No.1514 次の入試で出る!注目の社会時事予想問題付き(令和の米騒動、初の「南海トラフ臨時情報」発令、日経平均株価 過去最大の値下がり))

≪令和の米騒動、米品薄に 政府も対応を加速。(8月中心)≫

画像引用元:日本気象協会HP

 今年6月末の時点の主食用のコメの在庫は、平成11年以降で最も少なくなりました。こうした中で、各地のスーパーなどでは、コメが売り切れたり、1人あたりの購入点数を制限したりする動きが出ています。こうした事態は「令和の米騒動」とも呼ばれています。

 一方で、8月は本州の早いところでも新米の収穫が始まっていて、9月以降、新潟県や東北地方など主要な産地の新米が本格的に出回る見通しです。岸田文雄首相は8月27日、品薄となっているコメについて「消費者の立場に立って、コメの流通不足の懸念に対処」するよう、坂本農林水産相に指示しました。

【予想問題】
問題1:

今回のコメ品薄の原因としては、いくつかの要素が重なっています。次の文章の(  )内に当てはまる語句として。正しい組み合わせを選びなさい。

「今回のコメ品薄の原因として、新潟や秋田など( ア )側の主要な産地で、昨年の天候不順が影響し、コメの収穫量そのものが低下したことが挙げられます。また、コロナ禍からの回復で、( イ )需要が伸びたことも拍車をかけたと見られています。さらには、南海トラフ地震の臨時情報や台風、集中豪雨などの複合要因が重なったことにより、保管用の米の需要が増大したことなどが考えられます。」

A.ア:太平洋側、イ:アウトバウンド
B.ア:日本海側、イ:アウトバウンド
C.ア:太平洋側、イ:インバウンド
D.ア:日本海側、イ:インバウンド

解答:

D

訪日外国人旅行者数・出国日本人数の推移 画像引用元:国土交通省 観光庁HP

 日本のコメの生産量は都道府県別で第1位が新潟県、第2位が北海道、3位が秋田県です。新潟県、秋田県はもちろん「日本海」に面しています。また、インバウンド(Inbound)とは、日本語で「外から中に入ってくる」「内向きの」という意味があります。 そのため「外国人が日本に観光をしに来る」という意味で使われています。 コロナからの回復で外国人観光客が増加したことで、外食産業でのコメ需要も急増しました。

問題2:

大正時代の1918年、日本では「米騒動」が起こりましたが、そのきっかけを作った出来事として、最もふさわしいものを選んで記号で答えなさい。

A.日本軍のシベリア出兵
B.日韓併合
C.世界恐慌
D.日露戦争

解答:

A

シベリア出兵時にウラジオストクでパレードを行う各国の干渉軍 画像引用元:ウィキペディア

 1918年、 富山県の漁村の主婦が米の安売りなどを求める運動を起こしたことをきっかけに、全国各地で暴動が発生します。この暴動を「米騒動」といいます。米騒動は軍隊が出動するほどの大騒ぎに発展し、当時の総理大臣・寺内正毅(てらうちまさたけ)は責任を取って辞職しました。

 その大きな要因が、1917年のシベリア出兵です。同年に起こった「ロシア革命」に対し、社会主義の広がりを恐れた日本やアメリカなどは、ロシア東部のシベリア地域に軍隊を派遣し、革命の広がりをおさえようとしました。シベリアに派遣される軍隊のために、米がたくさん必要になると考えた商人たちは、値上がりを見越して、米を買い占めました。その結果、米の値段がどんどん上がり、大きな騒動へと発展しました。

問題3:

日本の主な米の産地と、その地域を流れる川の組み合わせとして、正しいものはどれですか。記号で答えなさい。

A.石狩平野⇒十勝川
B.秋田平野⇒雄物川
C.庄内平野⇒阿武隈川
D.越後平野⇒北上川

解答:

B

秋田平野と雄物川 画像引用元:ウィキペディア(一部加筆)

 秋田平野は雄物川(おものがわ)の下流域に広がっています。奥羽山脈を源とする雄物川は、古代から長い年月をかけて栄養分の多い肥沃で豊かな土壌を育くみ、稲作に適した環境を作り出してきました。また日本海側特有の寒暖の差のある気候も、米を含め農作物の生育には適しています。

 Aの石狩平野を流れるのは「石狩川」、Cの庄内平野を流れるのは「最上川」、Dの越後平野は「信濃川」が代表河川です。

≪日向灘震源の震度6弱の地震、気象庁が初の「南海トラフ臨時情報」発令。(8日)≫

日向灘地震の震央の位置 画像引用元:ウィキペディア(一部加筆)

 8月8日午後4時43分ごろ、日向灘を震源とする宮崎県南部で最大震度6弱の地震が発生しました。地震の大きさ(マグニチュード)は7.1で、宮崎市の宮崎港で50センチの津波を観測するなど、九州から四国の各地に津波が到達しました。

 気象庁は同日午後7時15分に南海トラフ地震が発生する可能性が平常時より高まっているとして、南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を出しました。臨時情報の制度ができた2017年以来、初の「注意」発令でした。臨時情報が発令された期間中、津波からの避難経路を伝えた上で予定通り祭りなどの催しを開いたところがあった一方で、海水浴場を閉鎖したところもあるなど、各地で対応は分かれ、キャンセルが相次いだ宿泊施設もありました。

【予想問題】
問題1:

大地震の発生が想定されている「南海トラフ」は次のどのプレートの境になりますか。記号で答えなさい。

A.北米プレートと太平洋プレート
B.太平洋プレートとフィリピン海プレート
C.フィリピン海プレートとユーラシアプレート
D.ユーラシアプレートと北米プレート

解答:

C

日本付近のプレートの模式図 画像引用元:国土交通省 気象庁HP

 駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域及び土佐湾を経て日向灘沖までの「フィリピン海プレート」および「ユーラシアプレート」が接する海底の溝状の地形を形成する区域を「南海トラフ」と呼びます。

 この南海トラフ沿いのプレート境界では、海側のプレート(フィリピン海プレート)が陸側のプレート(ユーラシアプレート)の下に1年あたり数cmの速度で沈み込み(①)、その際、プレートの境界が強く固着して、陸側のプレートが地下に引きずり込まれ、ひずみが蓄積されます(②)。そして、陸側のプレートが引きずり込みに耐えられなくなり、限界に達して跳ね上がる(③)ことで発生する地震が「南海トラフ地震」です。

 この、①→②→③の状態が繰り返されるため、南海トラフ地震は繰り返し発生するとされています。2011年の東日本大震災は、Aの「北米プレート」と「太平洋プレート」の境界で発生した海溝型地震です。

問題2:

気象庁が8月8日に発表した「巨大地震注意」の臨時情報は、プレート境界の一部が壊れる「一部割れ」のケースが相当しました。プレートの一部がずれ動く「一部割れ」に対して、プレート境界が数日から数年かけてゆっくりとすべる現象を何と言いますか。カタカナで答えなさい。

解答:

スロースリップ

スロースリップの断面イメージ図 画像引用元:国土交通省 気象庁HP

 「南海トラフ地震臨時情報」において、陸側のプレートと海側のプレートの境目でマグニチュード8.0以上の地震が発生し、残りの震源域で巨大地震が懸念されるケースは、「巨大地震警戒」の発表につながります。

 今回発令された「巨大地震注意」は、プレートの境目で起きるマグニチュード7.0以上8.0未満の地震や、想定震源域周辺でマグニチュード7.0以上の地震が発生したケースが相当し、プレートの一部がずれ動くことから「一部割れ」とも言われています。

 これらに対してスロースリップは「ゆっくりすべり」とも言われ、断層がゆっくり動いて、ひずみエネルギーを解放する現象を指します。南海トラフの想定震源域内のプレート境界で、通常と異なるスロースリップが発生した場合にも「南海トラフ地震臨時情報」は発表されますが、その場合のスロースリップは、プレート境界における「短期的ゆっくりすべり」が相当します。数か月から数年にわたって継続するような「長期的ゆっくりすべり」は変化の速度が小さいこともあって、南海トラフ地震臨時情報の対象になっていません。

問題3:

政府が定めた「防災の日」は何月何日ですか。以下より記号で答えなさい。

A.1月17日
B.3月11日
C.9月1日
D.9月11日

解答:

C

 「防災の日」は、1960年6月11日の閣議で、9月1日を防災の日とすることが了解されたことに始まります。9月1日は、1923年に関東大震災が発生した日であるとともに、暦の上では210日に当たり、台風シーズンを迎える時期にもあたります。

 前年1959年に発生した「伊勢湾台風」によって、戦後最大の被害を被ったことが契機となって、地震や風水害等に対する心構えなどを広く国民の間で育成することも「防災の日」創設の目的となりました。1982年からは、9月1日の防災の日を含む一週間を「防災週間」と定め、各関係機関が緊密な協力関係のもとに、防災思想普及のための行事や訓練などを行う期間としています。

 Aの1月17日は1995年に阪神淡路大震災が発生した日付、Bの3月11日は2011年に東日本大震災が発生した日付です。また、Dの9月11日は日本ではありませんが、2011年にアメリカで「同時多発テロ」が発生した日付です。

≪日経平均株価 過去最大の値下がり ブラックマンデー超え。(5日)≫

東京証券取引所のマーケットセンター 画像引用元:ウィキペディア

 8月5日の東京株式市場で日経平均株価は歴史的な急落となり、前週末の終値より4451円28銭(12.40%)安い3万1458円42銭で終えました。下げ幅としては、1987年10月の株価暴落「ブラックマンデー」が起きた際の3836円48銭を超え、過去最大となりました。

 8月2日に発表されたアメリカの雇用統計の結果が市場の予想より悪かったことからアメリカの景気減速への懸念が一段と強まったことが大きな要因となり、さらに東京外国為替市場で急速に変動が進んだことで、輸出関連の銘柄などでも売り注文が膨らみました。

【予想問題】
問題1:

今回の株安は、円相場が大きく変動したことも原因のひとつとされています。その変動は、次の2つのうちどちらですか。記号で答えなさい。

A.円高ドル安
B.円安ドル高

解答:

A

2024年8月5日の外国為替市況 画像引用元:日本銀行HP

 円相場は7月上旬には1ドル=161円台まで値下がりしましたが、その後1ドル=150円台前半で取り引きされていました。7月31日に日銀が追加の利上げに踏み切り、植田総裁が会見でさらなる利上げの可能性に言及したこと、およびアメリカ経済の先行きへの懸念が強まったこともあって急速に「円高ドル安」が進みました。

 8月5日の東京市場で円相場は午後3時すぎに1ドル=141円台まで値上がりしました。日本の基幹産業である輸出産業は円高にふれると、業績が落ち込む懸念が高まるため、今回も輸出関連の銘柄などでの売り注文が膨らむ結果となりました。

問題2:

「ブラックマンデー」が起きた1987年前後の次の世界の出来事について、古い順番に並べかえなさい。

A.イラク戦争勃発
B.ベルリンの壁崩壊
C.人類初の月面着陸
D.湾岸戦争勃発

解答:

C→B→D→A 

湾岸戦争時クウェートにおける石油火災(1991年) 画像引用元:ウィキペディア

 「人類初の月面着陸」が起きたのは1969年で、この年にアメリカのアポロ11号が初の月面着陸に成功しました。「ベルリンの壁崩壊」が起きたのは1989年で、東西冷戦終結の象徴的な出来事となりました。「湾岸戦争」が起きたのは1990年で、イラクが隣国クウェートに侵攻した事件を発端とし、侵攻後もクウェートから撤退しないイラクに対する強制措置としてアメリカ主導の多国籍軍が結成され、イラクとの間で勃発した戦争をさします。

 「イラク戦争」は、2003年にアメリカ・イギリスを中心とする多国籍軍とイラクとの間あいだで行なわれた戦争です。イラクのサダム=フセイン政権が核兵器などの大量破壊兵器を開発しているとの疑惑が持たれ、その対応でアメリカと対立したことが主な原因とされています。

 「イラク戦争」と「湾岸戦争」はイラクと多国籍軍との戦争という点で共通していて、混同しやすいの注意しましょう。

問題3:

2008年にアメリカの投資銀行が破綻したことがきっかけとなって起きた、世界的な金融危機と不況に発展した現象を何と呼びますか。カタカナで答えなさい。

解答:

リーマンショック

リーマン・ブラザーズ本社があったタイムズスクエアビル 画像引用元:ウィキペディア

 リーマンショックとは、2008年9月15日に起きたアメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけに、世界的に起こった金融危機を指します。巨大金融機関への救済措置がとられなかったことで、市場参加者に不安が広がり、企業にお金が出回らなくなる事態が深刻化しました。

 リーマンショックは日本にまで影響を及ぼし、輸出相手国の内需の落ち込みの影響と円高が進んだこともあり、日本における輸出産業が大きな打撃を受けました。破綻前に12,000円台だった日経平均株価も、1か月後には6,000円台にまで下落し、日本のバブル景気崩壊以降の最低水準を記録しました。

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