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まず、中学入試に使用される大手塾のテキストと学校の教科書の関係について考えてみたいと思います。
二つを比べると、塾のテキストの方がレベルが高いと判断する方の方が多いのではないでしょうか。中を見ると教科書は文字が少なくて写真や図表、イラストが紙面の多くを占めています。読むより見ると言った方が正直なところです。一方、塾のテキストは解説が比較的多く、問題も載っています。これは、ある程度子供たちが自習復習をできるように図っているからです。
学校の教科書は児童が読むためではなく、授業の叩き台としてあるのだと思った方が良いようです。写真や図表、イラストは文字で解説すると一挙に頁が増えていきますので省略されていますが、実は情報満載なのです。この叩き台を元に、小学校の先生は歴史や地理についての理解と考え方を、時間をかけて児童たちに伝えるわけですから、小学校の授業で養われる学力は相当なものになるわけです。
次に入試問題をその内容や形式で見てみましょう。すると学校の考え方がわかります。
問題数が多くて知識量が必要な出題形式は今も一般的です。豊富な知識は能力の一端を見せてくれます。ただ、その中でも正誤問題のような正確に理解してないと解けない問題を入れたり、グラフの読み取り問題を入れて、判断力を試したりして多角的にお子さんの力を判断しようとしている学校もあります。
また、グラフ・図表・本文などから手がかりを見つけて記述する形式が難関校では多く見られます。単純な暗記学習では対応できません。理解の伴った知識と高度な洞察力、読解力が求められます。明らかに手がかりを見つけて答えを作成するという「考える力」を持っているお子さんが対象です。
多様な入試問題を見ていると出題の範囲はどうなっているのか疑問に思う方もいるだろうと思います。多くの学校は小学生に解けるものを出すわけですから範囲を決めているはずです。一つは教科書と地図帳です。
学校説明会に出席すると、社会科担当の先生が「学校の教科書をしっかり読んでください」とよくおっしゃいます。女子中学では特にこの言葉を聞く機会が多いように思います。この言葉の意味を考えてみます。
首都圏で使用される主な教科書には、東京書籍、光村図書、教育出版、日本文教出版などがあります。これらに共通して載っている東大寺大仏と鎌倉について次の問題を考えてみます。
「マニアックだ。できなくてもいい捨て問題だ。」の声も聞こえてきそうです。しかし、これらは全て三社以上の教科書に載っている内容なのです。ですから、出題しても誰からも文句は言われません。
かつて「日本が国際連合に加盟したのは何番目ですか。」「次の世界地図からフォークランド紛争のあった地域を選びなさい。」といった問題を出題した学校がありました。これらの内容は、中学受験が行われる2月に教科書下巻の「世界の中の日本」を終えている学校はほとんどないにも関わらず出題されています。
上記の問題ですが、4番から7番までの問題は既に入試に出ています。答えは順に「6回目」「若宮大路」「鎌倉街道」「切り通し」となります。面白いのは3番の「金」の話です。教科書には大仏作りに使用した「銅、すず、水銀、金」の産出場所が白地図に地名なしで記されています。海城中では「黄金の国ジパング」と絡めて凝った問題を近年出したことがありました。答えは、お子さんが6年になったとき一緒に教科書で調べてみてください。
こう見てきますと、教科書を侮れないことがわかってもらえるのではないでしょうか。「学校の教科書をよく読んでください」と毎年説明会で力説する中学もありますが、そこには「学校の授業を疎かにしないで欲しい!」という主張も込められていると思われます。考えてみれば当然で、小学校の授業を軽んじる事が当たり前になっていると生徒を受け入れると中学校側も困ってしまいますから。
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