアクセスしてみてください。ニュースの一つ一つが丁寧に解説されています。
お子さんの意見も取り入れながら、今この時期に手作りで作成した「10大ニュース」は本格的な学習の心強い下地となります。つまり、11月にいざテキストを手にとってみて、「あ、やっぱり、思った通りだ!」とか「あれ、あのニュースは入っていないけど、どうしてだろう?」など、すでに芽生えた問題意識により、より鮮明に知識を吸収してゆくことができるのです。
二つ目は、「時事問題の予想問題」を作成してしまうことです。といっても、今の時期は、算数・国語の総仕上げの時期ですので、問題作成に時間をかけては逆効果となってしまう可能性もありますので、むしろ、息抜きをかねて、クイズ感覚で一問一答式のような形式で親子で楽しみながら予想問題を作成してみましょう。ここで、少し工夫していただきたいのが、時事問題だけではなく社会科の歴史、地理、公民分野につながる問題も関連付けて問題に入れていただくということです。たとえば、「能登半島地震」の問題になった時には、「では、能登半島で有名な伝統工業は?」、「参議院選挙」の問題になった場合は「では、参議院と衆議院の違いは?」といった具合です。実際の入試問題でも、時事問題が単独で出るというよりも、通常の問題と関連付ける形で出題されることが多いので、時事問題だけでなく、社会全体の対策ともなります。
予想問題を作成するということで、一瞬でも「問題を作る側」に立つわけですから、学習の姿勢が知らず知らずのうちに「受け身→自主的」へと変化してくるはずです。そして、11月にテキストを手にしたときには、ただ単に問題を解くのではなく、自然と「この問題は考えたのと似ているよ!」など、問題文をより深い視点から見ることになり、学習効果は大幅にアップします!
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