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先週に引き続き、日能研の5年生の生徒さんへ、この時期に必要な情報につきましてお伝え致します。もちろん、他塾の生徒さんへも十分に有効な情報となりますので、ぜひご活用下さい。
前回は算数の「速さ」について、特に「イメージの難しさ」に焦点を当ててご説明致しました。今回は第二弾として「単位換算攻略」について取り上げます。
速さの「単位換算」については、強い抵抗を感じる生徒さんが多くいらっしゃいます。速さに限らず、単位換算そのものが細かな難解さを含んでいますが、速さはさらに生徒さんに抵抗感をプラスして与えるものになっています。理由は、速さの場合には、「長さ」と「時間」の概念が両方とも含まれているため、対応に「二度手間」を感じるからではないでしょうか。
重さを表す「㎏」や「g」、長さの「km」「cm」などでは、換算は、「0(ゼロ)を増やす・減らす」で対応出来ます。例えば3㎏=3000gなどのように。面積・体積でも同様で、a(アール)やha(ヘクタール)といった単位記号の変わる場合は除いて、長さや重さの単位換算は計算の上では「0がいくつ」の考え方で対応出来る分、比較的取り組みやすいと言えます。ところが、速さには、「時間の換算」も組み合わさってしまいます。例えば「時速72kmは秒速何mか」といったかたちです。そこで「0」ではなく「60」の概念が現れてしまうのです。先の問題であれば、既に慣れている生徒さんですと「3.6で割る!」と即答するかもしれませんが、機械的に覚えるよりも、少し論理的な見方をしてみましょう。焦らずゆっくりと理をもって解すれば定着します。一度定着すれば、「単位」は「難敵」から強力な「武器」に一気に変わります。
そもそも「時速」は「1時間に進む距離」で秒速は「1秒間に進む距離」となりますので、当然数字としては秒速の方が「小さく」なります。時間の単位換算は「60」が基本になります。この60を「×」か「÷」かが分かれば後は計算です。「60」を「かけて」数が「小さく」なることはありません。ですので、時速から分速、秒速へ換算するには、まずは「60」で「÷」ことに行き着きます。ただし、「時速」から「秒速」は「1段飛ばし」になります。間に「分速」が入りますので、「60」で「÷」、また「60」で「÷」と2回繰り返しますので、合計「60×60=3600」で「÷」ということになります。こうしてまず「3600で割る」ところまでが出て来ます。重さや長さの「量の単位」は「単位が小さくなると数が大きくなる」という逆転現象が起きます。例えば「3kmは何m」といった問題では、km→mと単位は小さくなりますが、数字は逆に「1000」を「×」ことで3000m、となります。この逆転現象が、多くの生徒さんの「単位は嫌い!」につながっています。その点、時間の単位換算は、「60」がやっかいとは言え、数の大小関係で言えば比較的「単純」な世界です。単位が小さくなれば、数字も同じく小さくなりますので。まずは、ややこしい逆転現象をクリアーしたうえで、単純な世界に進みましょう。つまり、「時速72kmは秒速何mか」であれば、まず「72km=72000m(×1000)」と換算したうえで、「3600で割る」ことで時速→秒速に合わせて数字を小さくしましょう。「1000をかける」と「3600で割る」ことを合わせて、「3.6で割る」に行き着きます。「言うは易し」で、実際にはなかなか単位換算に慣れるまでは時間がかかります。ただ、その時間をかけてでもまずこの「単位換算」は重点課題として下さい。その際に「時間の換算は単純」の考えを常に念頭に置いて下さい。
当たり前のようですが、計算の基本となる「単位換算」は慣れるよりほかありません。「時速60km=秒速何mか」といった問題を見たら、すぐにペンが動くくらいにならなければなりませんし、それは決して難解なことではありません。ドリル形式で、慣れるまでは1日10問程度でも構いませんので、繰り返し演習して下さい。数ヶ月で、目に見えてガラリと変化が見えて来ます。
また、日能研にお通いの生徒さんが普段使われる「本科教室・栄冠への道」ですが、基本的に日能研の授業の根本になりますので、しっかりと内容を押さえるようにして下さい。算数では、「学びのひろばのまとめ」で演習した内容を「オプカツ」で復習し、さらに難問に挑むというかたちは、しっかりと反復演習が出来ますので、計算演習などは除いて類題演習がどうしても必要な場合以外は、余り多くのテキストに手を広げることはないでしょう。
ただし、理科・社会につきましては、本科教室の文面は、若干硬めの印象を受けることがあるかもしれません。特に、最近の小学校の教科書は、少しでも視覚に訴えて分かりやすく、という点が強調されて絵や写真が多くなっていますので、そのスタイルに生徒さんが慣れてしまっていると、文字ばかりの続く文面には少し辟易としてしまいかねません。特に苦手な単元などで本科教室の文字量にあたってしまうと、なかなかイメージが膨らまず、理解に時間がかかってしまいます。そうした場合には、「イメージ」を喚起する手助けとなるサブテキストとして、四谷大塚の『予習シリーズ』をお薦めします。本書はカラーで写真付きですので、まず生徒さんの抵抗を軽減させることが出来ます。例えば「天体」の単元では、天球や、日周運動などの図が、さながらプラネタリウムのパンフレットのごとくに、鮮やかなカラーで示されています。学校の教科書のスタイルで、説明をより深くしたかたちとなっています。多くの生徒さんが苦手とする「月の満ち欠け」も、説明の内容・密度の濃さでは『本科教室』も充実していますが、きっかけとして、「普段見る月と同じ色の月」がページ上にあると、生徒さんご自身の頭の中で、月の動きがよりハッキリとして来ます。最初のきっかけが「きれい!」だけでも構わないのです。むしろその後のイメージの定着につながりますので。『予習シリーズ』でイメージを固めたうえで『本科教室』に進む、といった流れでもよいでしょう。
「速さ」も理科・社会も「イメージ」を如何に鮮明につかむかが、理解を進める上での大きな「きっかけ」となります。様々なツールを試すことで、生徒さんに合う手法を見極めて下さい。
もちろん、中学受験鉄人会には算数をはじめ、各科目の精鋭プロ家庭教師が多数在籍しておりますので、勉強面で少しでも不安がありましたら、いつでもご相談ください。もちろん、6年生の最後の総仕上げついてもご相談ください!また、来年2月ご指導スタートの予約も可能ですので、新6年生、新5年生の皆様、ぜひ一度、中学受験専門プロ家庭教師の無料の模擬授業を受けて、プロ家庭教師の力を実感してみてください!
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