SAPIXの算数で大切なこと(6年生編)

2月より6年生としてのカリキュラムもスタートし、プリントの種類や家庭学習量も把握出来るようになってきたのではないでしょうか。そこで今回は、家庭学習において気をつけていただきたいことをアドバイスさせていただきます。

まず近年の入試問題をふまえて念頭においていただきたい事ですが、御三家を中心とする超難関校では、奇問や難問といった類の出題がほとんど見られず、大変取り組みやすい構成と言えます。しかし易しすぎるあまり、算数では差がつかないことも多くなっていることも事実です。その一方で近年偏差値が上昇している人気校では、問題が難しくなっており、一昔前の「標準レベルの典型題を押さえておけば大丈夫」をいうレベルではなくなっています。

全体的に、グラフの読み取りを通じて条件をそろえていく問題や、操作をさせる中で規則を見つける問題など、解くために高度な知識は必要ではありませんが、問題文の読解力、状況把握能力、観察力が求められているといえます。(理科や社会でも同様の傾向が見られます)

それでは今回の本題に入ります。

ご存知のことと思いますが、SAPIX算数の特徴は、5年生で全単元を終了し6年生開始とともに入試対策に入るということです。入試レベルの問題を演習していますので、解けない問題が多いからといって焦る必要はありません。逆に余裕を持っていただきたいと思います。なぜなら、SAPIXのテキストのレベルは昔から変わっていませんので、近年の入試問題を鑑みますと、出題されないとは言い切れないが、必ずしも必須とは言えない、かなり難しい問題も多数扱われているからです。

この時期に重要なことは、5年生後半で学習した旅人算をはじめとする「速さ」の文章題、仕事算などの「割合」の文章題、「相似形」を利用する平面図形において、「比と割合」を上手く活用出来ているかどうかという点です。現時点で「比と割合」を使いこなせる生徒さんは少数と思われますが、SAPIXの6年生の授業では「比と割合」は使えて当たり前という感覚で解説が進んでいきますし、入試でも最も必要とされるスキルですので、演習を重ねて使いこなせるようになって下さい。

次に、家庭学習における問題の取捨選択も重要です。テキスト構成から注意すべき点ですが、SAPIXのテキストは「基本概念をしっかり理解し、それを様々なパターンに応用させていく」目的のため、各パターン1題ずつの掲載です。しかし、これでは基本問題の演習量は不十分です。まず、授業プリントの「導入と基本」「デイリーサポートAとB」まで解けるようになることが最優先です。そこで授業中の正解率を見て、出来が悪いようであれば、基本問題を反復練習してください。授業中の出来をチェックする理由ですが、復習でスラスラ解けても解説の丸暗記の場合があります。数値換えの問題は解けても、少し表現が変わった問題は解けないかも知れません。

先ほど述べましたように、近年の入試では難しい知識の有無が問われているのではなく、大半の受験生が有している知識を、状況に応じて活用できるかどうかを問われることが多いので、基本問題を通じて条件のまとめ方と知識の活用方法を身につけていただきたいです。自習に使用する教材としては、大半の方が購入されているものでは「応用問題の解き方」の例題・類題・ステップまでが解けるようになれば良いと思います。

その他にも、SAPIXでは「応用自在」を薦めていますが、以前にご紹介しました「解き方上手」、「出る順」,「中学入試の最重要問題」東京出版の「プラスワン問題集」や「ステップアップ演習」、「力の5000題」などを、例題・基礎問題の問題数をご確認いただき、学力レベルに応じて活用されることをお勧めします。

9月以降、過去問演習をスムーズにスタートさせるためには、夏期講習終了時までに基礎学力を確立しておく必要があります。仕上げの時期になってもなお、「その時は何となく理解できたようだけど、結局何も残っていない」という状況では、志望校対策どころではなくなってしまいますのでがんばってください。

最後に、テストの見直し方法として是非行ってほしい注意点です。答案や正答率をみて、どの問題が出来なかったのか気になってしまいますが、大切なのは「どういうミスが多いのか」を認識することです。特にケアレスミスは「何回言っても治らない」といいながらも、「そのうち治るだろう」と本気で対策をしている方は少ないです。

ケアレスミスは、これまでの学習習慣から形成されている、性格のようなものです。「ケアレスミス」と片付けてしまうのは簡単ですが、その中身は一人一人異なります。どういうケアレスミスが多いのかという傾向を探し出し、今から本気で改善する努力をしてください。ミスをしない生徒さんはいませんが、性格を改善するのは並大抵のことではありませんし、テストのたびに親子間で言われたり注意したりしたくないなどの理由で、そのまま放置してしまうケースが多いと思います。「ミスはなくならない。だから懸命に減らす努力をしなければならないのだ」という心構えで、どういう点に注意して見直しをしたらよいか常に意識をして、根気強く取り組みミスを減らすことが出来れば、必ず算数の得点は安定します。さっそく、今日から実践してください。

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