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2014年は、東海道新幹線が開業(1964年)してちょうど50年になります。世界初、日本初の高速鉄道である東海道新幹線が来年度の時事問題の重要テーマになることは必至ですが、そこへ、東海道新幹線の2倍近い、最高時速500キロで走行すると言われるリニア新幹線がいよいよ着工、というニュースが登場してきました。このニュースもまた、中学入試の時事問題としては恰好の題材となる可能性がとても高いのです。
例えば、次のような問題が出されるかもしれません。
問題にはリニア新幹線についての説明文や参考資料が与えられ、そうした様々な資料をもとにして分析させ、自分の考えを表現させる、というかたちになるでしょう。これは、中学受験社会のひとつの典型的な出題パターンです。
ここでは、そうした問題にも対応できるように、リニア新幹線のニュースについて分析してみましょう。
リニア新幹線は2027年の東京・品川—名古屋の先行開業を目指して、今年の10月に着工となる予定です。JR東海が独自開発した超電導技術により、磁石の力で車両を浮かせて進み、その最高時速は時速500キロになります。
品川—名古屋間のうち、86%の区間は地下トンネルの中を通ることになります。
そもそもの開業の目的は災害への備えが一番と言われています。地震などで東海道新幹線が使えなくなったときでもリニア新幹線があれば行き来ができると見込まれています。
日本のリニアの技術を、安倍首相がアメリカのオバマ大統領に宣伝したことも報じられました。
まず東京と名古屋が所要時間40分と、十分に通勤できる距離になり、さらに2045年には大阪にまで延伸が予定されているので、東京・名古屋・大阪も含めた3大都市圏が経済的にも一体化すると見られています。さらに新駅ができれば、その地域に企業が進出したり観光面でも好影響が出るなどの経済効果が見込めます。
災害対策では、大都市を結ぶ高速鉄道が増えることで、危険を分散できるとも考えられます。
海外で日本の最新リニア技術が実用化されれば、リニアに関連する製造業への受注が増加し、大きな経済効果を生み出すこともありえるでしょう。
このように、主に経済面での良い効果が見込めると考えられます。
まずは環境問題の観点からです。リニア新幹線の走行区間の86%が山の中、ということはトンネルを建築するにあたって山の自然が失われることは避けられないでしょう。工事で大量に発生する残土の処理をどうするかも問題視されています。
また良い効果の要素になっていた経済的な側面ですが、全く異なる見方もできます。
東京・名古屋・大阪の一体化は進んでも、その代償として他の地域との経済格差が生じるのではないか、という懸念です。その格差は現在の東京一極集中よりもはるかに大きくなってしまうとも言われています。
また、リニア新幹線の速度は時速500キロでも、その運行間隔が気になります。現在の東海道新幹線が1時間あたり最大15本走っているのに対し、リニア新幹線は5本程度の計画です。利用者にとって大事なのが、時速よりもドア・トゥ・ドアのトータルな所要時間とした場合、必ずしもその時速が効果的とは言えなくなります。
そしてそもそもリニア新幹線の需要がどのくらいになるのか、という点があります。まず日本の人口の増加が見込めない現状にあって、人の移動自体がどこまで盛んになるのか。さらに日本の企業が海外へ進出して、インターネットが普及していれば、出張というかたちでの移動がどこまで必要になるでしょうか。実際にリニアの実験線まで建設したドイツでは、確実な需要が見込めない、他の路線との関連性が薄いなどの理由で、2000年にベルリンーハンブルグ間の計画が中止となったそうです。
中学受験では多面的・複合的なものの見方を求められる、ということからすると、このリニア新幹線というプラスマイナス両方の要素をふんだんに含むニュースは、まさに恰好の題材と言えます。
これから計画が進む中で状況が様々に変わるかもしれませんので、そうした変化にもよく注意して、リニア新幹線のニュースに注目してみてください。
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