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模擬試験シーズンが終了し、冬期講習・正月特訓へ突入します。講習終了とともに入試もスタートし、冬休み期間中に最初の受験をする生徒さんも多いと思います。
塾の授業や過去問演習に忙しいと思いますが、今回は近年の入試問題で増加傾向にあり、模擬試験でも必ずといってよいほど出題されていた、グラフを用いた速さ・水量変化と立体図形の切断について、ぜひ解いておいて欲しい問題を紹介させていただきます。
これらの問題が増えてきている背景は、以前のメルマガでもお伝えしたことがございますが、単なる解法の暗記ではなく、状況把握力・観察力の備わった生徒に入学してもらいたいという、学校側の意思表示です。
例えば水量変化では、問題文に「毎分3Lずつ水を入れます」と明示するのではなく、グラフから、ある時間で入れた水の体積を求め、時間で割って水量を求める、という設定にするだけで、グラフの読み取りと計算処理という工程が増え、正答率が下がります。
条件整理さえ出来てしまえば標準問題というレベルの出題が大半ですが、文章題であれば問題文に明示されている解くために必要な数値を、グラフの読み取りから自分でそろえなくてはなりません。そして見つけた数値は何を意味するのか、きちんと整理してようやく解法が見えてくるわけです。
グラフの問題にはこのような特徴があるため、解法の暗記ではなく本質が理解できているか、そして正確に処理できるかを判断するために、適度に得点差がつきますので、学校側も真の学力がはかれるのでしょう。
立体図形の切断は、下記の「応用」で紹介した問題はやや難しく、これらの学校では毎年のようにこのレベルの問題が出題されていますが、他の学校では切断の基本事項からの出題です。何問か演習すれば対応できると思います。
また、グラフの利用や立体図形の切断はここ数年で出題校の裾野が広がり、毎年「今年度はじめて出題する」という学校も増えています。
はじめて出題された場合、当然ながら過去問演習では対応できません。塾教材や市販の問題集でもこれらの問題を扱ってはいますが、それほど頻繁に改訂されているわけではありませんので、最近の入試での出題比率と比較すると掲載問題数や種類が少ないと思います。
そこで、多くの方がご購入されたと思われる今年度の『有名中学入試問題集』(声の教育者)、『中学入学試験問題集』(みくに出版)を活用して演習できるように、入試問題から標準・応用レベルの問題をピックアップしました。
※全て2011年度入試問題で、受験日程が複数ある学校は第1回目からピックアップしています。
学習院 大問4、学習院女子 大問4、渋谷幕張 大問3、フェリス 大問3
攻玉社 大問3、城北 大問5、本郷 大問6、明大明治 大問5、早大高等学院 大問2
中大附属 大問4、東洋英和 大問9
城北 大問3、東邦大東邦 大問6、豊島岡 大問5
学習院 大問5、慶応普通部 大問8、攻玉社 大問5、栄東(A)大問5、淑徳与野 大問4、法政大 大問5
海城 大問6、駒場東邦 大問4、巣鴨 大問5、聖光学院 大問5、豊島岡 大問6
中でも、立体図形の切断は要注意です。すでに切断が出題されている学校の志望者は当然準備が必要なのですが、切断をはじめて出題する学校は、ある年に突然立体図形の切断が出題されるわけではなく、法政大学のように従来から立体図形の出題してきた学校が、新たに切断を出題する事例が多くみられます。
その点から考えると、すでに立体図形の出題がみられる学校の志望者は、切断が出題されても大丈夫なように準備をしておきましょう。
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