No.880 早稲アカ・四谷大塚4・5年生 予習シリーズ算数上 第4回対策ポイント

<算数 5年上 第4回 >

 第4回は『割合(2)』です。今回は、4年下で学習した割合の復習と、その応用、および、百分率(パーセント、%)や歩合(ぶあい、○割○分)といった、割合の別の表し方を学習します。

【攻略ポイント1】

 「必修例題1」は、割合のいろいろな表し方とそれらの関係を学ぶ問題です。もとにする量を1(このとき、くらべる量は小数また分数となります)とする基本の考え方と、もとにする量を10とする「歩合」の関係、もとにする量を100とする「百分率」の関係を表にまとめたものです。
 割合の計算では、歩合や百分率を小数や分数で表して計算しますので、両方向にスムーズに直せるよう、トレーニングしておきましょう。

 「必修例題2」は、割合の3用法の復習です。割合に関して3通りの公式的なものがあります。「もとにする量×割合=くらべる量」を基本にするとよいでしょう。この基本の形で問題を整頓して、必要ならば逆算をおこないます。問題をよく読んで、量を取り違えないように気をつけましょう。特に「残り」という表現には要注意です。
(1) 40人がもとにする量で、6人がくらべる量ですから、求める割合を□とすると、40×□=6と整頓できます。よって、□=6÷40=0.15より、割合は0.15となります。
(2) もとにする量が2.4L=24dLで、割合が25%=0.25、ですから、くらべる量は、24×0.25=6です。よって、こぼしてしまったジュースの量は、6dLと求められます。この問題のLとdLのような、単位変換で間違いがないように注意しましょう。
(3) はじめに持っていたお金がもとにする量で、660円がくらべる量ですが、これは、持っていたお金の4割5分=0.45の残りです。1-0.45=0.55ですから、もとにする量を□とすると、□×0.55=660円と整頓できます。よって、□=660÷0.55=1200より、はじめに持っていたお金は1200円です。

【攻略ポイント2】

 割合の応用である相当算を学習します。相当算とは、「もとにする量×割合=くらべる量」において、くらべる量と割合からもとにする量を求める問題です。
 線分図をかいて条件を整理して考えます。このとき、線分の上の部分に、実際の数量(くらべる量)を、線分の下の部分に割合をかいて整理します(上と下が逆でもかまいません)。線分の上下で、実際の数量と割合のそろう部分に注目して、「実際の数量÷割合=もとにする量」を求めます。なお、分数は、分子/分母の形で表します。

 「必修例題3」は、相当算の基本となる問題です。
 予習シリーズ39ページにある線分図を参照してください。ある本の全部のページ数の3/5より8ページ少ないページ数が残った40ページです。もとにする量の3/5の残りの部分に注目します。
 3/5の残りは1-3/5=2/5で、この部分が、40-8=32という、くらべる量に相当しています。もとにする量である、本全部のページ数を□として整頓すると、□×(1-3/5)=32となりますので、□=32÷2/5=80より、この本は全部で、80ページあります。

 「必修例題4」は、少し難しいタイプの相当算です。このタイプの問題を頭の中だけで解こうとすると、間違えてしまうことが多くなります。線分図をかいて条件をキチンと整頓することが大切になります。
 もとにする量は5年生全体の人数で、この人数の40%と45%の合計である85%を除く部分が、7+11=18人という、くらべる量に相当することに注目します。予習シリーズ39ページにある線分図を参照して、このような図が自分でもかけるように練習しましょう。
 もとにする量を□として整頓すると、□×(1-0.85)=18となりますので、□=18÷0.15=120より、5年生全体の人数は、120人です。

【攻略ポイント3】

 割合の合成について学習します。割合の合成とは、割合の割合とも言われるものです。例えば、Aの0.5の量の、(さらに)0.2の量はAのどのくらいの割合になるか、などを求める問題です。この例では、A×0.5×0.2=A×0.1より、Aの0.1の量となります。もとにする量がことなりますので、くれぐれも割合をたし算しないように気をつけてください。

 「必修例題5」は、割合の合成により新たな割合を考えて、相当算を解く問題です。予習シリーズ40ページの解き方にある線分図を参照してください。
 本を読んだ残りのページ数が60ページと与えられていますから、残りのページ数を表す割合に注目して考えます。
 本全体のページ数を□として、はじめに読んだ残りのページ数は、□×(1-1/4)=□×3/4です。次に、この残りのページ数の5/9を読んだ残りのページ数は、□×3/4×(1-5/9)=□×1/3となります。
 つまり、□×1/3=60という関係になります。よって、□=60÷1/3=180より、本全体のページ数は、180ページとわかります。

 最後に、還元算について学習します。還元算とは、後から元にもどしていく問題です。途中に実際の数量の入った割合が含まれる場合に使われます。

 「必修例題6」は、還元算の基本となる問題です。予習シリーズ40ページの解き方にある線分図を参照してください。
 持っているお金の2/5より140円多い金額のCDを買い、残りのお金の3/7でボールを買うと、520円が残るという問題です。最後の関係である、CDを買った後の所持金の3/7でボールを買った残りが520円とわかっているところから考えます。
 まずCDを買った後の所持金○円を求めます。○×(1-3/7)=520と整頓できます。○=520÷4/7=910より、CDを買った後の所持金は910円とわかります。
 910+140=1050円が、太郎君のはじめの所持金の2/5を使った残りとなります。太郎君のはじめの所持金を□とすると、□×(1-2/5)=1050と整頓できますので、□=1050÷3/5=1750より、太郎君のはじめの所持金は、1750円です。
 このように、部分、部分で相当算を使って後ろからもどしていく解き方もマスターしましょう。

<算数 4年上 第4回 >

 第4回は『和差算』です。2つの量の和と差から、2つの量それぞれを求める問題です。予習シリーズ31ページにある線分図を参照してください。考え方の基本にあるのは、求める量の2つ分はいくつかを作ることです

【攻略ポイント1】

 「必修例題1」は、線分図から長い方の長さを求める問題です。
 文章にすると、“直線アと直線イがあり、2本の直線の長さの和は14で、長さの差は6です。長い方の直線アの長さはいくつですか。”という問題になります。
 短い直線イを6長くすると、直線アの長さが2本分となり、合計は14+6=20になります。
 よって、20÷2=10より、直線アは10となります。この計算を1つの式で表すと、(14+6)÷2=10となります。

 「必修例題2」は、和差算の文章題です。
 29ひきのメダカがいて、オスがメスより5ひき多いときの、メスの数を求めます。
 メスの数はオスより5ひき少ないので、合計の29ひきから5ひきを引くと、メスの数の2つ分になります。よって、(29-5)÷2=12より、メスの数は、12ひきです。
 構成は単純な問題ですが、頭の中だけで処理しようとすると大小関係で間違えてしまうことが多くあります。線分図で内容を整頓する習慣を身につけておきましょう。

【攻略ポイント2】

 「必修例題3」は、文章中の条件から和と差を読み取ることがポイントになります。
 2人の年令の平均が13才ですから、ここから2人の年令の和は、13×2=26才とわかります。また、兄は弟より4才年上ということから、2人の年令の差が4才とわかります。
 和の26才と、差の4才を使って、和差算をときます。(26+4)÷2=15より、兄の年令は、15才です。平均については、予習シリーズ33ページの説明をよく読んで理解してください。

【攻略ポイント3】

 「必修例題4」は、3つの数量の中で和や差を使って、特定の数量を求める問題です。線分図をかいて整頓することが大切です。予習シリーズ34ページの解き方にある線分図を参照してください。
(1) 三郎君は一郎君より2まい多く持っていて、一郎君は二郎君より5まい多く持っています。よって、2+5=7より、三郎君は、二郎君より7まい多くもっています。
(2) 二郎君のまい数と同じになるように、一郎君の持っているまい数を5まい少なく、三郎君の持っているまい数を7まい少なくします。
すると、3人の持っているまい数の合計は、42-5-7=30まいになりますが、これは、二郎君の持っているまい数の3つ分です。よって、30÷3=10より、二郎君の持っているまい数は、10まいです。

 和差算では、問題の条件をきちんと理解することが重要です。そのためには、必ず線分図をかくことを心がけましょう。

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