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ネッシーは巨大○○○だった!?長い間、神秘のベールに包まれてきたネス湖のネッシー、なぜ、ここにきて新しい仮説が生まれたのか?今、水中生物の調査に革命が起きています!今月は、“ネッシーは巨大○○○?”と“首都直下地震の人的被害想定”そして“スーパーコンピューター 京から富岳へ”について取り上げてみましょう。
ネス湖畔のネッシー博物館にあるネッシーのイメージ銅像 画像引用元:ウィキペディア
未確認動物の代表格「ネッシー」。イギリス北部スコットランドにあるネス湖にいるとされ、1000年以上前から目撃談の記録が有るのだそうです。85年前に撮影されたとされる写真などから、大型水棲爬虫類(すいせいはちゅうるい)の首長竜プレシオサウルスとか長い首を持つ恐竜の生き残りではないかとか、謎の生き物として語られてきました。
9月5日、国際的な研究チームを率いて調査してきたニュージーランドのオタゴ大学の遺伝学者、ニール・ゲメル教授は皮膚や排せつ物などの「環境DNA」の調査により、湖に生息している生き物の種類を特定する分析を続けた結果、恐竜などのDNAは発見できず、うなぎのDNAが多く見つかったため、ネッシーは巨大うなぎである可能性が否定できないと発表しました。
生物の細胞の中には核と呼ばれている丸い物があり、その中に染色体が入っています。その染色体の中に折りたたまれたらせん状のはしごの様な形をしている物があり、それがDNAです。DNAには全ての遺伝情報が含まれています。DNAを簡単に言うと、生物を作る設計図と言えます。
この数年で急激に発展し、特に水中生物の生態調査に革命を起こしている調査手法です。
「環境DNA」とは水中に微量に浮遊する生物のDNAのことです。現場で採取したわずかな水から、生物の種類や個体数などが正確にわかるのだそうです。さらに応用すると、新種の発見や、長期的な生態系の変化まで把握できるそうです。
しかし、この調査報告でも、ネッシーの謎に終止符を打つことは出来なかったようですね。
画像引用元:内閣府 防災情報のページ
首都直下地震とは、東京湾北部を震源とするマグニチュード7.3の震災規模の地震のことで、近い将来に発生することが想定されています。首都直下地震が起きた時に、けがの症状が比較的重い状態で、都内の病院に搬送されたり自力行くと想定される負傷者は約21,000人。その内の約1/3にあたる6500人余りが、医療スタッフの不足などにより、治療を受けられずに死亡する可能性があることがわかりました。
国立研究開発法人防災科学技術研究所と、災害時の拠点病院に指定されている日本医科大学の研究グループが都内の医療体制などをもとにシミュレーションした結果明らかになったのだそうです。
東京都は、家屋の倒壊や火災によって、最悪の場合、9700人が死亡するという試算を公表していますが、医療機関への搬送後に亡くなる被災者の試算は含まれていませんでした。医療機関で治療を受けられずに亡くなる被災者の数が明らかになったのは初めてなのだそうです。
研究グループは、首都直下地震によって死亡する人は、これまでの想定を大幅に上回る可能性があると指摘、また専門家は、地震発生の直後に大量の医療スタッフを投入するなど、体制を整えるべきだと指摘しています。
「首都直下地震」は、政府の地震調査委員会が今後30年以内に70%の確率で起きると予測している、マグニチュード7程度の大地震です。首都及びその周辺地域を含む関東地方は、南方からフィリピン海プレートが北米プレートの下に沈み込み、 これらのプレートの下に東方から太平洋プレートが沈み込む複雑なプレート構造をしているので、昔から繰り返し大地震に見舞われてきました。
首都圏全体では、死者はおよそ23,000人にのぼり、その7割にあたるおよそ16,000人は火災が原因で死亡するとされています。けが人は123,000人、救助が必要な人は58,000人、避難者数は7,200,000人に達すると想定されています。
文部科学省の資料では、東日本大震災が発生する1年前の2010年の宮城県沖地震の発生確率は30年以内に99%でしたので、切迫しているとは言えませんが、充分な準備はしておきたいものです。
スーパーコンピューター京 画像引用元:ウィキペディア
2012年に国家プロジェクトとして開発され、7年間にわたり地震の被害予測や気象予測、医薬品の開発など幅広い分野で活用されてきた神戸市にある世界最高レベルのスーパーコンピューター(スパコン)「京」は、後継となる次世代スパコンの整備のため運用を終え、8月30日、電源を落とすセレモニーが行われました。
同じ場所には2021年の稼働を目指し「京」の100倍の計算能力がある後継の次世代スパコン「富岳」が設置されることになっています。
864台のコンピューターで構成されているスパコン「京」。1兆の1万倍にあたる1京回の計算を1秒間で行うことができる事から名付けられました。「富岳」は富士山の別名で、日本の最高峰にあやかるため名付けられたということです。
2009年、民主党政権による「事業仕分け」で、当時の蓮舫(れんほう)行政刷新担当大臣が「世界一になる理由は何があるんでしょうか、2位じゃダメなんでしょうか」と発言し、いったん予算が見送りになりそうでしたが、多くの科学者が国益を損なうと反発し、京開発プロジェクトが復活したという有名なエピソードが有りました。
2019年6月期のスパコンランキングTop500が発表され、一時は世界一だった「京」も計算能力の順位は20位に落としたものの、いわゆる「ビッグデータ」の処理能力を競うランキングでは2015年から9期連続世界トップに立ち、総合力と実用性の高さが評価されてきました。しかし、「京」も古くなり、より高度な演算を高速に処理する社会的要請に対応するため、「富岳」の投入を行いことになりました。再び世界トップクラスの処理能力を達成する見通しで、局地的な豪雨や竜巻の発生といった気象のより精度の高い予測や、医薬品の開発、自動車や航空機のエンジンの設計などへの活用が期待されています。
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