模試の具体的な復習の仕方(第1回合不合判定予備テスト国語)

4月6日に日能研の実力判定テスト、4月13日は四谷大塚の合不合予備、4月20日には首都圏模試センターと、今月は大規模な模試が行われました。6年生になってからはじめての本格的な模擬試験でしたので、緊張してうまく解けなかったというお子さんも多かったのではないかと思います。
模試の結果ももちろん気になりますが、それよりも、間違えた問題をきちんと理解しておくことが大切です。そこで今回は「模試の復習の仕方」をご説明しようと思います。
模試の復習は、「間違えた原因を分析し、弱点を補強すること」が基本です。
【間違えた原因を分析する】
×にもいろいろな種類があります。ケアレスミ、計算間違い、あるいは知識が足りなかった、考え方が間違っていたなど様々です。まずは、原因をきちんと分析するようにしましょう。

【弱点を補強する】

まずは、答えを見ないで同じ問題に再挑戦してみましょう。同じ問題だと答えがわかってしまう場合は、似た問題をテキストから探すものよいでしょう。その際、正答率があまりに低いもの(20%以下)は無視してもかまいません。誰も解けない問題を復習する前に、みんなが理解していることをしっかりと身につけることが先決です。正答率の高いものから順に補強していきます。
以上が、一般的な「模試の復習の仕方」です。
では、四谷大塚の合不合予備の国語の問題を使って、具体的に復習の仕方を確認してみたいと思います。「国語は、どう復習していいのかわからない」という声をよく耳にしますが、国語の場合も間違えた原因が存在します。その原因を理解し、次回から気をつけることで国語の成績は伸びていくのです。
四谷大塚 合不合判定予備テスト
(受験された方は、ぜひ問題をお手元においてごらんください。)

大問3(物語文)
犬を飼いたいという娘(波)に対して、犬を飼うのは無理だと説得する母親のようすを描いた物語文が出題されました。母子を扱う物語は中学入試でも頻出です。特に、今回の文章では、母親が自分のエゴを子供に押し付けようとしているのではないか、ということがテーマになっていました。

問1・問2比較的短い選択肢の問題です。しかも、解答は傍線部の直前直後を読めば導き出せる問題ですので、この問題ができない原因としては、本文に根拠を見つけて答えようとする基本的な姿勢がないことが考えられます。間違えた場合は、本文のどこに基づいて、正解を選ぶように注意します。

問12
文章中で描かれている「波」についての説明として最も適切なものを次から選び、記号で答えなさい。
ア 母親の言うことを聞くばかりでなく、自分の意思を伝えようとする姿勢が徐々に見え始めている。
イ 母親が自分の考えを押し付けてくることに強く反発し、しっかりと自己主張できる自立心を持っている。
ウ 母親の言うとおりにしておけばまちがいないという安心感がうすれたことで、自分の将来を悲観している。
エ 母親との意見の対立に苦しむものの、自分の意志を曲げない強さと明るく前向きな姿勢を失わずにいる。

「ハル(犬の名前)は行くところがないんだよ」という言葉を、はじめは「目を下にむけて言った」のですが、後半では「自分の声の大きさにびっくりした」というくらい、はっきりと口にしています。もっとも、これ以上の意思表示をしたわけではなく、波は犬を飼う生活を心の中で想像するにとどまっています。以上のことを根拠に、正解はアになるという問題でした。

比較的長めの選択肢の問題では、どの選択肢を選んだのかによって、間違った原因が異なります。
選択肢ウまたはエを選んでしまうのは、物語のあらすじがつかめていないことが原因です。どこにも「安心感」「将来を悲観」「明るく前向きな姿勢」が描かれていないからです。「いつ、だれが、どこで、どうした」のか、想像しながら文章を読むように心がけましょう。また、あらすじがつかめない原因としては、語彙不足も考えられます。わからない言葉をそのままにせず、調べたり聞いたりすることが必要ですし、そして、家族の日常会話を充実させることで、何よりも語彙を増やすことができます。

選択肢イを選んでしまうのは、物語全体の流れ(雰囲気)を理解できず、特徴的な表現に引きずられてしまったことが原因です。おそらく、「声の大きさにびっくり」するほど、波がはっきり意思を表示していることに引きずられ、「反発」「自己主張」を選んでしまったのです。しかし、波は、明確に「飼いたい」と伝えたわけではありませんし、母親を直接批判していません。物語の最後も、犬を飼う生活を想像しているにとどまり、それを母親に主張してはいませんでした。

特徴的な表現に飛びつかないで、物語全体を見渡して、主人公の様子を読み取っていくことが必要でした。このように、国語の問題においても、どの思考過程で間違えたか明らかにすることは可能です。そして、間違いの原因をはっきりさせ、弱点を補強していくようにしましょう。

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