No.1456 青山学院中等部 来年度入試日は2/2(日)から2/3(月)へ変更(塾対象学校説明会レポート)

 一昨日、4/22(月)に行われた塾向け入試報告会のレポートです。
 2024年度入試をデータで振り返ります。
 科目別の合格者平均点と不合格者平均点の差が大きかった問題は、実質的に合否を分けた問題と言えますので、過去問演習の際にその問題が正答できたかどうかを確認すると良いでしょう。
 また、2025年は2/2が日曜日になるため、入試は2/3(月)実施となります。過去のサンデーショックの際の合格者歩留まり率や欠席率も発表されましたので、ぜひご覧ください。

中等部門(筆者撮影)

実施日:2024年4月22日(月)

今回の内容は以下の5点です。
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1. 2024年度中学入試結果について
・データから見る2024年度入試
・科目別「差がついた問題」
2.2025年度入試について
3. 青山学院中等部の教育が目指すこと
・青山学院中等部教育の3つの特徴とは 
4.青山学院の一貫教育と取り組み
・初等部からの入学者との関係
・大学との連携
・内部推薦について
5.今後の日程
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1.2024年度中学入試結果について

【データから見る2024年度入試】

・入学定員は男子女子とも128名。このうち初等部から男子60名、女子63名が入学したため、受験入学者数は男子が68名(昨年度比1名増)、女子が65名(昨年度比1名減)でした。
・志願者数は男子が374名で昨年から36名減、女子は538名で昨年から25名減です。
・男子、女子別のデータは以下の通りです。

男子:受験者329名、合格者は113名、実質倍率は2.9倍(2023年度は3.3倍)
合格者113名のうち入学者56名、補欠入学者12名、最終入学者数68名
補欠者への最終連絡 補欠番号18番、2月15日
女子:受験者459名、合格者は91名、実質倍率は5.0倍(2023年度は5.6倍)
合格者91名のうち入学者55名、補欠入学者10名、最終入学者数65名
補欠者への最終連絡 補欠番号14番、2月20日

・補欠については、合格発表の時点で男子、女子ともに10名ずつ発表します。補欠合格の電話連絡はまず発表した10名に行い、10名を超える場合には順に補欠該当者に電話をします。電話は遅くとも2月29日までとしました。2023年度と同じく、補欠合格が多く、
10名には全て連絡し、さらにそれを超えて電話をすることになりました。
・2024年度は合格者の歩留まり率男子49.6%(過去3年平均53.4%)、女子60.4%(過去3年平均60.6%)と、男子、女子とも過去3年の平均値を下回りました。
・2024年度の入学辞退者の進学先について、把握できている限りで以下の通りです。
男子:麻布2名、慶應中等部に5名、浅野、広尾学園、早稲田中、芝、サレジオ学院、攻玉社、三田国際、神奈川県立中に各1名
女子:慶應中等部4名、鴎友学園に2名、広尾学園に2名
・点数のデータは以下の通りです。※4科目合計300点満点です。

男子:合格最高点236点、合格最低点167点、補欠最低点163点
女子:合格最高点235点、合格最低点185点、補欠最低点183点
【科目別「差がついた問題」】

 説明会で、4科目の男子・女子の問題ごとの合格者平均点、不合格者平均点が公表されました。そのデータから、合格者平均点と不合格者平均点の差が大きかった問題を以下に挙げます。
※単位はすべて(%)、「合格平均点-不合格者平均点=差」の表記です。

《算数・男子》
大問4(割合・相当算)
69.0-31.5=37.5

大問7(平均算)
79.6-43.5=36.1

大問10(立体図形・底面積比)
57.5-19.0=38.5

大問10(立体図形・高さの比)
54.9-18.1=36.8

《算数・女子》
大問4(割合・相当算)
74.7-37.8=37.0 

大問10(立体図形・底面積比)
60.4-26.1=34.4

大問10(立体図形・高さの比)
60.4-23.6=36.8

大問13(2)(場合の数・カード)
63.7-28.5=35.2

《国語・男子》
大問1(1)漢字「供養(くよう)」の書き取り
69.0-32.4=36.6

大問1(2)漢字「肥大(ひだい)」の書き取り
76.1-44.4=31.7

大問3(4)書きぬき問題
76.1-39.8=36.3

大問5(2)書きぬき問題
56.6-28.2=28.4

《国語・女子》
大問1(2)漢字「肥大(ひだい)」の書き取り
64.8-39.1=25.7

大問3(4)書きぬき問題
87.9-58.7=29.2

大問4(7) 「レッテル」を答える問題
97.8-70.1=27.7

《社会・男子》
大問3(2)平安京の位置
55.8-30.1=25.7

大問6(1)①太平洋戦争前の出来事の並べ替え
77.0-49.5=27.5

大問7(1)出生率の問題
72.6-48.1=24.4

《社会・女子》
大問3(2)平安京の位置
63.7-38.6=25.1

大問4(1)②4世紀後半の出来事の並べ替え
48.4-23.9=24.4

大問6(2)昭和20年の出来事の正誤問題
92.3-67.9=24.4

《理科・男子》
大問1(4)音の計算問題
85.8-53.2=32.6

大問3(3)地層の傾き
68.1-25.5=42.7

大問4(4)溶解度の計算問題
85.0-53.2=31.7

大問5(3)①手回し発電機の光量
61.1-27.8=33.3

《理科・女子》
大問1(5)平安京の位置
68.1-37.0=31.2

大問3(3)地層の傾き
65.9-37.2=28.7

大問5(3)①手回し発電機の光量
68.1-37.5=30.6

2.2025年度入試について

【募集要項】

 要項は9月上旬に公開予定ですが、基本的には2024年度からの大きな変更はない方針とのことです。

【2/3(月)実施について】

 2025年は2/2が日曜日になるため、入試は2/3(月)実施となります。過去に2/2→2/3に入試日を変更した際には、合格者歩留まり率が以下のように高くなりました。

※過去3年平均は、男子が53.4%、女子が60.6%です。
2014年度:男子61.5%、女子67.4%
2020年度:男子63.9%、女子70.0%

 2025年度も歩留まり率が高くなると予想されますが、一方で欠席率も以下のように高くなっているので、受験生の皆さんにとってはチャンスが広がると言えるのではないか、とのことでした。

※欠席率は男子、女子とも例年は10%台です。
2014年度:男子22.3%、女子23.0%
2020年度:男子23.7%、女子21.0%

 欠席率が高くなれば、より第一志望の受験生の割合が高くなり、自ずと歩留まり率も高くなっていると考えられるので、歩留まり率の高さはあまり意識し過ぎないで頂きたい、とのことです。

3.青山学院中等部の教育が目指すこと

【青山学院中等部教育の3つの特徴とは】

・青山学院中等部では、自由な校風を大切に、特にキリスト教で言う賜物(能力・才能)を 育てることを重んじています。中等部の3年間で、それぞれの得意分野に出会い、それを伸ばし、他者のため、平和な世界の実現のために活かして欲しいとの想いを持って教育にあたっています。

・中等部教育の3つ特徴は以下の通りです。
1.キリスト教の精神にもとづいて愛と奉仕の精神をもって社会に貢献する人物を育成する。
 キリスト教教育の中心は、毎日、2時間目と3時間目の間に礼拝堂に全校生徒が集まって行われる15分の「礼拝」にあり、生徒たちは礼拝を通して自らの内面に向き合っています。自分のことばかりを考えるのではなく、隣人に寄り添うことのできる人間を養成することを目的としています。
2.長期的な視野で見据えた教育を行う。
 大学まで進むことのできる一貫教育のメリットとして、次なる目標として大学受験に打ち込むのか、自分と向き合い、自分の才能を伸ばすことに中高6年間を使うのか、どちらを選ぶのか生徒にじっくりと考えさせるようにしています。
 また、「より早く先に進む教育」ではなく、「より深く学ぶ教育」を重視しています。具体的にはアクティブラーニングやプレゼンテーションが積極的に取り入れられています。
3.国際教育の実践。
 2020年に実施される予定であった、中国の北京大学附属の中学校との交換留学プログラムが、コロナ禍を経て、今年の2月からスタートしました。2月に北京からの学生を受け入れ、春休みには青山学院中等部から北京に学生が訪問することができました。
 また、2024年からイギリスのサマースクールに参加することが予定されています。夏休みの2週間、合計40名がオーストラリアとイギリスに訪問する予定です。

メディアセンター(図書館)(筆者撮影)

4.青山学院の一貫教育と取り組み

【初等部からの入学者との関係】

・青山学院中等部には、初等部からは約120名、中学受験で男女合わせて約140名が入学し、合計32名×8クラスと編成となります。
・初等部から入学してきた生徒との関係ですが、部活はもちろん、体育祭・文化祭などの様々なイベントが催され、また、初等部出身者が「礼拝」の進め方を詳しく教えてくれるなど、絆を深める場が多くあるので心配はないとのことです。

【大学との連携】

・放課後に青山学院大学に通う卒業生たちが勉強のサポートをしてくれる「スタディルーム」が設置され、ランチタイムには海外からの留学生たちと触れ合う機会も設けてられています。先輩たちとのコミュニケーションを通じて、大学生像をより鮮明にイメージすることができ、海外の生徒たちと話し合うことで国際的な視点も養えるという青山学院ならではの取組みが行われています。

【内部推薦について】

・中等部から高等部へは在校生の95%が高等部へ推薦入学しています。内部推薦は主に3年間の評定と学力テストの結果で判定されます。他校受験をする場合には、高等部内部推薦は辞退となります。
・高等部から青山学院大学に内部推薦する場合も、他大学を受験する場合には内部推薦は辞退となります。高等部在籍者の約85%が青山学院大学に進学しています。内部推薦は3年間の成績や3年次学力テストの合計点で判定されます。各学部への推薦枠があり、学部により特に重視される科目がある点が特徴的です。

5.今後の日程

【学校説明会】

・第1回 学校説明会 6/15(土)
・第2回 学校説明会 9/14(土)
・第3回 学校説明会 10/5(土)
詳細はこちらをご覧ください

【学外説明会】

・東京私立中学合同相談会 5/12(日)東京国際フォーラム
詳細はこちらをご覧ください

・受験なんでも相談会 6/22(土)新宿住友ビル三角広場
詳細はこちらをご覧ください

・日能研私学フェア 6/30(日)青山学院大学
・東京都私立学校展(資料参加のみ) 8/17、18(土、日)東京国際フォーラム

【公開行事】

・中等部祭 11/9、10(土、日)
※事前予約かどうかは必ず学校HPでご確認ください。

校舎外観(筆者撮影)

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