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学年末ですが、普通の組分けテストです。いままで学習した全範囲ではないことに注意しましょう。過去の四谷大塚の組分けテストでは第16回〜第18回から7割程度、それ以前の範囲(主に第11回〜第14回)から3割程度出題されています。復習の単元から点数にして約60点分出題されていますのでしっかりと見直しをしておきたいところです。
目安として、第16回〜第18回は練習問題まで、第11回〜第14回は必修例題と基本問題(余裕があれば練習問題)の解き直しが出来れば十分でしょう。これにより、「簡単な問題なのに、やり方を忘れていて解けなかった」という失点を防ぎたいところです。なお、以下の説明の中で、○や□の中に数をいれた表示は、文字化けすることがありますので、マル1、シカク1のように表します。
3量のいもづる算のポイントは、問題文の条件を上手く使って2量のつるかめ算に直して考えることです。実際に確認してみましょう。
「1冊の値段が200円、180円、150円の3種類のノートを合わせて21冊買ったところ、代金は3890円になりました。200円のノートの冊数が、150円のノートの冊数の4倍より2冊少ないとすると、200円のノートは何冊買いましたか。」
200円のノートをあと2冊買ったことにすると、冊数は21+2=23(冊)、代金は3890+200×2=4290(円)にかわります。このとき、200円のノートの冊数は150円のノートの冊数の4倍になっているので、「200円のノート4冊と150円のノート1冊を1組として、平均の値段で考える」ことができます。(200×4+150×1)÷(4+1)=190(円)と計算でき、200円、150円という2種類の金額を190円にまとめることができました。
条件を整理すると、はじめの問題文から、「1冊190円と180円の2種類のノートを合わせて23冊買ったところ、代金は4290円になりました。」に変化したことになります。
つるかめ算を使って190円のノートの冊数を求めると、(4290−180×23)÷(190−180)=15(冊)となります。よって200円のノートの冊数は、15÷(4+1)×4=12(冊)となりますが、ここで安心してはいけません。計算し易いように200円のノートは2冊多く買ったことにしていたので、実際の冊数は12−2=10(冊)になります。
3量のいもづる算では「全部で何通りですか」という問題もあります。そのときは調べなければいけませんが、この問題のように計算でできる問題まで調べていたのでは時間がかかってしまいます。計算で求められる問題は極力計算で求められるように練習しておきましょう。
年令算では、「人は1年に必ず1才年をとる」という当たり前のことがとても重要です。特に2人以上で年令の和を考えるときに注意しましょう。
「現在、父の年令は40才で母の年令は36才です。また、3人の子供の年令は11才、9才、6才です。両親の年令の和が子供の年令の和の2倍になるのは今から何年後ですか。」
という問題で年令算の基本的な考え方を確認してみましょう。
まず、求めるものをマル1年後とします。次に問題文から比例式をたてます。そして、その比例式を解いて、マル1を求めると答えになります。
実際にやってみましょう。求めるものをマル1年後として、比例式をたてると、(40+36+マル1×2):(11+9+6+マル1×3)=2:1となります。内項の積と外項の積は等しいので、(26+マル3)×2=(76+マル2)×1となり、式を展開すると52+マル6=76+マル2となります。マル4=24なので、マル1=6となり、答えは6年後と求まります。
このような方針で考えていくと迷うことは減っていきます。解き方のパターンとして押さえておきましょう。
点の移動に関する問題では、問われている状態の図をかいて考えましょう。かいてみることにより目で見て考えられるようになり、条件等に気づき易くなります。確認してみましょう。
「AD=20cm、AB=20cm、BC=25cmでADとBCが平行な台形ABCDがあります。この辺上を点Pは毎秒2cmの速さでAD間をAから、点Qは毎秒3cmの速さでCB間をCから同時に出発し1往復します。このとき、四角形ABQPの面積がはじめて200平方cmとなるのは、出発してから何秒後ですか。」
ここで紹介するのは求める時間をマル1秒後として考える解き方です。点Pは毎秒2cmなのでマル1秒で、2×マル1=マル2移動したことになりAP=マル2となります。同様にCQ=マル3となるので、これらを図にかきこみます。また、面積が200平方cmとなるときの上底と下底の和を求めると、200×2÷20=20(cm)であることがわかります。ここで図からBC=25cm、CQ=マル3なのでBQ=25−マル3となることがわかるので、マル2+25−マル3=20とい式がたてられます。式を整理すると25−マル1=20となりマル1=5と求まります。よって5秒後が答えになります。
点の移動の問題は、点が移動するので「速さ」の考え方で解くこともできますが、マル1秒後として長さを求め「図形」として考えることもできます。問題に合わせて使い分けられると解法に幅が出て、いろいろな問題に対応できるようになります。
円周上を点が移動する問題は、円周率を使って移動した長さを求めようとすると計算量が多くなってしまい上手くいきません(そもそも、ほとんどの問題で半径が分からないため円周を求めることができません)。また、円周が分かっている問題であっても使うことはおすすめできません。
では、どうやって解いていくのかとういと、角速度を使って解くことになります。予習シリーズ5年下第11回で学習した時計算のときの考え方と同じです。
実際に問題を解いてみましょう。
「中心をOとする円の周上を、点P、Qは点Aを同時に出発して、どちらも右回りに点Pが1周するまで動きます。点Pは30秒、点Qは40秒で1周します。このとき、三角形APQがはじめて二等辺三角形になるのは、出発してから何秒後ですか。」
まず、角速度を求めます。P=360÷30=12(度/秒)、Q=360÷40=9(度/秒)になります。
次に、求める時間をマル1とすると、角AOP(点Pが移動した方の中心角)=12×マル1=マル12、角AOQ(点Qが移動した方の中心角)=9×マル1=マル9と計算できます。
図をかいてみると、三角形APOと三角形AQOが合同であることが分かるので、角AOP=角AOQ=マル9となります。すると、マル9+マル12=360(度)となっているので、マル21=360、マル1=120/7となり、17・1/7秒後と求まります。
図をかいてみると、三角形APOと三角形QPOが合同であることが分かるので、 角AOP=角QOP=マル12−マル9=マル3となります。すると、マル3+マル12 =360(度)となっているので、マル15=360、マル1=24となり、24秒後と求まります。
図をかいてみると、三角形QAOと三角形QPOが合同になるはずですが、角QOA=マル9、角QOP=マル3となるので、点Pが1周するまでにQA=QPとなることはありません。
以上より、答えは17・1/7秒後と求まります。
このように角速度を使って考えていくと、円周上の点の移動に関する問題はかなり解き易くなります。入試問題などでも出題される「半径の違う円の円周上を点が移動する問題」も角速度を使えば同じように考えることができます。ぜひ身につけておきたい解法の1つです。
回転移動のポイントもやはり図をかくことです。さらに、かいた図から求めなければならない部分を正確に把握することも重要です。上達方法は何度も図をかいて考える以外にありません。しっかり練習していきましょう。
「AB=15、BC=20、CA=25で角Bが直角である三角形ABCがあります。この三角形を、頂点Bを中心に1回転させました。三角形ABCが通ったあとの図形の面積は何平方cmですか。また、辺ACが通ったあとの図形の面積は何平方cmですか。ただし、円周率は3.14とします。」
考えかたは、回転の中心と回転する図形です。回転の中心の位置を考えて解きましょう。
「回転の中心(頂点B)が回転する図形(三角形ABC)上にある」ので、求める面積は「回転する図形上の点で、回転の中心から最も遠い点が通過してできた円の面積」となります。頂点Bから最も遠い点は頂点Cなので、20×20×3.14=1256(平方cm)と求まります。
次は辺ACが通ったあとの面積です。
図をかいてみると、ABを半径とする円とCBを半径とする円がかけます。辺ACが通ったあとだからといって、この2つの円の間の面積を求めようとすると間違えます。図をよくみるとABを半径とする円の内側に辺ACが入っている部分があります。ですので、もう少し内側まで辺ACが通っていることがわかります。
「回転の中心(頂点B)が回転する図形(辺AC)の外側にある」ので、求める面積は「回転する図形上の点で、回転の中心から最も遠い点が通過した部分と、最も近い点が通過した部分の間の面積」となります。最も遠い点は点Cですが、最も近い点はどこでしょう。頂点Bから辺ACまでの長さで最も短い長さは、頂点Bから辺ACに引いた垂線の長さです。したがって、垂線の足をDとすると最も近い点はDということになります。あとはBDの長さですが、三角形ABCの面積を利用して、25×BD÷2=15×20÷2、BD=12(cm)ともとまります。
以上のことから、20×20×3.14−12×12×3.14=(400−144)×3.14=803.84(平方cm)と求まります。
このように、回転の中心と回転する図形の位置関係によって求め方が異なります。十分注意して解くようにしましょう。
多角形が直線上を転がるときは、頂点が順番に直線上に来ます。この性質を上手く利用するために、頂点が全部かかれていない図形には必ず頂点をかき加えてから図をかきましょう。ミスや勘違いが格段に減ります。
「対角線の長さが12cmの正方形ABCDがあります。この正方形ABCDを直線ア上に辺BCが直線アと重なるように置きます。この正方形を直線アにそって左から右に、再び辺BCが直線ア上に来るまですべらないように転がしました。このとき、頂点Bが動いたあとの線と直線アとで囲まれた部分の面積は何平方cmですか。ただし、円周率は3.14とします。」
頂点に注意して図をかきます。最初の状態から右に4回回転しますから、正方形が全部で5個並んだ図になります。これに頂点Bが動いたあとの線をかき込んでいきます。1回目の回転は頂点Cを中心とする四分円になります。2回目の回転は頂点Dを中心とする四分円になり、3回目の回転は頂点Aを中心とする四分円になります。4回目の回転は頂点Bが中心なので動きません。今かき込んだ線と直線アとで囲まれる部分が求める面積です。注意して図を見ると、四分円の面積だけではなく、左から2個目と3個目の正方形の中にある直角二等辺三角形2つ分(正方形1つ分)の面積も必要だとわかります。また、頂点C、頂点Aを中心とする四分円は半径が求められないので、半径×半径を求めて面積を計算します。この半径は正方形ABCDの1辺の長さと等しいので、正方形の面積を利用して、半径(1辺)×半径(1辺)=12×12÷2=72となります。
以上より、72×3.14×1/4+12×12×3.14×1/4+72×3.14×1/4+12×12÷2=298.08(平方cm)と求まります。
半径がわからなくても、半径×半径がわかれば円やおうぎ形の面積は計算できます。よく使う考え方なので合わせて復習しておきましょう。
学年末ですが、普通の組分けテストです。いままで学習した全範囲ではないことに注意しましょう。過去の四谷大塚の組分けテストでは第16回〜第18回から7割程度、それ以前の範囲(主に第11回〜第14回)から3割程度出題されています。復習の単元から点数にして約60点分出題されていますのでしっかりと見直しをしておきたいところです。 目安として、第16回〜第18回は練習問題まで、第11回〜第14回は必修例題と基本問題(余裕があれば練習問題)の解き直しが出来れば十分でしょう。これにより、「簡単な問題なのに、やり方を忘れていて解けなかった」という失点を防ぎたいところです。
4年上第14回では立方体と直方体が単独で出てきましたが、今回はそれらの応用です。組み合わせてあったり、取り除いてあったりする立体の体積、表面積を考えることが中心となります。
典型的な問題で解き方の確認をしてみましょう。
「大小2個の立方体があります。大きい立方体の1辺の長さは10cmです。大きい立方体の上に小さい立方体をはみ出さないように組み合わせた立体を作ります。この立体の表面積が856平方cmのとき、小さい立方体の体積は何立方cmですか。」
表面積を求めるときは「前後、上下、左右」の6つの方向から見て考えます。「前」から見ると、大きい正方形の上に小さい正方形が乗っているように見えます。「後」「左」「右」から見ても同様に見えます。「上」から見ると、大きい正方形の中に小さい正方形が含まれているように見えますので、表面積の計算上はまとめて「大きい正方形1つ分」とすれば計算が楽になります。最後に「下」から見ると、大きい正方形が見えます。このことから表面積は、大きい正方形6つと小さい正方形4つの合計だとわかります。
小さい立方体の1辺を□とすると、10×10×6+□×□×4=856となり、□×□=64、□=8と計算できます。したがって体積は、8×8×8=512立方cmと求まります。
この単元は、求めるものを間違えるミスが目立ちます。求めるものが「長さ」なのか「表面積」なのか「体積」なのかしっかり確認するようにしましょう。
入試問題での頻出単元の1つである「速さ」の最初になります。組分けテストのみならず、5年生以降の速さの単元にもつながっているので頑張って取り組みましょう。
この単元にはテーマが3つあります。1つ1つ確実にできるようにしていきましょう。
今回は(3)を取り上げます。
「太郎君は毎朝8時に家を出て、1.2km離れた学校まで毎分60mで歩いて通っています。ある日、太郎君はいつもと同じ時刻に家を出ましたが、家から300mのところにある本屋の前で忘れ物に気づいたので、毎分150mの速さで走って家に戻りました。忘れ物を探すのに何分かかかり、戻ってきたときの速さと同じ速さで学校に向かったところ、いつもより2分遅く学校につきました。忘れ物を探していた時間は何分間ですか。」
線分図に整理しながら考えましょう。線分図に「家」「本屋」「学校」と、わかっている道のりと時間を書き込みます。
まず毎朝学校に着く時間を求めます。1200÷60=20(分)かかることがわかったので、線分図の学校のところに8:20と書き込みます。 次に「ある日」の動きを追っていきます。本屋までは300÷60=5(分)かかるので、線分図の下に家から本屋まで矢印をひき、本屋のところに8:05と書き込みます。ここから家に戻るのに300÷150=2(分)かかるので、本屋から家まで2本目の矢印をひき家のところに8:07と書き込みます。忘れ物を探し終わって家から学校に行くので家から学校まで3本目の矢印をひき、学校のところに8:22と書き込みます。これはいつもより2分遅れているためです。家から学校まで走ると1200÷150=8(分)かかるので、家を出たのは22−8=14(分)より、8:14とわかります。したがって、忘れ物を探していた時間は14−7=7(分間)と求まります。
今までの単元と比べると文章が長く条件も多いです。線分図に整理しながら解くと、自分の頭の中だけで考えるよりもはるかに状況が分かり易くなります。ミスの防止にも役立ちますので線分図を活用してみてください。
4年下第14回で学習した並べ方(順列)と4年下第18回で学習した選び方(組み合わせ)はどちらも今回の組分けの範囲です。考え方が混ざらないように注意が必要です。
両方の考え方を使う問題で確認してみましょう。
「0、1、2、3、4、5の6枚のカードがあります。この中から3枚のカードを取り出して3けたの整数を作るとき、3の倍数は何通り作れますか。」
この問題で樹形図を使って3けたの整数を作り、それを3で割れるのか確かめているとものすごく時間がかかります。そこで次のように2段階に分けて考えていきます。
まず(1)から考えます。和で分けて考えると調べ易いです。
次に(2)を考えます。
(ア)は百の位に0が使えないことに注意して並べると、102、120、201、210の4通りあります。0が入っている組み合わせの(イ)、(ウ)、(オ)も同じく4通りずつあります。(エ)は、123、132、213、231、312、321の6通りあり、(カ)、(キ)、(ク)も同じく6通りずつあります。このことから、4×4+6×4=40(通り)と求まります。
組み合わせを調べてそれを並べるという考え方は、場合の数の調べるときにとても有効な考え方です。練習を繰り返して確実に身につけておきましょう。
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