No.803 四谷大塚・早稲田アカデミー4・5年生 予習シリーズ算数上 第18回・第19回攻略ポイント

<算数 5年上 第18回 >

 第18回は『旅人算とグラフ(1)』です。旅人算は、2人以上の旅人(登場人物)が出会ったり、追いついたりするときの、速さ、時間、距離を考える問題です。ダイヤグラム(たて軸に距離を表し、横軸に時間を表したグラフ)も使用して考えます。旅人算の基本は、2人が出会う(近づく)問題であっても、反対方向に離れていく(遠ざかる)問題であっても、距離の和を考える問題では、2人の速度の和を考えます。
 また、距離の差を考える問題では、追いつく(近づく)問題であっても、同じ方向に離れていく(遠ざかる)問題であっても、2人の速度の差を考えます。予習シリーズ165ページから166ページにある、速さと時間、距離の関係式をよく読んで、それぞれの式の内容を理解してから問題演習に進みましょう。

【攻略ポイント1】

「必修例題1」は、距離の和を考える問題です。
(1) 分速85mで歩く人と、分速65mで歩く人が向かい合って進みます。同時に出発して18分進んだときに出会いますから、2人がそれぞれ、18分歩いた距離の和が、AB間の距離です。1分間で2人合わせて85+65=150m進みますから、150×18=2700より、2700m=2.7km進んで出会いますので、AB間は2.7kmです。ここでは、速度の和×時間=近づいた距離(距離の和)という関係になっています。
(2) 姉が駅から、妹が家から、同時に向かい合って歩き始めます。家から駅までの距離である1200mは、姉と妹が歩いた距離の和です。(1)と同様に、姉と妹の速度の和である、80+70=150に時間□分をかけると、家から駅までの距離になりますから、150×□=1200となります。よって、□=1200÷150=8より、8分後に出会います。

「必修例題2」は、距離の差を考える問題です。
(1) 次郎君が出発するときに、太郎君は、10分間進んでいますので、65×10=650m離れて先にいます。これは、次郎君が出発するときの、太郎君と次郎君の距離の差です。1分後には、2人の速度の差である、90-65=25m近づきます。650m近づくと追いつくことになりますから、650÷25=26より、26分後に追いつくことになります。ここでは、速度の差×時間=離れている距離(距離の差) という関係から、距離の差÷速度の差=時間を考えています。
(2) お母さんが出発するときにゆみさんは540m先にいて、お母さんは3分でゆみさんに追いつきました。ゆみさんの速度を分速□mとすると、お母さんの速度である分速240mとの差は、1分間に(240-□)mずつ近づくということです。3分後に追いついたということは、(240-□)×3=540と整頓できます。よって、540÷3=180が、速度の差である、240-□ですから、240-180=60より、ゆみさんの速度は、分速60mです。

「必修例題3」も、距離の差を考える問題です。
(1) 妹が家を出発してから8分後に、姉が妹を追いかけます。姉が妹を追いかけて7分たった時、妹は毎分60mの速度で、8+7=15分進みましたから、家から60×15=900m離れた地点にいます。また、出発して7分後に姉は、妹より305m手前にいますから、家から900-305=595m離れた地点にいます。よって、姉は7分で595m進みました。595÷7=85より、姉の走る速さは、毎分85mです。
(2) 2人の速度の差は、85-60=分速15mで、姉が家を出発して7分後の距離の差である305m近づくと追いつきますから、305÷15=12.2より、姉は家を出発してから7+12.2=19.2分後に追いつきます。0.2分=12秒ですから、19分12秒後に妹に追いつくことになります。

速さの問題で時間を求める際には、上記のような0.2分=60×0.2=12秒のような時間の単位換算を求められるケースが多いので注意しましょう。

【攻略ポイント2】

旅人算を表すダイヤグラムについて学習します。右上がりのグラフと右下がりのグラフが同時に示されている場合は、出会いの問題です。この場合は、横軸の右方向にある(あとに出発した人の)出発時刻を元にしてグラフの間の距離(グラフのたての長さ)を考えます。右上がりどうし右下がりどうしのグラフが同時に示されている場合は、追いつきの問題です。この場合も同様に、横軸の右方向にある出発時刻を元にしてグラフの間の距離を考えます。予習シリーズ168ページの図を参照して下さい。

「必修例題4」は、旅人算とダイヤグラムの問題です。
A君の動きを表す直角三角形では、距離(たての長さ)は1500m、時間(横の長さ)は(20-5=)15分ですから、1500÷15=100より、A君の速度は、分速100mとわかります。B君の動きを表す直角三角形では、距離(たての長さ)は1500m、時間(横の長さ)は25分ですから、1500÷25=60より、B君の速度は、分速60mとわかります。B君が出発して5分後のA君とB君の間は、1500-60×5=1200m離れています。よって、1200÷(100+60)=7.5より、7.5分後にすれちがいますから、B君が出発して5+7.5=12.5分、つまり12分30秒後に2人はすれちがいます。B君が出発してからの時間ですから、A君が出発する前の5分を加えることを忘れないようにしましょう。

【攻略ポイント3】

「必修例題5」は、折り返しの旅人算です。太郎君と次郎君が、AB間を往復します。太郎君の方が次郎君より速いので、2人が出会うのは、太郎君がB地点を折り返したあとです。ですから、2人が出会うまでに進んだ距離の和は、AB間の往復の距離となります。距離の和を考えますから、速度も和を使うことになります。速度の和は、80+60=140で、24分たつと、140×24=3360より、AB間の往復の距離は、3360mです。よって、片道は、3360÷2=1680より、AB間の道のりは1680mです。予習シリーズ169ページの解き方にある図を参照してください。折り返しの旅人算では、この169ページのような図を自分でかけるようにしておくと、6年生になってからの問題を解くスピードに、大きな差を生むことができます。ぜひ図をかく練習をしておきましょう。

<算数 5年上 第19回 >

 第19回は『旅人算とグラフ(2)』です。メルマガでは、まずは基本を固めることを目的として、円周上の旅人算、往復の旅人算について解説をします。

【攻略ポイント1】

「必修例題1」は、池のまわりを歩く旅人算です。
(1) P地点から、A君とB君が反対方向に進みますので、1分間に75+60=135mずつ(速度の和)離れていきます。8分で出会いますから、2人が8分間で進んだ距離の和が、池1周分になります。135×8=1080より、池のまわりの長さは1080mです。
(2) 2回目に出会うのも、また8分かかりますので、2回目に出会うのは、出発して(8+8=)16分後です。A君の進んだ距離で考えて、75×16=1200m進んだときですから、1200-1080=120で、この長さは1080÷2=540より短いですから、答えは、P地点から120mのところです。

「必修例題2」は、公園のまわりを、同じ方向にA、B、Cの3人が進む旅人算です。
(1) 毎分70mの速さで歩くAと、毎分250mの速さの自転車で進むCが、同じ地点から同時に同じ方向に出発します。CがAに追いつくのは、CがAより、1周の長さである900m多く進むときです。CはAより、1分間に250-70=180m(速度の差)多く進みますから、900÷180=5より、CがAに追いつくのは5分後です。
(2) Cは(5+4=)9分後にBに追いつきますが、この9分でBとCの進んだ距離の差が公園のまわり1周分つまり、900mです。よって、900÷9=100より、BとCの速さの差は毎分100mとわかります。CがBに追いつくということは、Cの方が速いということですから、250-100=150より、Bの走る速さは、毎分150mです。

【攻略ポイント2】

往復の旅人算を学習します。往復する問題は、この後もよく出てきます。往復の動きを正確に理解するには、動き表す線分図が有効となります。予習シリーズ177ページの先頭にある説明および線分図をよく理解してください。

「必修例題3」は、2人の登場人物(太郎君と花子さん)が、はなれた2地点から向かい合って往復する問題です。
(1) 1800m離れた2地点であるA地点とB地点から向かい合って同時に進みますので、速度は和を考えます。1800÷(70+50)=15より、2人がはじめて出会うのは、15分後です。
(2) 予習シリーズ177ページの解説にある線分図を参照してください。2度目に出会うのは、1 度目に出会った後に、2人合わせて1往復したときです。つまり、AB間を2つ分進みます。1度目に出会うのは、2人合わせてAB間を1つ分進んだ15分ですから、2つ分では15×2=30分かかります。よって、スタートしてから、15×3=45分後です。花子さんは45分で、50×45=2250m進みますから、2250-1800=450より、2人が2度目に出会うのは、A地点から450mのところです。
(3) はじめて追いつくのは、太郎君が花子さんより、AB間を1つ分、つまり1800m多く進むときです。1800÷(70-50)=90より90分後です。向かい合って進む場合、(1)、(2)で考えたように、1度目の出会いは15分後、その後30分ごとに出会いますので、90分までには、15分後、45分後、75分後の3回出会うことになります。
整頓すると、離れた2地点から向かい合って往復する問題では、スタートして1度目の出会いまでに進んだ距離の合計は、AB間の距離を1つ分で、1度目の出会いから2度目の出会いまでに進んだ距離の合計は、AB間の距離を2つ分です(スタートしてからは3つ分)。ですから、時間も、スタートして1度目の出会いまでの時間を1とすると、1度目の出会いから2度目の出会いまでの時間は、2倍となります(スタートしてからは3倍)。

【攻略ポイント3】

「必修例題4」は、ダイヤグラムの問題です。
(1) 前問と同様、離れた2地点から向かい合って往復する問題です。2度目の出会いは、スタートしてから、1度目の出会いにかかる時間の3倍の時間がかかります。よって、ダイヤグラムから、1度目の出会いは28分後ですので、28×3=84より、aは84(分)です。
(2) 2度目に出会うまでに、太郎君は11.2×2-3.5=18.9km進んでいます。よって、18.9÷84/60=13.5より、太郎君の速さは時速13.5kmです。また、花子さんは、11.2+3.5=14.7km進んでいます。よって、14.7÷84/60=10.5より、花子さんの速さは時速10.5kmです。(分数は、分子/分母の形で表しています。)

ダイヤグラムから折り返しの距離を求めることは、はじめのうちは難しく感じるかもしれません。それでも、慣れれば読み取れるようになりますので、くりかえし演習を重ねましょう。

<算数 4年上 第18回 >

 第18回は『四角形の面積』です。予習シリーズ137ページから138ページにある、四角形の分類と性質をよく読み、四角形の種類および性質の関連を理解しておきましょう。

【攻略ポイント1】

「必修例題1」は、四角形の内角について、角度を求める問題です。それぞれの四角形の角度の性質を考えて解きます。
(1) 台形では、台形の図の左上にあるアの角と81度の角(となり合う角)の和は180度になります(予習シリーズ137ページの説明にあります)。よって、180-81=99より、アの角の大きさは、99度です。
(2) 平行四辺形でも、(1)と同様に、となり合う角の和は180度になります。180-68=112度で、この角の大きさは、イの角と61度の和になっています。よって、112-61=51より、イの角の大きさは、51度です。
(3) ひし形の4つの辺の長さはすべて等しいですから、1本の対角線によって、同じ形、同じ大きさの2つの二等辺三角形になります。1つの二等辺三角形において、37度の角が2つとウの角の和は180度になりまから、180-37×2=106より、ウの角の大きさは、106度です。

【攻略ポイント2】

平行四辺形、台形、ひし形の面積の求め方を学習します。これらの図形は、長方形を変化させてできた図形ですので、面積の公式も、長方形の面積の求め方から出発しています。
予習シリーズに書いてある、公式の成り立ちを理解して、必ず使えるようにしましょう。
また、底辺と高さの関係は、必ず、直角になっていることに注意してください。

「必修例題2」は、平行四辺形の面積を求める問題です。
「平行四辺形の面積=底辺×高さ」です。よって、12×5=60より、面積は、60平方cmです。

「必修例題3」は、台形の面積を求める問題です。
「台形の面積=(上底+下底)×高さ÷2」です。ここで、上底とは上にある底辺、下底とは下にある底辺のことです。公式にあてはめて、(5+12)×6÷2=51より、面積は、51平方cmです。

「必修例題4」は、ひし形の面積を求める問題です。
「ひし形の面積=対角線×対角線÷2」です。2つある対角線のそれぞれの長さをかけて2でわります。よって、9×12÷2=54より、面積は、54平方cmです。
 問題演習を重ねて、公式を固めるようにしましょう。

<算数 4年上 第19回 >

 第19回は『三角形の面積』です。三角形の面積計算は、基本的には、正方形、長方形、平行四辺形の面積の、半分あるいは4等分を考えます。

【攻略ポイント1】

「必修例題1」は、直角三角形の面積計算です。
(1) 直角三角形は、1本の対角線で長方形を2等分した図形です。よって、たて2cm、横7cmの長方形の面積を2でわります。4×7÷2=14より、この直角三角形の面積は、14平方cmです。
(2) 直角二等辺三角形は、2本の対角線で正方形を4等分した図形です。よって、6cmを1辺とする正方形の面積を4でわります。6×6÷4=9より、この直角二等辺三角形の面積は、9平方cmです。

【攻略ポイント2】

直角が1つもない、一般的な三角形の面積を求める公式を学習します。予習シリーズ146ページにある、公式の成り立ちを参照してください。基本は、1本の対角線で平行四辺形を分けた形が三角形である、と考えることです。平行四辺形の面積=底辺×高さより、「三角形の面積=底辺×高さ÷2」となります。また、平行四辺形の面積の求め方で学習したように、三角形においても底辺と高さは、必ず直角の関係になっていることを忘れないようにしてください。

「必修例題2」は、一般的な三角形の面積をもとめる問題です。
(1) 底辺は12cm、高さは7cmですから、12×7÷2=42より、この三角形の面積は、42平方cmです。
(2) 底辺と高さは直角の関係になっていなければならないので、底辺は9cm、高さは8cmです。よって、9×8÷2=36より、この三角形の面積は、36平方cmです。
(3) 直角二等辺三角形ですから、必修例題1の(2)と同様、8×8÷4=16より、この三角形の面積は、16平方cmです。別の考え方もできます。8cmの辺を底辺として考えると、底辺に含まれない残りの1つの頂点から、この底辺に直角になる線を引いて高さを作ることができます。この線によって、直角二等辺三角形は、大きさの等しい2つの小さな直角二等辺三角形に分かれます。そして、それぞれの等しい辺の長さは、8÷2=4cmになります。つまり、底辺8cmで、高さは4cmです。よって、8×4÷2=16より、面積は16平方cmと考えられます。予習シリーズ147ページの解き方(3)を参照してください。

「必修例題3」も、一般的な三角形の面積を求める問題です。
図の三角形の、斜めの辺を対角線とした平行四辺形を考えます。この平行四辺形は、底辺が6cmで、高さは、底辺と直角の関係にある4cmとなります。ですから、三角形の面積として、6×4÷2=12より、この三角形の面積は、12平方cmです。
この三角形のように、三角形の内側に高さがない場合の注意点をお話しします。1つの辺を底辺とし、残りの1つの頂点から、この底辺に直角になる線を引き、この線の長さを高さとします。ですが、この線は、底辺を伸ばした(延長した)線と交わる線でもかまいません。このことを、きちんと理解してください。予習シリーズ147ページの例題の前にある説明を参照してください。

【攻略ポイント3】

「必修例題4」は、(面積公式の使えない)一般的な四角形の面積を求める問題です。このような場合は、三角形の面積を利用します。
(1) 四角形ABCDを三角形ABDと三角形CBDに分けて、三角形の面積を合計します。三角形ABDは、底辺10cm、高さ7cmですから、10×7÷2=35平方cmです。また、三角形CBDは、底辺10cm、高さ5cmですから、10×5÷2=25平方cmです。よって、35+25=60より、四角形ABCDの面積は、60平方cmです。
(2) 四角形AECDの面積は、台形ABCDの面積から三角形EBCの面積をひいて求めます。台形ABCDは、上底6cm、下底8cm、高さ5+5=10cmですから、(6+8)×10÷2=70平方cmです。三角形EBCは、底辺8cm、高さ5cmですから。8×5÷2=20平方cmです。よって、70-20=50より、四角形AECDの面積は、50平方cmです。

多角形の面積は、前回に学習した四角形、今回学習した三角形を利用して面積計算をおこないます。これらの図形に分けて計算した上で合計して面積を求めるか、引いて面積を求めるかの2通りを考えて求めていきます。

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