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5年生最後の組分けとなる第9回組分けテストでは、「速さの問題」、「立体図形」、「濃さと比」といった、入試頻出の重要単元ばかりがテスト範囲となります。比を使った難度の高い問題、そして解法を正しく使いこなせるかどうかで正答率、解答速度が大きく変わってくる問題が目白押しです。新6年生を今よりも上位のクラスで迎え、よりよいかたちで受験最終学年のスタートを迎えるための大事なテストですので、万全の対策をしておきたいところです。そこで、第9回組分けテストの対策ポイントを第1位から第5位までランキングにしましたのでぜひマスターしてテストに臨んでださい!応援しています!
さらにこちらの算数予想問題と組み合わせれば、組分けテスト対策は鬼に金棒です。ぜひクラスアップを実現してください。応援しています!
今回の組分けテストのメイン単元のひとつ「いろいろな速さの問題」の中でも、「速さと比」については難度の高い問題が出される可能性が高くありますので、注意が必要です。旅人算、通過算、流水算、時計算それぞれの基本をしっかりおさえたうえで、そこに「比」の要素が含まれた場合にどれだけスムーズに対応できるかが、得点アップのポイントになります。
まずは「道のり」「速さ」「時間」の3要素について、「時間が同じならば、速さの比=道のりの比」、「速さが同じならば、時間の比=道のりの比」そして「道のりが同じならば、速さの比=時間の逆比」の関係は確実におさえておきましょう。特に「速さの比=時間の逆比」は、組分けテストはもちろん、実際の入試問題でも頻出ですので、問題を見た瞬間に思い浮かべられるように、理解を盤石にしておいてください。
さらに、この逆比の関係をグラフから正確に読み取ることも今回の組分けでは求められます。『予習シリーズ5年下』第18回の196~197ページの[例題6]にある、グラフの中の三角形を使って速さの比を求める流れは、とても重要ですので、解説を熟読したうえで解法を習得しましょう。
『予習シリーズ』では流水算の項目に掲載されていますが、往復運動を含む旅人算のグラフでも同じように、この三角形から比を求める解法は使われます。
速さとグラフでは、グラフの中にある「砂時計型の相似な図形」を使って解き進める問題も重要ですが、この逆比の考え方を使う方法も理解を固めておいてください。
食塩水の濃さの問題は、割合と比の単元の中でも特に出頻度が高いので、今回の組分けでも十分に対策を積んでおきたいところです。「食塩水の量」「食塩の量」「濃さ」の関係を示す基本的な式についての理解は大前提となりますので、そこが不十分な際はすぐに『予習シリーズ5年上』の第6回に戻って復習してください。
基本をおさえたうえで、今回の組分けでは「比」の要素が含まれるレベルアップした問題に臨むことになります。特に注意すべきは、「食塩水の混合と比」の項目で演習する、面積図を使った解法です。面積図は食塩水の濃さの問題だけでなく、平均算をはじめ多くの単元で使うことになりますので、今回の組分け対策を通して、図のかき方を完全にマスターしておくようにしましょう。
面積図の基本は2つの要素のかけ合わせを、長方形の面積に当てはめることにあります。濃さの問題では、「食塩水の量×濃さ=食塩の量」であることから、長方形のたての長さを濃さに、横の長さを食塩水の量として、食塩の量を長方形の面積とします。ポイントは同じ面積の長方形のたての長さと横の長さが逆比の関係にあるこです。かき慣れないうちは、どの部分が逆比になるのか、戸惑ってしまうこともありますが、慣れてしまえば、複雑な混ぜ合わせの問題も、視覚的なイメージを使ってスムーズに解き進められるようになります。
面積図を使いこなせれば、複雑な小数計算を使う手間が省けますので、正答率は上がり、解答速度もアップさせることができます。
すべての混ぜ合わせの問題で面積図を使う必要はなく、問題によっては計算で進めた方が解きやすい場合もあります。そうした図を使うか否かの判断も合わせて、面積図のかき方を徹底的に練習しておくようにしましょう。
回転体の問題では、単純な円柱や円すいよりも難度が上がった、円すい台(プリンのような形)のような応用型の図形が出される可能性が高くあります。そうした問題で解き方の工夫ができるかどうかが、テスト全体の進め方に大きく影響を及ぼします。今回の組分けでは、「比」を使って解く問題の出題割合が高くなり、自ずと複雑な問題が多くなりますので、そうした問題のためにかけられる時間を少しでも多く確保できるように、解法の工夫をしっかり使いこなしましょう。
立体図形の中でも回転体の問題は、完成した立体の形を正確に把握できれば、後は確実に計算を進めることがポイントになります。そこで円周率3.14をまとめて計算するといった工夫が必須であることはもちろんですが、その前段階として、式の立て方から工夫をする必要があります。特に円すい台の問題では、大きな円すいの体積から小さな円すいの体積を引く、といった解法ではなく、『予習シリーズ5年下』の185ページでも紹介されている、「相似比から求められる体積比」をぜひとも活用してください。分数を使うことで計算が複雑になるのではないか、と躊躇してしまうかもしれませんが、分数が約分できれば、式は一気にシンプルになります。何よりも複雑なかけ算を2回行ったうえで、それを引き算するといった手間と比べると、圧倒的に進めやすく、ミスも起こりにくくなります。
お子様が大きな円すいの体積から小さな円すいの体積を引く解法で進めていた場合には、すぐに修正するのではなく、まずその解法で答えまで行き着いた後で、体積比を使った解法で解き直してみてもよいでしょう。そうすることで、体積比を使うという工夫の効果をより強く感じられます。計算の得意なお子様であれば、工夫をしなくても正解に行き着けると思われるかもしれませんが、体積比を使った解き方であれば、なおさらその計算力の強さが発揮できます。ぜひ体積比を使った解法を実践してください。
『予習シリーズ5年下』の第1回で演習した「比の積・商」の考え方は、単元を問わず多くの問題で使うことになります。速さであれば、「道のりの比=速さの比×時間の比」、三角形の面積であれば、「三角形の面積の比=底辺の長さの比×高さの比」と、3つの要素のうち2つの比がわかっていれば、残り1つの比が求められる、という考え方が基本になります。
濃さの問題でも、この「比の積・商」の考え方を使うことができます。食塩の重さ、食塩水の重さ、濃さの3つの要素について、 「食塩の重さの比=食塩水の重さの比×濃さの比」の式が成り立つのです。
例えば「容器Aには500g、容器Bには400gの食塩水が入っていて、Aの食塩水の濃さとBの食塩水の濃さの比は2:3です。このとき、AとBの食塩水に溶けている食塩の重さの比を求めなさい」といった問題。ここでAとBの食塩水の濃さを、仮に20%と30%と置いて、公式に当てはめて食塩の重さを求める方法もありますが。小数計算を行わねばならず、計算ミスが起こる可能性が高くなってしまいます。そこで「比の積・商」の考え方を使えば、Aの食塩水の重さとBの食塩水の重さの比が、500:400=5:4となることから、Aの食塩水に溶けている食塩の重さ→5×2=10、Bの食塩水に溶けている食塩の重さ→4×3=12より、食塩の重さの比を、10:12=5:6と簡単に求めることができるのです。
【第3位】の項でも触れましたように、テスト全体の中で難度の高い比の問題にかける時間を捻出するためにも、できる限り1問にかける時間を短縮させることが今回の組分け対策のポイントのひとつとなります。比は問題の難度を上げる面が強調されがちですが、計算を簡単にさせる効果が大きくあります。「比の積・商」を使いこなせるようになると、時間の使い方が断然進めやすくなりますので、解法を習得できているかどうか、しっかりチェックしておきましょう。
5年の夏期講習で基本的な考え方を学習した「通過算・流水算・時計算」について、難度をアップさせた問題が今回の組分けテストの出題対象になります。問題の難度は上がっても基本的な考え方を重視する点には変わりありませんので、まずはそれぞれの問題内容に対応した図がかけているか、確認をしておきましょう。速さの問題の中でも通過算であれば「長さのあるものが動く様子」を、流水算であれば「速さが変化する様子」を、時計算であれば「角速度」を、それぞれ正確に把握する必要があります。そこで、それらを具体的にイメージするためにも、図の活用が不可欠となります。図をかく手間を面倒に感じてしまうお子様も多いですが、速さの問題は視覚的に状況を把握できるかどうかで、解答の進めやすさに断然の差が生まれます。できるだけ時間をかけずに、ポイントを把握できる図をかけるように、普段からスピーディーに正確な図をかく練習を重ねておきましょう。
3つの単元の中でも、「比」という点では、特に流水算に注意が必要です。船の静水時の速さ、上りの速さ、下りの速さ、そして川の流れの速さといった複数の速さについて、その関係が比で表されるケースが多くあります。同じ長さの川を上った際の時間と、下った際の時間が与えられ、そこから逆比を使って上りの速さと下りの速さの比を求め、さらに、「川の流れの速さ=(下りの速さ-上りの速さ)÷2」あるいは「静水時の速さ=(下りの速さ+上りの速さ)÷2」の式にあてはめて、川の流れの速さや静水時の速さの比を求める、また、川の長さを求めるという流れはテストで頻出ですので、確実に解法の流れをおさえておいてください。この流水算の解法の流れを習得して使いこなせるかどうかで、テスト全体の時間の使い方が大きく変わってきます。また、【第1位】で説明しました、グラフから速さの比を求める解法も、この流水算で使うケースが出てきます。『予習シリーズ5年下』の195~197ページを熟読して、例題を通して解き方を完全マスターしておきましょう。
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