No.1487 日能研6・5年生 第36回算数対策ポイント!

<算数 6年生 第36回>

 第36回のテーマは「通過算・時計算・流水算」です。今回のポイントは、「問題に応じた図の使い方の確認・マスター」です。今回は速さに関係した3つの単元を学習します。状況を整理したいときには、流水算では速さの関係を表した線分図を、通過算ではトンネルや鉄橋を通過する電車の図を、時計算では時計の図をかいて考えることを徹底しましょう。また、それぞれの問題を解くときに「なぜその解き方が出来るか?」という根拠を持って説明が出来るように練習しましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では流水算について、「学び2」では通過算について、「学び3」では時計算について、「学び4」では相対的な速さについて学習します。

 「学び1」では、453ページ下部の線分図が非常に重要です。上りの速さは(静水時の速さー流れの速さ)で、下りの速さは(静水時の速さ+流れの速さ)で求められることを確認しましょう。この時、式ではなく452ページにあるようなイメージで考えさせることが大事です。454ページ「やってみよう!」で、線分図を使って自分で残りの2つを出せるように練習しましょう。また、流れの速さや静水時の速さが変わる問題では、変わるごとに必ず新しい線分図をかくようにしましょう。

 「学び2」では、456・457ページの問題と解答を通して図のかき方と通過算の考え方を身につけましょう。ここで出てきているものはどれも基本の形です。慣れれば計算だけでもできるのですが、入試問題レベルだと、2つ以上の条件を組み合わせて解かせる問題が大半です。その時には必ず図をかいて情報をまとめた方が解きやすいので、今回で図のかき方を覚えてしまいましょう。

 「学び3」では、時計の長針は60分で360度回ることから、360÷60=6度/分、短針は60分で数字の間、つまり30度動くので、30÷60=0.5度/分と、1分間でどれだけの角度動くか(角速度といいます)で考えます。そのまま丸暗記してもよいですが、難関校を目指すお子様は必ずこの角度の算出理由まで覚えておきましょう。
 472ページ「算数体験」にあるように、難関校で出題される場合は時計の盤面の配置が普段とちがう問題が出たりします。その場合、自分で1分間に動く角度を求めなければならないので、自力で計算できるようにしておきましょう。

 また時計算の本質は、道のりの代わりに角度を用いた針どうしの旅人算です。速さが角度になる点で解きづらさを感じることがあるかもしれませんが、単位時間に一定の角度を進むという点では、今までに学習した旅人算と変わりはありません。問題演習を通じて慣れていきましょう。長針と短針が1分間に5.5度ずつ差が縮んだり広がったりすると考えますが、この5.5度をただ暗記するのではなく、長針が1分間に6度進み、短針は0.5度進むので、その差になる、つまり追いかけの旅人算と同じことだということを、しっかり理解しておきましょう。問題によっては、6度と0.5度の和、つまり出会いの旅人算と同じ形である6.5度を使うケースも出てきます。理由も含めて暗記をするようにしましょう。

 「学び4」は450ページの文章でも触れられている絶対速度と相対速度の話です。近年では理科の問題などでも取り上げられるテーマです。上位校を目指される方は理解しておくとよいでしょう。旅人算や通過算、図形を移動して重なりを考える問題などで使われている考え方です。

 演習としては、462ページ~463ページ問1~問5の基本問題はもとより、465ページ問3の流水算と比の問題、466ページ問4・問6の速さが変わる流水算問題、問5の流水算と旅人算の問題、467ページ問8の流水算問題、469ページ問13のエスカレーター問題、問14の通過算問題、問16の通過算と比の問題、470ページ問18の差を利用する通過算の問題、問20の間の時間を考える問題、問21の左右対称問題を優先して解くとよいでしょう。

 余裕のあるお子様は、465ページ~471ページの上記で紹介していない問題を解くとよいでしょう。

 前回同様、様々なパターンの問題にできるだけ多く触れて、わからない場合は解答で考え方やどういう図をかけばよいのかを確認しましょう。

<算数 5年生 第36回>

 第36回のテーマは「割合 割合の三用法」です。今回のポイントは、「割合の三用法をスムーズに使いこなせるようにする」です。前回に引き続き、割合の計算の演習です。線分図を使って問題が解けるよう、図の意味を理解した上で公式を覚えるように練習していきましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では割合の三用法について、「学び2」では「~増し・~減」について、そして、「学び3」では「もとにする量」が変わる問題について学習します。
 
 「学び1」では、前回学習した、「割合」「もとにする量」「比べる量」が、線分図にするとどの部分にあたるのかを瞬時に判断できるように解答の図なども活用しながら、352ページ「やってみよう!」や357ページからの問題で覚えるように練習しましょう。

 「学び2」では、「~増し・~減」と言われたときには「もとにする量」に対して増減したことを理解しましょう。353ページの「やってみよう!」では、昨年度を「もとにする量」として、線分図を少し伸ばし、下に0.05、上全体に294人と書き込むと昨年度×1.05=294という式が立てられ、昨年度は280人と計算ができます。特に後で出てくる売買損益の計算で非常によく使います。ここで練習しておきましょう。

 「学び3」は非常に重要です。割合の問題で、問題文の主語が変わるときには「もとにする量」が変化するかどうかを確認する習慣を必ずつけましょう。文章に下線を引くなどするとよいです。具体的な数と割合同士が混ざるのを防ぐため、「もとにする量」が変わるときには、355ページの線分図のように必ず記号を変えるようにしましょう。計算間違いがグッと減ります。

 演習では、357ページ~359ページ問1~問6の基本問題はもちろん、361ページ問1の三用法の練習問題、362ページ問2・問3の「もとにする量」が変わる問題、363ページ問7の円グラフの問題を徹底的に練習しましょう。

 余裕があるお子様は、363ページ問5の「もとにする数」を自分で置くタイプの問題、364ページ問8の2種類のものを表す問題、問9の条件が複雑な割合の問題、365ページ問11の円グラフと割合の問題に取り組んでおきましょう。入試や塾内テストで非常に出やすい問題です。

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