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今月は、“皇居のホタル”、“世界最小のカーレース”、“土星探査機カッシーニの偉業”そして“サンゴの受難時代”について取り上げてみましょう。
皆さんは皇居のお堀にホタルが居るって知っていましたか?
現在の生息域は「北の丸公園」に隣接する「牛が淵」と皇居外苑の桔梗門(ききょうもん)付近の「桔梗濠」と「蛤濠(はまぐりほり)」だそうです。ところが最近生息数が激減し、絶滅の危険があることから、環境省は一昨年6月にお堀から捕獲した19匹のヘイケボタルを人工繁殖させ、今年3月に3000匹の成虫を北の丸公園の池に放流したのだそうです。
今年の夏には皇居周辺でホタル狩りが楽しめると良いですね。
ホタル狩りとはホタルを観賞する意味のことで、捕獲することではありません。念のため!
日本には40種以上のホタルが生息していますが、代表的なゲンジボタルやヘイケボタルが水生で夜行性であるのに対し、陸生・昼行性のホタルもいるんですよ。
“ゲンジボタル”は本州以南に生息する日本産ホタル類では大型の体長15mm前後のホタルです。成虫の前胸部中央には十字架形の黒い模様があるのが特徴で、幼虫は川の中流域(渓流のような清流域)に住み、カワニナをエサとしています。初夏の風物詩として人気が高い代表的なホタルなので、保全への試みが日本各地で行われているのですが、異なる遺伝子を持つ他地域のホタルを増殖・放流させることもあり、遺伝子汚染が問題になっています。“ヘイケボタル”は北海道から九州まで幅広く生息するホタルで、体長は8mm前後で、ゲンジボタルより小さい。主に水路や水田などの止水域に生息しています。幼虫はカワニナだけでなくモノアラガイやタニシなど様々な淡水生巻貝類をエサとし、やや富栄養化した悪環境にも適応できます。時には干上がった水田のような環境でも、エラだけではなく空気呼吸を併用し、泥に潜って命をつなぐことができるのです。発光期間は長く、5月から9月頃まで見られます。
ホタルが発光するのは「敵をおどろかす」、「食べると毒がある」ことをアピールするためという説もあります。卵や幼虫の時代にはほとんどの種類が発光しますが、成虫で発光する種は夜行性の種が大半で、昼行性の多くの種はまず発光しません。夜行性の種類ではおもに配偶者を見付けるための交信に発光を用いていて、光を放つリズムや飛び方などに種類ごとの特徴があります。このため、「交尾のために発光能力を獲得した」という説が有力です。
光る周期は、ゲンジボタルが強くゆっくり光るのに対し、ヘイケボタルはゲンジボタルよりテンポが速く明滅して星が瞬くように光ります。同一種であっても地域や気温で光る周期は異なるようです。
水素や炭素など原子を組み合わせて作られる物質の最小単位を分子と言います。その分子を組み合わせて、機械的な動きをさせる分子機械の分野は、去年のノーベル化学賞になるなど、科学の新しい分野として発展の可能性が期待されています。
その流れを促進させるため、先月フランス南部のトゥールーズで「分子サイズの微小な車の速さを競う“分子カーレース”」が開催されました。
レース場は直径8ミリの丸い形をした金の板の表面に作られた10,000分の1㎜のコース、マシンは1,000,000分の1~3㎜ (1,000,000分の1mmを「ナノm」という単位で表します)
日本のマシンは炭素50個、水素34個、酸素4個合計88個の原子でできた蝶のような格好で羽をばたつかせて前進するのだそうです。
レースは日本の他、米国、フランス、ドイツ、スイス、オーストリアのチームが参加しました。日本チームは走行距離の記録は残したものの、マシンが壊れ途中棄権となりました。
最長走行距離の記録は米国とオーストリア合同チームが作った1,000,000分の450㎜が記録でした。
体内の病巣に直接薬を運ぶナノマシーンや、光合成によって薬の原料のタンパク質を作る分子の工場、超小型で大容量データを扱うコンピューター等々、さまざまな応用が検討されています。
20年前の1997年に打ち上げられた土星探査機カッシーニが4月26日に、土星の輪と土星の大気上層部のわずか2000kmの間を通り抜け、土星北極にある謎の六角形の大気の渦など多くの観測を行いました。カッシーニは2004年から土星の観測を続けてきましたが、原子力電池の寿命を迎え、輪を構成する粒子との衝突による破損のリスクの高い今回の観測を、長いミッションの「グランドフィナーレ」として、22回実施します。土星の大気や輪の詳細な観測を行った後、9月には土星に衝突させ最後の観測を終了します。 通過中は通信用のパラボラアンテナを盾にして、高速で衝突する粒子から衛星守っているそうです。その結果、通過中は通信アンテナが地球の方角を向かないので、衛星自身がアンテナを地球に向け交信を再開させるのだそうです。
1973年4月打上後、1979年9月土星へ最初に到達したのがパイオニア11号。この衛星は土星から20,000kmを通過中に観測を行いました。
次が1977年9月打上後、1980年11月土星へ到達したボイジャー1号。土星の衛星を観測するため、天王星海王星への旅を断念し、現在地球から最も遠い所を飛行する人工物となっています。
次が1977年8月打上後、1981年8月土星系に到着したボイジャー2号。木星・土星・天王星・海王星を同時に観測した唯一の観測衛星です。その後太陽系外へ飛行しています。
これらの3衛星はいずれも土星を通過しただけで、土星の周回衛星となったのはカッシーニだけです。
土星の輪の鮮明な映像を撮影したほか、衛星の1つエンケラドスから噴き出した水蒸気や氷粒が噴き出す様子を初めて観測しました。その噴き出した中を通過して、エンケラドスに海水が存在する事を発見するなど数々の成果を上げてきました。
20年間のミッションの「グランドフィナーレ」として、これから巨大な台風やオーロラなどを観測するほか、長年、謎とされてきた輪の質量や土星の一日の周期の長さなどを調査します。更に実際、土星の大気圏に近づいて大気のサンプルも採取し、大気の状態を調べる予定だそうです。高さ6.7m、幅4m、重量5.7トンの衛星は米国と欧州の開発した観測衛星ですが、宇宙の過酷な環境の中20年も正確に動作して観測結果を地球に送信しているなんて素晴らしいですね。
石炭や石油などの化石燃料の消費増大によって地球大気に拡散した二酸化炭素のガス。その影響で地球温暖化が叫ばれて久しいのですが、具体的影響が徐々に深刻になってきています。
このメールマガジンでも“地球温暖化”に関するトッピックスをたびたび取り上げてきました。
先月号の「南極の海氷が最小に」昨年8月号の「温暖化による危険生物の北上」一昨年12月号の「COP21」、11月号の「温室効果ガス」10月号の「平成27年9月関東・東北豪雨と極端化する気象」です。今月号では、海水温への影響のお話です。
海水浴、スキューバダイビングで有名なオーストラリアのグレートバリアリーフ。2000km以上にわたるサンゴ礁の海。そのサンゴの3分の2で“白化現象”が表れているとの発表がありました。白化は昨年から2年連続で大規模に発生していますので、このままではサンゴの死滅する恐れがあるそうです。
サンゴはクラゲやイソギンチャクの仲間の刺胞(しほう)動物の一種で、ポリプと呼ばれる個体が分裂して群体をつくる動物です。皆さんが見るサンゴは群体を見ているのです。世界には約800種類ものサンゴが存在し、そのうち沖縄には約200種、グレートバリアリーフには約400種のサンゴが生息しているといわれています。そのサンゴですが、大きく分けるとサンゴ礁をつくる造礁サンゴと単体で生息する非造礁サンゴの2つに分類できます。
造礁サンゴには、ハナヤサイ、ショウガ、ミドリイシ、エダコモン、といったサンゴがあり、テーブル状、枝状、キャベツ状などのサンゴ礁を形成しています。このサンゴは褐虫藻という藻の一種と共生し、光合成で作られた栄養を貰い成長が速く、サンゴ礁を作っています。
また、非造礁サンゴには宝石に使われるアカ、モモイロ、ベニサンゴなどがあります。このサンゴは褐虫藻との共生はしていないので、光合成の栄養を貰えない代わりに、その多くが深海でゆっくりと成長します。
30℃を超す水温、海水塩分濃度の低下、紫外線の増加などの海水の状況が変化すると、サンゴと共生している褐虫藻がストレスを感じ、サンゴを傷つける活性酸素を出すので、サンゴは防衛反応として褐虫藻を消化してしまうと考えられています。そのため、褐虫藻の色素の無くなったポリプを透かして骨格を形成する石灰の白い色が見えるようになる現象です。
褐虫藻がいなくなってもサンゴがすぐには死にはしませんが、栄養不足となりいずれ死滅します。
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