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第32回は「三角形と比」です。ポイントは「三角形の比の性質の理解と使い方のマスター」です。「高さが等しい三角形や台形は、底辺の長さの比と面積の比が同じになる」ことは多くの受験生が理解しているところです。しかし、必要なのはその考え方を「どこでどう使うか」で、公開模試などのテストでも辺の比は出せるけれども、面積比までたどり着けないといったお子様も多いです。
面積比は相似と合わせて、入試最頻出単元です。正解できただけでなく、比の関係がきちんと理解できていたかを必ず確認するようにしましょう。今回の演習を固めておくことで、相似との使い分けもできるようになっていきます。ぜひ、得点源にできるよう、復習して基本形をマスターしていきましょう。
「学び1」では辺の比と面積比について、「学び2」では底辺の比・高さの比・面積比の関係について、「学び3」では斜辺を高さにして考える方法について、「学び4」では加比の理について学習します。
「学び1」では、348ページ・349ページ「やってみよう!」にある図形は模試や入試によく出るものとなります。特に349ページ上部「やってみよう!」は、その中でも特によく出てくるものとなります。面積が全て等しいので、面積比と辺の比が利用できる三角形がたくさんできます。重要なのは問題を解くために、どの三角形で面積比と辺の比の関係を使うかを見抜けるようにしていくことです。
解き方がわからない時は解答をみながら手順をたどって、どの三角形に注目すればよいのかを追う練習をしましょう。
「学び2」では、三角形においては底辺の比×高さの比=面積の比、の関係から面積(の比)が同じならば、底辺の比と高さの比は逆比になることが分かればよいでしょう。
「学び3」では、相似の図形は高さの比も相似比と同じになることを利用しています。352ページ「やってみよう!」は非常によく出題される図形ですので、どの三角形の面積比を出題されてもすぐに出せるようにしあげておきましょう。
「学び4」では355ページ「やってみよう!」の内容が難関校受験者にとっては非常に重要です。実際の問題で出てきたときに気が付けるようにしましょう。
演習としては、356ページ~358ページ問1~問6の基本問題はもとより、360ページ問1の台形の中の三角形問題、361ページ問3の平行四辺形の面積比問題、問4の折り返しの面積比問題、362ページ問6の平行四辺形の面積比問題、363ページ問8の斜辺の比を利用する問題、問10の複雑な三角形の面積比問題、364ページ問13の正六角形の面積比を優先して解くとよいでしょう。
余裕のあるお子様は、360ページ~364ページの上記で紹介していない問題を解くとよいでしょう。
第32回のテーマは「面積図のしくみ~平均・つるかめ算~」です。今回のポイントは「面積図のかき方、使い方のマスター」です。タイトルのとおり、面積図について学習する回となります。面積図は受験算数の多くの場面で使うことになる強力なツールです。図の成り立ちからしっかり理解することを目標としましょう。
まずは、テキストの導入に従って、自分で図をかけるようになるようにしましょう。今回は平均とつるかめ算だけですが、「○×□=△」の式で表せるものは面積図が使えることをつかんでおきましょう。特に今後出てくる速さや食塩水、容器と水量などの単元でよく使います。
いつもなら計算で解ける問題でも、今回は図をかくことが目的です。面積図をどう使うかを練習して身につけましょう。また、問題によっては素直に計算で解いたほうがわかりやすい場合もあります。余裕があれば、どういうときに面積図を使うか、計算で求めるかも見分けられるようにするとよいでしょう。
「学び1」では面積図について、「学び2」では平均と面積図の関係について、「学び3」ではつるかめ算と面積図の関係について学びます。
「学び1」は276ページの図を見て、はじめにお伝えしたとおり、「○×□=△」の形になっていることを確認すればよいでしょう。
「学び2」では、平均×個数=合計になるので、たてを平均、よこを個数、面積が合計になることを、まず確認しましょう。そのうえで、278ページ「やってみよう!」で面積図を使ってみましょう。どういう図をかいていいか分からないときは、解答の図の形を覚えてしまいましょう。平均の面積図の基本形になります。
「学び3」では、「面積図を利用する方法」の図がつるかめ算の面積図の基本形となります。後の演習で実際に図を書いて、手を動かして覚えていきましょう。つるかめ算の面積図では、たてが求めるものそれぞれの1あたり量(単位量)、横が個数の合計、面積が単位量の総量になることを意識して図をかいていきましょう。
演習では、280ページ~281ページ問1~問6の基本問題はもちろんのこと、283ページ問1・284ページ問3の平均の文章題、284ページ問5の表の読み取りと平均の問題、285ページ・286ページの問6~8の弁償算を優先して取り組むとよいでしょう。テストで出やすい問題になります。
特に285ページ問6の弁償算では、ひとつ割ったときに、1個あたりの運送料をもらえないうえに、壊した代金も払うので、1つあたりの差が(1個あたりの運送料)+(1個こわした代金)になることに注意が必要です。この場合、面積図で表すのは難しいので、計算で解けるようにしておきましょう。
余裕があるお子様は、283ページ問2の1枚あたりの平均の値段問題、286・287ページの問8~問13の問題に取り組むとよいでしょう。テストで出やすい問題となります。
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