No.1533 早稲アカ・四谷大塚5年第7回組分けテスト傾向と対策ベスト5

 今回の5年生第7回組分けテストは、「速さと比」、「平面図形と比」といった、「比」を駆使して解く力が試される入試頻出の単元が目白押しのうえ、自分で図をかいて問題内容を整理する作業が必要な「図形の移動」も範囲に含まれる、重厚な内容のテストです。

 そうした重要単元について、今回のテスト対策を通して確実に理解しておくことが、今後の受験算数を進めるうえでの必須の基盤となり、算数での得点力を大きくアップさせるための大事なステップとなります。

 そこで、「比」を使った重要単元を中心に、第7回組分けテストの対策ポイントを第1位から第5位までランキングにしましたのでぜひマスターしてテストに臨んでださい!応援しています!

 さらにこちらの算数予想問題と組み合わせれば、組分けテスト対策は鬼に金棒です。ぜひクラスアップを実現してください。応援しています!

【第1位 速さと比:「速さと時間の逆比の関係」を正確に使いこなせていますか?】

 今回の組分けテストの範囲のうち、「速さと比」に関する単元が半分(第6回・第7回)を占めています。この後にご紹介する「旅人算と比」や、「速さとグラフの比」といった重要単元でも比を使って解く問題が出されますが、そのすべてにおいて多く駆使することになるのが、『予習シリーズ5年下』のP.62で示されている「道のりが同じならば、速さの比と時間の比は逆比の関係」というきまりです。

 この速さと時間の逆比関係は、「道のり=速さ×時間」の公式から、道のりが一定であれば、速さと時間の関係は反比例になるという考え方から導くことができますが、そうした反比例の考え方を使うことなく、問題を見た瞬間に思い浮かぶように、この逆比の関係を「きまり」として徹底的に覚え込んで頂きたいのです。この速さと時間の逆比の関係を使いこなすために逆比の考え方を学んできた、といっても過言ではありません。

 それほどまでに、この速さと時間の逆比の関係はこれからのテストや、入試問題でとにかく多く使うことになり、逆比の関係が使いこなせなければ、速さの応用問題は解けないと断言できるほどに必須のものです。それほどに極めて重要な「速さと時間の逆比の関係」を、今回の組分けテスト対策で徹底的に理解してください。

 もちろん、「速さが同じ場合は、時間の比=道のりの比」、「時間が同じ場合は、速さの比=道のりの比」の関係も重要ですので、しっかり覚えて頂きたいですが、例えば計算の逆算もそうですが、小学生のお子様にとっては「逆」の考え方を定着させるのがなかなか難しい、苦手に感じてしまうといったケースが多いく見られるのです。

 圧倒的に頻出度が高い「速さにおける逆比の関係」ですので、苦手と言ってはいられません。今回の組分けテスト対策では、まずこの逆比の関係を優先的に覚え込んでください。ここが中学受験算数の勝負の分かれ目のひとつと思って、万全の対策を重ねておきましょう。

【第2位 旅人算と比:「折り返しの旅人算と比」の問題内容を線分図で整理できていますか?】

 旅人算の問題を解くうえで、問題内容を整理するために線分図が有効であることは言うまでもありませんが、比を使って解く問題になると、その有効性がさらに何段もアップします。線分図を使うことで複雑に思える動きのイメージが視覚化されて、与えられた長さや時間の値、そして比の関係をどのように利用すればよいか、といった方針が一気に立てやすくなるのです。

 旅人算の中でも特に、「折り返し」の問題では、頭の中だけで動きをイメージすることがとても困難になります。同じ地点を同時に出発した2人のうち、速い方が折り返して遅い方と出会う、といった折り返しの問題では、線分図を使うと、2人の動きが断然わかりやすくなるのです。

 例えば下の左の図のように、速さの比が9:5の2人が同時に出発して、2人のうち1人が折り返して、折り返し地点から240mのところで出会うといった場合、出発してから出会うまでに2人が進む時間が同じであるため、「速さの比=道のりの比」を使うことができ、2人が動いた合計の道のりが⑭、片道の道のりが(⑭÷2=)⑦となり、与えられた240mが⑦-⑤=②となることから、片道の道のりを、240÷2×7=840mと求めることができるのです。

 もともとイメージがしづらい折り返しの問題に「比」の要素まで入ってくると、問題の難度が大きく上がってしまうイメージが持たれがちですが、線分図をしっかり使いこなせば、与えられた数値の関係を正確に求めることができるようになり、スムーズに正解まで行き着くことができます。組分けテストは制限時間の使い方もポイントになるため、テスト会場で線分図をかくのに時間をかけ過ぎないように、普段から「ていねい過ぎず見やすい」線分図をかく練習を重ねておきましょう。

【第3位 速さとグラフの比:グラフの中にある相似の関係をスムーズに見つけられていますか?】

 今回の組分けテストでは、「速さとグラフ」の問題でも比を使うケースが多く出てきます。そこで必要となるのが、グラフを見る目です。グラフの中にある相似の関係をスピーディーに見つけ出すこと、そして速さや時間の比をグラフのどの部分の長さの比に置きかえればよいかを、的確に判断する必要があるのです。

 例えば下のような、「A君はP地点からQ地点に向かって、B君はQ地点からP地点に向かって、それぞれ一定の速さで歩きました。グラフはそのときの様子を表したものです。グラフのアにあてはまる数を求めなさい」といった問題で、相似の使い方を考えてみましょう。

 下のグラフからは、クロス型の相似の関係を見つけることができます。今回の組分けでグラフの問題が出てきた時には、まずクロス型の相似の関係がないかどうかをチェックしてみてください。この相似の関係が見つけられれば、解答へ向けてのプロセスを一気に組み立てることができるようになります。

 ここで注意すべきは、グラフの中の相似の三角形における、長さを正確にとらえて、相似比を求めることです。右のグラフのように、2つの三角形が相似になることから、イ:ウ=エ:オとなり、数値で考えると、14:(16-4)=7:6となります。よって、ア:1040=イ:(イ+ウ)=7:(7+6)=7:13となるため、アは、1040÷13×7=560と求めることができます。

 今回挙げました例は、もちろんグラフではなく線分図を使っても解くことができますが、より複雑なグラフの問題に対応するためにも、シンプルな問題の演習を通して、グラフのどの部分に目をつければよいのか、という意識づけを行っておくことが有効になります。グラフの見方を身につけて、グラフ問題に対する苦手意識がなくなれば、これからの受験算数における、大きなアドバンテージを得ることができます。

【第4位 辺の比と面積比:『予習シリーズ5年下』P.87の「応用公式」を使いこなせていますか?】

 辺の比と面積比の問題では、特に『予習シリーズ5年下』P.87に掲載されている「応用公式」を覚え込むことを徹底しましょう。今回の組分けテストの範囲では、「相似の応用」や「六角形の分割」といった重要単元が目白押しで、特に相似は頻出度が高いので十分に対策をしておくことがもちろん必須となりますが、面積比におけるこの応用公式を覚えられているかどうかで、得点の差が大きく開いてしまいます。

 公式を覚えていなくても、補助線を引き、面積比の基本的な考え方を使って解き進めることはできるのですが、そこで費やす時間と手間はかなり大きく、テスト全体の制限時間を考えると、得策とは言えません。まさに「公式」となっているように、覚えておくと大きな武器になります。

 気をつけておきたいのが、下の右の図のように「向き」が変わった際です。『予習シリーズ』に掲載されている向きだけで覚えてしまわないように、ブーメランのような形がどの向きになっても正しく比を求められるように練習しておきましょう。

 このタイプの面積比の問題を解く際には、比の値や、求めた面積、長さなどを図にかき込むとより解きやすくなりますので、どんどんかき込みをして頂きたいのですが、そこで数字を雑にかいてしまうと、細かい部分が見づらくなってしまう危険性があります。神経質になる必要はありませんが、自分で見て、かき込んだのはどの長さの値だろうか?といった迷いが生じないように、普段から図にかき込む練習をしておくようにしましょう。

【第5位 図形の移動:重なりの部分を求める際に「相似」を有効に使えていますか?】

 今回の組分けテストでは、「速さと比」、「平面図形と比」といった、「比」に関する重要単元がテスト範囲に含まれていますが、「図形の移動」の問題でも比を利用する場面が多く出てきます。比を有効に使って解答を進められているかどうか、チェックしておきましょう。

 図形の移動の中で比の使い方がポイントになるのは「平行移動」の問題です。例えば下のような、直角三角形が右へ移動して長方形と重なるパターンの問題。左の図のように、直角三角形の右先端一部が長方形と重なる場合に、重なる部分の図形が直角三角形と相似になるのは明らかですので、この状況が問題対象となった問題にはスムーズに対応できるでしょう。

 それに対して、重なる部分の面積が最も大きくなる状態を求める問題では、右の図のように「重ならない部分」が直角三角形と相似になります。この点を明確に把握するために必要となるのが、自分で図をかくことです。図をかかずに頭の中でイメージして解こうとすると、細かな長さの部分で取り違いが生じてしまうことがあります。

 簡単な図で構いませんので、図をかいて長さの関係を把握し、比を使って解き進める練習を重ねておきましょう。

 なお、図をかいて移動の様子を整理する場合、同じ移動の問題でも「転がり」のパターンであれば、問題の図にかき込みをしても回転する図形の動きが見えづらくなりませんが、平行移動の問題では、ひとつの図に起こり得るケースをすべてかき込もうとしてしまうと、図形が渋滞した状態になり、正確に長さなどを把握することができなくなります。そうした事態を防ぐために、手間はかかりますが、起こり得る状況ごとに分けた図をかくようにしましょう。状況を分けてかくことで、変化の様子も把握しやすくなり、グラフの読み取りも断然進めやすくなります。

 また、図をかく際には、「ていねいにかき過ぎないこと」を徹底しましょう。今回の組分けは「比」に関する問題で解答に時間がかかる可能性が高くありますので、時間配分が重要になります。多少線が曲がっても、自分が必要な値を正確にとらえられれば、それで構いません。ただ、どの程度までラフにかいて構わないのかは、事前に練習してつかんでおかなければなりません。テスト当日のぶっつけ本番にならないように、自分で図をかく練習を重ねておきましょう。

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