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新5年生の皆さん、こんにちは。これから5年生の算数をいっしょに学んでいきましょう。むずかしい問題もあるかもしれませんが、一歩一歩、確実に理解することを心がけて進んでいきましょう。
第1回は『倍数と約数』です。4年生で学習した内容の確認と発展的な問題を学習します。割り算(A÷B=C)や、かけ算(A=B×C)において、数Aは数Bや数Cの倍数、また、数Bや数Cは数Aの約数になります。たとえば、15÷5=3(または、3×5=15)では、15は5の倍数、また3の倍数です。そして、5や3は15の約数です。この仕組みを基本に、学習していきましょう。
約数や倍数について、基本的な考え方を学習します。
「必修例題1」は、ある数の、倍数の個数、また約数を求める問題です。
(1) 7の倍数は、1から7個目ごとにありますから、7個ずつのかたまりが、1から99までには、99÷7=14あまり1より、14組ありますので、7の倍数は14個あることになります。2けた(10から99まで)の整数を考えますから、7の倍数のうち、1けたの7は含めません。よって、14-1=13より、2けたの整数では、13個です。
(2) B×C=98の式を成り立たせるBやCは98の約数ですから、かけ算の形で表すと、1×98、2×49、7×14ができます。かけ算のそれぞれの数が98の約数です。この中で、2けたの約数を考えますので、答えは、14、49、98の3つです。
「必修例題2」は、2つの整数(144と198)について、どちらもわり切ることのできる数aを求める問題です。
問題内容を式にすると、144÷a=○、198÷a=△(○、△はともに整数)、となります。このときaは、144と198の共通の約数、つまり公約数です。
「公約数は最大公約数の約数」ですから、公約数を考える問題では、最大公約数を求めて、その約数を求めれば、公約数を求めたことになります。
そこで、連除法により、144と198の最大公約数を求めると、18です。
よって、a にあてはまるのは、18の約数である、{1、2、3、6、9、18}です。
「必修例題3」は、ある2つの数(6と9)でわり切れる数を求める問題です。
前問と同じように問題内容を式にしてみます。求める整数を□とすると、□÷6=○、□÷9=△(○、△はともに整数)、となります。
このとき□は6と9の共通の倍数、つまり公倍数です。
ここでも、大切なことは、「公倍数は最小公倍数の倍数」であるということです。
連除法により、6と9の最小公倍数は18と求められます。
(1) 公倍数のうち、小さい方から5番目の整数は、最小公倍数である18を5倍して求められます。
(18×5=)90ですから、小さい方から5番目の整数は90です。
(2) 18の倍数で1000に最も近い整数を求めます。
1000÷18=55あまり10より、18×55=990、または、990+18=1008のうちで、1000に近い整数を求めます。
よって、1008となります。
ある数に「最も近い数」を求めるときには、ある数をこえる場合も考える必要があることに、気をつけましょう。
わり算のあまりと等差数列について、学習します。
「必修例題4」は、等差数列と倍数の関係を考える問題です。
(1) はじめの数が3で、7ずつ増加する等差数列ですので、10番目は、3+7×(10-1)=66です。この式のかたちをよく理解してください。
(2) 7ずつ増加するということから、7の倍数が関係していることに注目して考えます。
実際にこの数列の各数を7でわってみると、すべてあまりが3になります。
つまり、7×□+3(□は整数)と表されます。□には、0から順に1、2、3、…と数が入ります。
120÷7=17あまり1より、7×17+3=122、または122-7=115を考えて、120に最も近い整数は、122です。
「必修例題5」は、2通りの条件で表される整数を求める問題です。
問題内容を式で表しても、2通りの条件に共通して考えられるものがありません。ここでは、それぞれの条件に従って、数を書きだして考えます。
(A列) 4でわり切れる数は、4の倍数ですから、4、8、12、16、20、…とつづく
(B列) 6でわって2あまる数は、2、8、14、20、26、…とつづく
このA列、B列に共通な数は、1つ目が8で、2つ目が20です。8から20までは、12はなれています。
この12ですが、A列の数は4ずつ増えていき、B列の数は6ずつ増えていきますから、A列とB列に共通する数は4と6の最小公倍数である12ずつ増えていく、ということになります。
つまり、4でわるとわり切れ、6でわると2あまる数は、1番目が8で、その後は12ずつ増えていくのです。予習シリーズ10ページの解き方にある線分図を参照してください。
式にすると、8+12×□(□は0もふくむ整数)となります。
(1) □に0、1、2 を順に入れて求めます。{8、20、32}の3つとなります。
(2) 1000÷12=83あまり4ですので、8+12×82=992より、3けたの数で最も大きい数は、992です。
「必修例題6」は、前問と同様、2つの条件にあてはまる整数を求める問題です。
条件にあてはまる数列を作ってみます。
(A列) 6でわると1あまる数は、1、7、13、19、…
(B列) 8でわると3あまる数は、3、11、19、27、…となります。
(1) A列、B列に共通する最も小さい数は、19です。
(2) 1番目の19の後は、6と8の最小公倍数である24ずつ増えた数が共通する数ですので、式にすると、19+24×□(□は0もふくむ整数)となります。
100÷24=4あまり4ですから、19+24×3=91より、2けたで最も大きい数は、91です。
まずは数をかき出して、そこから規則性を見出すことになります。理解できるまで、かき出しをしっかりとして復習を進めましょう。
新4年生の皆さん、こんにちは。これから4年生の算数をいっしょに学んでいきましょう。いろいろな数の計算が多くなりますが、一歩一歩、確実に理解することを心がけて進んでいきましょう。
第1回は『かけ算とわり算』です。問題でどのような計算が必要となるかをしっかり考えましょう。また、かけ算やわり算のひっ算のやり方をきちんと身につけましょう。なお、計算については、毎日のトレーニングが大切です。頑張って、続けましょう。
「必修例題1」は、かけ算の問題です。
(1) 色紙が1色について18まいずつあります。12色では、18まいを12回たすことになりますが、かけ算を使って、18×12=216より、色紙は全部で216まいと求められます。
(2) (1)と同様に、325円を24回たすことですから、かけ算を使って、325×24=7800より、代金は7800円です。
「必修例題2」は、0(ゼロ)のついた数のかけ算の問題です。
例えば、20×8=160ですが、2×8=16と計算して、16の右(一の位)に0をつけることで同じ答えにすることができます。また、30×500=15000の場合も、3×5=15と計算して、15の右に0を (30の1つと500の2つの合計) 3つつけることで同じ結果となります。このように、かける数とかけられる数、それぞれの数のおわりの0をはずして、かけ算をして、その答えにはずした0の個数の合計の0をつけると、正しい答えになります。
けた数の多い筆算をする手間が省けますので、計算方法をしっかり身につけましょう。
入園料は1人2700円で、350人分の入園料の合計を求める問題です。
2700×350の計算をします。0をはずした、27×35=945の計算をして、答えの945にはずした0の個数3つをつけます。よって、入園料の合計は945000円です。
予習シリーズ9ページにある [93÷4の筆算] の説明を参考にしてください。答えを「たてる」→ たてた答えとわる数を「かける」→ わられる数からかけた数を「ひく」。このように、わり算の筆算は、「た・か・ひく」をくりかえします。
「必修例題3」は、わり算の問題です。ある量をおなじ数ずつに分ける(等分する)問題は、わり算を使います。
(1) 63mを5mずつに等しく分ける問題ですから、わり算をすることになります。
63÷5=12あまり3より、12本切り取れて、3mあまります。
(2) 474人を31人ずつに等しく分けます。
474÷31=15あまり9より、15台としてしまわないよう注意しましょう。
あまりの9人も乗るための1台が必要となりますので、15+1=16台必要になります。このように、わり算の商だけが問題に適しているわけではなく、商もあまりも、何を表しているかを考えることが大切です。
「必修例題4」は、0(ゼロ)のついた数どうしのわり算の問題です。
例えば、180÷60=3は、18÷6=3と同じ答えです。また、4000÷800=5は、40÷8=5と同じ答えです。
このように、わられる数とわる数から、0をおなじ個数だけ、はぶいて(取り除いて)計算しても、わり算の答えは同じ結果となります。
ただし、例えば、4500÷80=56あまり20では、450÷8=56あまり2とくらべると、あまりが異なります。
0を取り除いて計算したわり算であまりがでる場合は、あまりには取り除いた0をつけもどさなければならないことに注意してください。
7500円の貯金を毎日180円ずつ使っていく問題です。
7500円を180円ずつ等しく分けます。7500÷180の割り算ですが、わられる数とわる数から0を1つずつ取り除いて、750÷18=41あまり12となります。この計算結果から、180円ずつ41日間使い、次の日には、あまりの12に0を1つつけた120円を使うことになります。よって、41+1=42より、42日目に貯金はなくなり、最後の日は、120円使います。
毎日の計算トレーニングを大切にしましょう。
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