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第13回は『場合の数(4)』です。今回は、「組み合わせ」を学習します。組み合わせとは、選ぶ順番は考えずに、組のメンバーを選ぶ場合の数を言います。例えば、A、B、C、D、Eの5人の中から2人の組を考えます。並べ方では、順番を考えて、ABとBAは別々に2通りと数えますが、顔ぶれは同じなので、組み合わせ(選び方)では1通りと数えます。
「必修例題1」では、赤玉が2個、白玉が2個、青玉が1個の合計5個の玉の中から3個の玉を選ぶ、場合の数を考える問題です。同じ色の玉がある場合には注意が必要で、樹形図を利用します。予習シリーズ119ページの解き方にある樹形図を参照して下さい。赤玉の選び方に注目して、赤玉を2個選ぶ場合、1個選ぶ場合、選ばない場合、と3つの場合に分けて考えます。赤玉を2個選ぶ場合は、赤−赤−白、赤−赤−青、の2通りとなります。次に、赤玉を1個選ぶ場合、赤−白−白、赤−白−青、の2通りとなります。赤玉を選ばない場合、白−白−青、の1通りとなります。よって、それぞれの場合の数を合計して、2+2+1=5の5通りが答えです。
「必修例題2」は、計算により求めます。日直の2人を、並び方の規則(積の法則)で計算すると、5×4=20通りになります。ですが、たとえば、AとB、BとAのように、顔ぶれとしてはおなじものが含まれます。つまり、並び方の20通りの中には、選び方としては、2通りずつ同じものが入ります。そこで、20÷2=10より、2人の日直の選び方は10通りとなります。
この問題のように、選び方(組み合わせ)の計算では公式を作ることができます。全体数N個の中から、A個を選ぶ場合の選び方の計算(簡単に、NのAの組み合わせといいます)は、NのAの並び方の計算結果を、AのAの並び方の計算結果で割り算します。例えば、
5の2の組み合わせは、(5×4)÷(2×1)、
5の3の組み合わせは、(5×4×3)÷(3×2×1)、
6の2の組み合わせは、(6×5)÷(2×1)、
6の3の組み合わせは、(6×5×4)÷(3×2×1) となります。
「必修例題3」では、上の公式を利用して計算します。
「必修例題4」は、点を選んで三角形を作る問題です。
直線アの上の3個の点と、直線イの上の2個の点の、合わせて5個の点のうち、3個を選びます。5の3の組み合わせ計算ですが、これは5の(5−3=)2の組み合わせ計算と同じですから、(5×4)/(2×1)=10となります。ただし、直線アの上の3個の点を使っても三角形はできません。よって、1通り少なくなりますので、10−1=9より、三角形は9個できます。
「必修例題5」は、0、1、2、3、4、5の6枚のカードから3枚を選んで、3けたの9の倍数が何通りできるかを考える問題です。まず、9の倍数となる数は、各位の数字の和が9の倍数になっていることを確認してください。予習シリーズ122ページにある、各倍数の見分け方を覚えましょう。そこで、6枚のカードの中から3枚を選んで、その3枚の数字の和が9となる組み合わせを作ります。(ア) (0、4、5)、(イ) (1、3、5)、(ウ) (2、3、4)が条件に合います。次に、それぞれの並べ方を考えます。(ア)百の位は、0を除く4か5の2通り、十の位は、百の位に置いたカード以外の2通り、一の位には残りの1通りが置けますので、2×2×1=4通り作ることができます。(イ)、(ウ)は、どちらも条件はありませんので、百の位、十の位、一の位の順に並べ方を考えると、3×2×1=6通りずつできます。場合に分けましたので、和の法則を使って、4+6+6=16より、9の倍数は全部で16通りできます。
「必修例題6」は、試合数の問題です。試合の仕方は、(1)のリーグ戦(総当たり戦)と、(2)のトーナメント戦(勝ち抜き戦)があります。名前を覚えるとともにしっかり区別して下さい。
場合の数は、中学入試に出題される問題では難問が多い内容です。条件をきちんと考えて解く姿勢を身につけてください。
第13回は『周期算』です。数や文字、あるいは図形がくり返しかかれている列において、くり返しのパターンを{周期}といいます。周期算は、この周期に注目して、特定の数や文字や図形が、列の中に何個あるかを考えたり、□番目にくるものは何かを考える問題です。なお、メルマガでは○の中に数値は入る記号を表せませんので、○の中に1は「マル1」のかたちで表記します。
「必修例題1」は、白い丸と黒い丸を合わせて75個並べた列について考える問題です。まず、周期を考えます。はじめから3番目にくる白丸に注目して、{黒、黒、白、黒}の4個を1つの組(=周期)とします。
「必修例題2」は、1、2、3の3種類の数を、あるきまりで並べた数列についての周期算の問題です。周期は、{1,2,3,2,1}の5個1組です。
「必修例題3」は、図形の周期算の問題です。くり返しの図形を見つけます。5cmを1辺として、辺4つを1組とした図形のくり返しを考えます。山の部分は1組に1つずつできますから、マル9の番号の山をのぞいて、繰り返しの図形が8組できて、最後のマル9の山は辺3つになっています。予習シリーズ101ページの解き方にある図を参照してください。
「必修例題4」は、日付と曜日の問題です。基礎知識として、それぞれの月が何日間あるかを覚えておく必要があります。1月から順に、1月は31日、2月は28日(4年に1度のうるう年では29日)、3月は31日、4月は30日、5月は31日、6月は30日、7月は31日、8月は31日、9月は30日、10月は31日、11月は30日、12月は31日です。
解くための手順としては、まず日数計算、次に曜日計算となります。日数計算とは、○月○日から×月×日までの日数を計算することです。月の途中から数える場合に注意が必要です(解き方の中で説明します)。また、曜日計算は周期算の考えで、7日ごとに分けた(7で割る)ときのあまりが重要になります。
周期算では、割り算のあまりがポイントとなります。必修例題3にもありますように、あまりが何を表しているのかをきちんと考えましょう。
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